本当にあった、まさかの旅先での別れ

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ひっかかっていたが、あえて追求はしませんでした。



そう・・・彼の本性は、保守的で差別的だった。

友達もそんな彼の蔑みの眼差しに気がついていたのかもしれません。


私は何も言い返さず黙っていました。

情けないことに、その時はちょっと嫌だなという気持ちよりも

彼に好かれたい気持ちの方が大きかったと思います。

言い争うなどして彼の気を悪くさせて

関係が悪くなるのは避けたかったのかもしれません。



そして、旅行当日。



二人が出会って、3か月が経過した頃

彼の提案で一緒に国内旅行ツアーへ参加したのでした。



思い返せば…

旅のしょっぱなから


空気は最悪だった。



もとはといえば私が悪いんです!



なんと当日の朝に、目覚ましが鳴らないという事態が発生〜〜!!


空港へ約束の時間よりもかなり遅れて到着。



待っていた彼の顔はいつものような穏やかさはなかった・・・


眉間にしわを寄せ、不機嫌そのものだった


私が平謝りすると、低く小さい声で


「分かったよ」と溜息交じりに言いました。


飛行機の中でもムスッとして会話ナシ

チー〜〜…ン…


私としては気まずさに、黙るしかできませんデシタ。



飛行機を降りるとツアーのバスに乗り込むと楽し気な

女子大生グループや、OLグループ

幸せそうなカップルなど

皆、楽しそうにガイドブックを見て、はしゃいでいました。


私たちは相変わらず


チー〜〜…ン…  

でした。


せっかくの旅行だし機嫌を直してほしい一心で

さりげなく彼に話しかけたりしましたが

彼は拗ねたような横顔を向けているだけ…


あーの〜〜、もしもし…

オトナな彼は一体どこへ行ったんでしょうね!?



夕食のときも、まだ機嫌の治らない彼の態度に

せっかくの料理の味を楽しめない。


だんだん疲れてきた。


そんな時、重い空気の中、彼が口を開いた。



「なんで、遅れたんだろう?それにしても、よく遅れられるよなァ」



今朝、何度も謝ったはずなのに・・・


彼はまだ執拗に根に持っているのです。


さすがの私も、だんだん彼という人に嫌気がさしてきた。


もう十分謝った!

これ以上ご機嫌取りしたくない!


結局、二人はその夜、布団を離して眠りました。


今夜、彼との距離がもっと近くなる予定だったのに

ナニ…コレ?

私は布団の中で泣きそうになっていました。


今まで、デートを何度もしたのに

彼がこんなに根に持つタイプだなんて、気が付きもしなかった。



翌朝の朝食で彼も、さすがに気まずいと思ったのか



「もう、いいよ。水に流すから、普通に戻ろう?せっかくの旅行だし」



その恩着せがましい言い方にかえって私はムカッときてしまった。



せっかくの旅行って・・・

私だって、ずっとそう思って腫れ物に触るように接してきた。



それなのになんでアナタに今さら、諭されなきゃいけないわけ!?


ムカムカを無理に抑えながら、私も

そうだね、せっかくの旅行だもんね

と言いました。


ぎこちないが努めて普通に戻ろうとした2人



でも、すでにぎくしゃくした関係を修復しきれなかった


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