旦那がまさかのタネナシだった!?不妊原因の約半数は男が原因という事実。第4話
茫然として病院を出たとき、ちょうど旦那からLINEが…
すっごい軽いノリ。
まさかこんな事態に私が悩んでるとは、思ってもいないだろうな…
とだけ返して、とりあえずスタバで頭を整理してから帰ることにした。
まずスマホで「無精子症」をぐぐってみると、100人に1人の割合と書かれていた。
先生は、
と言っていた。
それでも100人に一人なんて、確率のいい宝くじみたいなものじゃない!
まわりでも無精子症の人なんて聞いたことないよ。なんでウチの旦那が…なんで?どうして?そう思うと、一気に涙があふれてきた。
あんなに子どもを欲しがっていた人が、子どもを授かれない身体なんて…
なんて残酷すぎる事実だろう。
見た目からは全然わからなかった。
普通に男っぽい体格だし、声も低い方だし、背も高い。
まさか無精子症だなんて、本人も夢にも思っていないはず…
どうしよう…なんて言おう…?
とりあえずスタバを出て、重い足取りで帰宅すると旦那が待っていた。
とりあえず私の結果は問題なかったよ、という話をして、できるだけ感情を出さないように、精液検査の結果が書かれた紙を見せて話し始めた。
事情がよく飲み込めていない旦那…
出てたとは、精液のことだろうか…
どうやら精液が出ていれば精子はいると思っていたらしい。
無知。無知すぎる。
WHOによると精子濃度1ml中に1,500万個以上が基準となっている。
でも、旦那はゼロ。
実は日本の男性の精液所見の平均はわかっていない。
そりゃそうだ、だって健康な男性なら普通に妊娠しちゃうから
調べることなんてないもんね。
だから一応最低限は1ml中1,500万個が目安となっている。
それ以下だと、自然妊娠は難しい。無精子だと、もっと難しい。
こんな事実、知ってた?
多くの人が、普通に結婚して、何年かしたら妊娠できると思ってたのでは?
不妊の原因は、ほとんど女性だと思っていたのでは?
男性と女性の不妊の割合は、ほぼ半数。
つまり、決して不妊とは女性だけの問題じゃないのだ。
話を戻すと、その後の旦那はスマホを取り出して「無精子症」について調べ始めた。そこで知る、数々の事実…
無精子症とは、閉塞性と非閉塞性の2種類に分けられるらしい。
閉塞性とは、精子の通り道「精管」が何らかの原因で詰まっていること。
非閉塞性とは、無精子症の約80%がこのタイプで、精造機能に問題があって
陰嚢できちんと精子が作られていないこと。
血液検査でFSHという数値を調べれば、大体どちらのタイプかが何となくわかる。
数値が正常なのに精子がいない場合は閉塞性だからだ。
旦那は…どっち?
それは泌尿器科で調べるしかないそう。
旦那はショックが大きくて、もう一度再検査をしたい、としきりに言っていた。
そもそも男性不妊治療が泌尿器科って、それすらも知らなかった私たち。
不妊治療といえば、イメージは婦人科だもんね…
なんで男性不妊については、こんなにも世の中に知られていないんだろう?
そんな疑問を抱きつつ、
波乱の不妊治療が予期せぬ形でスタートした。
著者のkikk Uさんに人生相談を申込む
著者のkikk Uさんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます