「人の親になるかもしれん」と思った僕が自分を棚卸しする話 6 ミニ四駆。ダウンフォースがどうとか・・・

著者: 石塚 隆博

完遂のない遊び


ミニ四駆
コレにハマった方は大勢いらっしゃることだろう。
僕もその一人。


1990年か1991年あたりで第一次ミニ四駆ブームは終わりを告げたが
1994年にコロコロコミックで「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の連載が
スタートして、第二次ミニ四駆ブームが再燃する。

僕はその第二次ミニ四駆ブームの人間となる。
※マニアックな話ですんません。知ってる人は懐かしいでしょ!ね!


ミニ四駆は誰でも簡単に組み立てることができる。
電池とモーターは別売りだが、パーツは全てはめ込み式なので
接着剤とかはいらない。
パーツを切り離して説明書通りに組み立てれば走らせられる。


しかしミニ四駆は単に走らせて楽しむものではない。
別売りで多種多様なパーツが販売されており、それらを使って
カスタマイズができる。
他にもボディを加工したり、ペイントしたり、思い思いの
マシンを作り上げることができる。


子供ながらにどうすればもっと速くなるか
もっとカッコ良くなるかを考え、実践していく
トライアンドエラーの繰り返しである。


「このウイング付けたらダウンフォースでコースアウトせんようになるとばい!」


とか何とか言っていたことだろう。
(空力でどれくらいタイム差が出るかは知りません・・・)


お分かりのように、ミニ四駆には完成が無い。
「もっと○○になるように」を追求し続けていく。


何が楽しさを生むのか?


トライアンドエラー自体が楽しかったかというと
そんな感じでもない。


では何が楽しかったのだろう?


いろいろとファクターはあると思う。
これは僕個人の考えだが、ミニ四駆は考えを形にしやすい
という点が楽しさを生むポイントだったと思う。


ミニ四駆は制作活動の1つの手段だ。
僕は、制作活動ってのは思いを具現化する行為だと考えている。
自分の意思を表現するものだ。


ミニ四駆でなくても、絵でも、書でも、陶芸でも、手芸でも
こう作りたい・書きたいという思いを形にする(具現化する)
これができたときに、制作活動を楽しいと感じるんだと思う。


デキはどうあれ、「できたー!」っていう感覚。
これが重要なんじゃないかと思う。


その点でいくと、ミニ四駆はパーツの組み合わせは無限だ。
それを家庭にある工具で組み上げることが出来る。


つまり、自分の考えたものを比較的簡単に形にすることが出来る。
ここがポイントだと思う。


僕は絵も字もヘタクソだったからお絵描きはあんまりしなかった。
そんな僕でも自己表現が可能なミニ四駆は魅力的だったんだと思う。


子供ができたら、制作活動する時間を大切にしたい。
手段やデキは関係ない。
何を思ってそれを作ったのか、その「思い」をしっかり聞いてあげよう。


と、思った。


もちろんミニ四駆やりたい、ってなら
僕も一緒にやろうじゃないか。
※そしてお父さんが一番ハマるパターンになりそう

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