自分らしくを大切にする人生 その4 ~何時間もかかって、初のカミングアウト~

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前話: 自分らしくを大切にする人生 その3 ~罪悪感を感じた大学時代の同性との初体験~
次話: 自分らしくを大切にする人生 その5 ~受け入れてはもらえなかった、父と母へのカミングアウト~

10時、11時。。。

深夜1時、2時。。。


時間はどんどん過ぎていくのに、「ゲイ」っていうたった2文字が全然いえなくて、どうしよう、どうしようとなる僕。


3時、4時。。。

となって、


「もう寝ようか。。。」


となってしまい、

今日は言えないかな、と思いつつ、

電気を消して、雑魚寝のように床に二人寝て。



その真っ暗な部屋で、

「実は話があるんだけど。。。」


と切り出した僕。


「あのさ。。。」




「言ってなかったんだけど。。。」





「僕。。。。」






「ゲイなんだ。。。」





心臓が口から飛び出そうとは正にこの感じで、

「ゲイなんだ」というたった5文字を口から出すことに心臓はバックバク。



そして、しばらく沈黙があって、


I君が、


「そうなんだ?びっくりしたけど、わかったよ。」



って言ってくれました。

彼は特に大きく驚くそぶりも見せず(本当は相当驚いたそうなのですが、後日談で言っていました。)、うなずいてくれたのでした。


彼に、どうしてカミングアウトしようと思ったか、先ほどお話したストーリーもシェアして、

僕変わりたいんだ、って言うことも伝えました。

「じゃあ、これからどうするの?他の人には内緒にしておくの?」

って聞かれて、

「いや、誰か近い人に入ってみようかな。○○部の友だちには言おうと思っている。」

と、実は僕もI君も同じ○○部に入っていて、その仲良い人たちには言いたいと伝えました。



すると、そこからはどんどん急展開!

後日すぐ部の友だちが家にあつまり、

「竹内から話があるらしいぞ!」

「なんだなんだ?」

という感じでたくさんの友だちが家に。


そして彼らにも、

「僕ゲイなんだ」

と伝えました。


I君に一度話したあとだったので、そこまで緊張せず、話せた僕。

「へー」

「そっかー」

見たいな感じで、みんななんか特に大きなリアクションもなく聞いてくれたのでした。



こうして僕の人生初のカミングアウトが終わったのでした。

その後は、大学の研究室の友人にもしたり、指導教官にもしたり、

当時通っていた札幌自由学校「遊」というNPOのみなさんにも伝えたり、

とどんどんカミングアウトをしていくようになった僕でした。



「ごめん」って好きな人に言えなかった。

これじゃ全然だめじゃんって思って、

周りの期待にこたえようとばかりする自分を変えたくて、

ゲイだということをカミングアウトした僕。


言うのには本当に勇気が要ったのですが、

それをきっかけに僕と周りの関係はもっとちがうものになって行きました。

僕はゲイということで周りも認識してくれるようになり、

正直な気持ちで周りに接すると、周りも僕にとても正直に接してくれるようにもなりました。


これまでずっと隠して、振りをして生きていたことが、

もうしなくてもよくなったことは僕にとって大きな変化でした。

カミングアウトをして本当によかったなって、僕は思っています。

(だからといって、みんながカミングアウトした方がいいとは思いませんし、ケースバイケースですが。)


ただ、一つ言えるのは、

このカミングアウトで「自分らしく生きる」ということがすべてできたわけではなくて、

隠していたゲイということをオープンにして、ゲイの部分をより受け入れられるようになったということではあって、

その後も僕の人生では「自分らしく生きる」ということがいろんなところでテーマになるのでした。


そのことはまた書きたいと思います。



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自分らしくを大切にする人生 その5 ~受け入れてはもらえなかった、父と母へのカミングアウト~

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