お茶×かき氷の“茶氷”が味わえるイベント「茶氷プロジェクト」
2018年に始まった静岡茶の魅力をかき氷を通じてPRする「茶氷プロジェクト」。3年目となった2020年は61店舗がお茶を使ったかき氷を県全域で提供した。
抹茶かき氷/Café branch TAMAGOYA (三島市)
静岡県三島市にある、たまご専門店「Café branch TAMAGOYA」では、卵型のかき氷を提供。大納言とあんこの2種の金時をしのばせ、和風かき氷の定番をアレンジした。
まるごとほうじ茶かき氷/茶の芽(静岡市)
氷自体にお茶の葉を閉じ込めて削りだした風味豊かな味わいが魅力の「まるごとほうじ茶かき氷」は静岡市内にある和カフェ「茶の芽」にて提供。フワフワのかき氷と一緒に、お茶本来の風味と香りを楽しむことができた。
絹氷贅沢抹茶(ほうじ茶付き)/茶菓きみくら(掛川市)
「茶菓きみくら」では、まるで絹のような口当たりのかき氷に、掛川抹茶をたっぷりと使用した抹茶蜜をかけたひと品。温かいほうじ茶付きで提供した。
「静岡はお茶の生産地としてのイメージはあるかと思いますが、お茶を楽しめる場所としてのイメージ形成はできていないのが現状でした。茶氷は、お茶体験の拡充とお茶認知拡大を目的にはじめたプロジェクトです。」
主催した静岡県中部5市2町の地域連携観光まちづくり組織(DMO)するが企画観光局の鈴木杏佳は言う。茶氷プロジェクトの企画者として取り組んだ。
2018年は12店、2019年は30店、2020年は61店舗が参加。同年は10万杯を売り上げる一大プロジェクトとなった。静岡茶は各産地に特色があり、品種も豊富。人目を引きつけられるよう、見た目の華やかさもあって反響があった。
「特に印象に残っているのは2019年に実施したイベント「茶氷フェス」です。初めてのイベントだったため、当日の運営やオペレーション、会場の装飾等イベント当日を迎えるまでハラハラドキドキしていました。当日は猛暑も味方し、予想以上のお客様に来ていただき、 2日間で合計、1万1千杯が売れる大盛況で幕を閉じました。」
大盛況だった2019年の「茶氷フェス」。
切磋琢磨したするが企画観光局のメンバーと(下段中央右が鈴木)
茶氷フェス 大盛況のうちに閉幕! 2日間で茶氷合計10,870食を販売 使用した氷2t以上
「茶氷プロジェクト」に参加した店舗にも話を聞いた。
「茶処静岡を盛り上げ、世界中に静岡茶の魅力を知っていただく為に参加させていただきました。」と話すのは和スイーツとお茶が楽しめる静岡市駿河区のカフェT’s green神谷さん。静岡茶の魅力を様々な角度からどの様に伝えていけるか、楽しんでいただけるかを念頭に、食べた人に感動を与えられる、こだわりの茶氷を毎年考案している。
T’s green/神谷努
「想像を遥かに越えた反響でしたし、茶氷と世界がどんどん繋がっていく感覚を感じました。本当に素晴らしい取り組みに参加させていただき感謝しかありません。来年以降もぜひ参加したいです。」
T’s greenの2020年の茶氷/するがの郷
静岡抹茶のかき氷にはちみつレモンゼリー、抹茶のわらび餅、みつ団子をセット。練乳、小豆、煎茶の佃煮をトッピング。
「若者のお茶離れが進む中でいかに若者にお茶に対して興味をもってもらうか?ということが茶業界の抱える大きな課題で、まずはお店に入店するきっかけを作ることができたらとの思いで茶氷プロジェクトに参加しました。」と話すのは焼津市にあるSANOWA 丸玉園登呂田店の増田さん。
若者をターゲットとしたプロジェクトの為とことん見た目にこだわった茶氷にしたという。その甲斐あってSNSで情報が広がり、インスタ映えしたかわいいスイーツの写真を撮りたいという若者が多く来店した。もちろん見た目でだけではなく味にもこだわり、お茶本来の味に触れてほしい為甘さは控えめで必要最低限の甘味のシロップに仕上げた。
「思った以上に多くの若いお客様からご来店頂き、毎年全国各地からお店に足を運んでもらえるようになりました。茶氷を食べに初めてご来店されたお客様も一年通してお店に通ってくれるようになり、今ではお茶やティーバッグ等も買っていかれるお客様も増えました。茶氷プロジェクトに参加するまでは若い方がお店にお茶を買いに来るということが極めて珍しいことでしたが、今では当たり前のように多くの若い方にお茶を買いに来ていただいているので、茶氷プロジェクトに参加して本当に良かったと思います。」
SANOWA 丸玉園登呂田店/増田恵莉菜
SANOWA 丸玉園登呂田店の2020年の茶氷/静岡抹茶づくし
静岡抹茶を色々な形で味わえる体験型のかき氷。抹茶は挽く前の状態をお出して、お客様自身が挽きながら挽き立ての香りをお楽しみいただいた。
2020年は販売エリアを前年までの県中部から県全域にすることができた。新型コロナウイルスの影響が心配であったがテイクアウトメニューも強化し、実施店舗からは「この夏はコロナの影響で少ないかもと思っていましたが逆にコロナの影響で近くに出かける方が、多く来ていただけた。」「コロナ禍でテイクアウトを始めて茶氷の売り上げが伸びた。」との声も聞かれた。各店舗の商品の特徴がわかる公式ホームページや全店舗・メニューを紹介した冊子「茶氷帖」の配布も好評であった。
「3年を通して、徐々に認知されている実感はあります。年々参加店舗は増え、商品のクオリティ―も高まっています。2020年はコロナで店舗休業や時短営業、コロナ対策に追われ大変な一年だったと思います。そんな中でも前向きに商品開発、販売をしてくださった店舗のご協力もあり、3年間で18万杯の売上を達成できたことはとても嬉しいです。」
茶氷帖を片手に訪れる方も多く見られた
「静岡の夏の名物となるよう、店舗様と一丸となってこの夏も静岡を盛り上げたいと思います!」と鈴木。それぞれの店舗ごとの茶氷に込められた想い、静岡茶の未来へ想いを感じながら、今年の夏の茶氷プロジェクトの展開を楽しみに待ちたい。
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