コロナでもマーケティング活動を止めるな!オンラインでも体験を届ける新サービス ”Online Experience Solutions”の誕生秘話とは?
長年にわたり、イベントや展示会を中心に企業の体験型マーケティング活動をサポートしてきた博展。
近年ではリアルプロモーションにおいての”体験価値”が注目され、順調に成長を続けていた中、訪れた新型コロナウイルス感染症の世界的拡大。2020年3月以降のリアルイベントが軒並み自粛・延期となり、顧客もイベント業界も大きな影響を受けることになりました。
そのような中、いち早く5月から、リアルでのマーケティング活動が制限された顧客に向けて新サービスを開発、提供を開始。
その裏側ではどのような苦労や想いがあったのか…。サービスの立ち上げを牽引した2人に話を聞きました。
株式会社スプラシア(グループ会社)代表取締役社長 中島 優太
株式会社博展 プランニング局 デジタルマーケティング推進室 中條 卓
ーープロジェクトの立ち上げについて
中島: 3月にコロナの影響で展示会やイベントが続々と中止になる中、リアルでのマーケティング機会を失ったお客さんが困っており、私たちも決まっていた仕事がどんどん失われいく状況に陥りました。
そのような中、Experience Marketingを掲げる我々として、リアルに縛られずに、オンライン上で発信ができる”場”をつくってしまえばよいという思いで動きだしました。
元々、私自身が博展の営業部隊に所属していたときに、企業のカンファレンス・セミナーのサポートを多く経験していたこともあり、まずはオンライン上でのセミナーを展開するサービスの立ち上げの発想に繋がりました。
ーーどのようにプロジェクトを進めていったのか
中島:新サービスには「配信スタジオ」と「プラットフォーム」と「提供体制」の3つが必要であると考えました。同じような考えを持った社内の有志にまずは声を掛け、プロジェクトを水面下でスタートし始めました。
3月半ば頃から動き始め、様々な関係部署のメンバーを巻き込みながら急ピッチで話を詰め、3月末には正式にプロジェクトにGOがでました。
まずは、オンラインイベントの配信を行う”場”である配信スタジオを、リモートワークで空きスペースができた築地の本社内にほぼ内製で作りました。また同時に、配信のためのプラットフォームとして、グループ会社のスプラシアで開発していたリアルイベントの管理システムであった”EXPOLINE”をオンライン用に改修をしました。そして、その配信のための提供体制を部署、グループ横断で立ち上げるに至りました。
ある程度、予算と権限を委譲されたこともあり、スピード感を持ってプロジェクトを進めることができましたね。
▼自社配信スタジオのイメージ(社内の若手デザイナーが手掛けた)
中條:私は元々、社内でもデジタル関連の仕事に携わることが多かったのですが、3月末に正式にプロジェクトの承認がおりた際に、有志の募集に手を上げて参加しました。まあ、よく一緒に仕事をしていた中島さんのプロジェクトなので(笑)。
そして、その後すぐに緊急事態宣言が発出され、確実に博展含めてイベント業界全体が変わらないといけないという予感がしました。
中島:私も危機感が強くありましたね。
中條:そんな状況だったので、ただ配信スタジオやウェビナーを売るというサービスではなく、もっと大きな考えの元で取り組んだ方がよいのではないかと感じました。我々の得意分野である”体験”をオンラインでも届けるという意味で、「ONLINE EXPERIENCE SOLUTIONS」というサービス名を私の方で考えました。
ーーONLINE EXPERIENCE SOLUTIONSの特長について
中條:世の中には、イベントだけ、ウェブだけ、スタジオだけ、撮影だけを得意とする会社は多くあると思うのですが、実はそれらをお客さんがまとめて依頼できる会社は少ないんです。配信に慣れたお客さんならば、それでよいでしょうが、大多数の担当者はそれでは困ってしまう…。
我々は、単なるツール提供ではなく、顧客の課題に合わせて、配信スタジオなどのハードと配信体制などのソフトを組み合わせた統合的なソリューションを提供しています。そこが他社にはない顧客への提供価値だと思っています。
中島:それは、元々のリアルにおいての博展の強みと一緒ですね。
ーー顧客の声について
中條:8月に久しぶりにリアルで開催されたAUTOMOBILE COUNCILという展示会があったんですが、そこでマツダ様のブースからYouTubeのLIVE配信を行いました。初めての試みながら、ユーザーからも先方社内からも評価が非常に高かったですね。
