天と地の間を生きて*現実とスピリチュアルというふたつの世界を生きていく苦しみと喜び【3】

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そして、こう言った。




「今からは、見たり、聴いたりしたことは、ちゃんとお母さんに言うんだよ。


怖がらなくていい、お母さんはちゃんと聴いてくれるから。


困ったことや、悲しいことがあったら、何でもお母さんに話すんだよ」と言った。


私は、この時、体中の力が抜けたように思った。


そして、泣いたのを覚えている。




母はその時


「この子が、見えたり聞こえたりしていることは


全部、本当のことだ。  


誰も、その事がわからないだけでね。


母親のあんたが信じてやらないでどうする。


この子は、恐ろしくひとりぼっちじゃ。


このままでは、大変なことになるよ。」と言われたそうだ。




いつも、とても大事な時には、


私を助けてくれる人があらわれる。


この時は、間違いなく、そのおばあさんだったと思う。


この時から、私の心の、死にそうなほどの恐怖は消えていった。


なぜだかわからないけど、ひとりぼっちじゃなくなった。


このことは、私にとって、奇跡のような出来事だった。


心から、感謝している。




その時から私は、自分が感じたり、見たり聴いたりしたことを、


少しずつ、母に話すようになった。


そして、不思議なことに、


あのおばあさんのところに行ってから、


私の中の「声」は、なぜか聞こえなくなった。




そんな波瀾万丈な日々の私だったけれど、


何故か、中学校の3年間のことは、印象的な記憶が全くない。


よく思い出すのは、ひとりでブランコに乗っている自分と、


夕焼けをずっと観ていた自分・・・。


よっぽど、暗黒時代だったのだろう(笑)。


自分の記憶とは裏腹に、母が言うには、


それなりに部活もやって、普通の感じになっていたので、


安心できた中学校時代だったそうだ(笑)。





次に、私の記憶に登ってくるのは、中学3年生の夏からの自分。


記憶は断片的だけど、とてもよく覚えている。


その時の、いろんな感覚を思い出すと、


私は、やっと、自分の内なる世界から、


外の世界に、オープンになることができたのだろうと思っている。


自閉的な性格だったけど、


少しずつ外の世界を感じ、


その世界を、受け入れていったのだと思う。




私の変化の、その全てには、音楽の力があったから・・・。


私は、話せなかったけれど、


音楽を通して、自分を表現することができるようになったからだと思う。








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