朝、目が覚めると密室でした。 ファイナル

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前話: 朝、目が覚めると密室でした。 後編
私だ!!!!
手摺から身を乗り出し、外へ
冷たい風が容赦なく私の手の感覚を奪いさっていく
自由をつかむというのはこんなにも大変なことなのか
と、また少し大人になれたきがした
それにしても起きてすぐに外を観たときは
背中に翼が生えて飛び出したいなんて
言っていたけれどあながち本当になってしまったのだから
人生とは本当にどうなるのか分からないものである。
すべてがおわったら
レッドブル片手にケバブ食べてやる
ぎしりぎしりとアルミ製のエスカーラは私が降りていく度に
軋んだ音を出す。大丈夫なのかこいつ
身体の揺れにあわせてエスカーラも揺れる。
窓の並びも同じなので階下の住居の窓に
エスカーラが遠慮なくぶつかる
避難はしごじゃあない。非難はしごである。
ああこんな姿観られたら恥ずかしくて生きていけない
そうなったときはエスカーラと一緒に
遠い遠い外国の僻地に姿をくらまそう
そうだアフリカにいこう
きっとドアが無いからドアノブもない

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