ユーザーからは、来場できなくてもイベントを疑似体験できるとともに、CMとは違うリアルイベントならではの温かさが伝わったというコメントがありました。
リアルとデジタルを組み合わせたコミュニケーションの好事例ですね。
おかげさまで多くの引き合いを頂き、自社オフィス内の配信スタジオの稼働率は9割を超えています。開設からまだ4カ月ですが、多くのオンラインイベントのサポート実績を積み重ねることができました。
コロナ禍でリアルイベントが苦戦する中、今年上半期のデジタル領域売上高は、博展単体で昨対比で約3.6倍の伸びとなり、博展を支える事業の柱の一つとなってきています。
ーー自社オンラインセミナー ThinkEXperience(TEX)について
これからの‘‘体験価値’’を追求する
オンラインメディア
中條:元々は、緊急事態宣言下でリモートワークが続く中、社内の情報共有に課題があり、「ONLINE EXPERIENCE SOLUTIONS」を5月中旬にリリースする際に、メールでは伝わらない内容だと考え、主に営業向けに最初のライブ配信を行ったことが始まりでした。
ただサービスの説明だけではなく、在宅で不安を抱えるメンバーに向けて、コロナ禍でも歩みを止めずに、新たな時代の変化に対応して行動を起こしていこうというメッセージを伝えました。
▼社内向けの配信の様子
そしてその後、中島さんから「社外向けにも配信をしていった方がよい」と話がありました。
中島:これまでの博展の新規営業の正攻法が、若手がリアルで顧客と接触することが起点となっており、コロナ禍において、そのきっかけがなくなってしまっている状況がありました。
その代わりに、自社発信のオンラインセミナーで新規顧客との接点を創出できると考えました。
そして、それが自社のナレッジにもなり、お客さんへのソリューションとして進化する好循環を生み出していくと感じたからです。
中條:5月22日に社外向けに初回の配信を行いましたが、想像以上に反応がよかったですね。移動が制限された中、営業活動の新たな形になる手応えがありました。
▼5月22日の配信の様子
中條:これまで、マーケティングやクリエイティブ、サステナビリティに関する配信を計16回(11月末時点)行っているのですが、確かにその多くの経験が「ONLINE EXPERIENCE SOLUTIONS」をサービスとして進化させることにも繋がっていますね。
▶過去のアーカイブ映像はこちら
ーー今後の展望について
中條:6月から会員制を取り入れたTEXの登録会員数が2,000人を突破しました(11月末時点)。今後、会員向けのサービスの拡充を図っていきたいですね。会員同士がメリットを感じるような展開も検討しています。
中島:博展では、10月から大きく組織体制も変え、営業・クリエイティブ・制作部門にそれぞれデジタル専門チームを設立し、更にデジタル化を強化していきます。更にグループ一丸となって、この危機を乗り越えて行きたいと思っています。
▼株式会社博展について
設立 : 1970年3月2日
URL : https://www.hakuten.co.jp
所在地 : 〒104-0045 東京都中央区築地1-13-14 NBF 東銀座スクエア9F
事業内容 : 「Communication Design®」を理念に、「Experience Marketing」を事業領域とした、コンタクトポイントにおけるコミュニケーション開発及び統合型マーケティングソリューションの提供を行っております。
Think EXperienceサイト:https://www.think-experience.com
▼株式会社スプラシアについて
設立 : 2007年8月8日
URL : https://www.sprasia.co.jp
所在地 : 〒104-0045 東京都中央区築地1-13-14 NBF 東銀座スクエア8F
株主 : 株式会社博展(100%)
事業内容 : マーケティング領域を中心としたIT サービス・システム開発
動画マーケットプレイス『CM STUDIO』
オンラインイベントプラットフォーム『EXPOLINE』
▼お問合せ先について
株式会社 博展
経営企画部 広報担当 村松 加奈江
E‐Mail:ir@hakuten.co.jp
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