「社内の文化醸成」への注力が、“本質的な”課題発見につながっていく【DX推進室】
当社は1999年の設立以来、「インターネットメディア事業」「インターネット広告事業」を軸に事業展開をしてまいりましたが、コロナ禍による市場の変化をきっかけに、2020年5月DX事業への参入を決定、「DX推進室」を立ち上げました。
2021年2月現在、ウエディング業界のDX推進を実現すべく新サービスの開発を進めている「DX推進室」。昨年まで室長を務めていた岩橋聡吾さんは本年より開発責任者として開発業務に注力する運びとなり、新たな室長として笹野拓人さんが就任しました。
今回はおふたりに、DX推進室立ち上げ時から進めていた「社内の文化醸成施策」が成功するまでの道のりをうかがいました。
笹野拓人(写真左):2013年に新卒エンジニア1期生として株式会社ウエディングパークに入社。入社1〜2年目は企画・開発業務を中心に、スマートフォン/PC向けのWebメディア運用や、ウエディング特化のノーコードWebサイト作成ツールの開発に携わる。2015年からリーダー/マネージャーを担当し、以降、開発/PM業務とマネジメント業務を兼務している。2021年より「DX推進室」へ異動となり室長に就任。
岩橋聡吾(写真右):自動車メーカーの生産技術分野に携わり、社内・サプライヤーを含めた生産性向上活動に従事したのち2012年Webエンジニアへの転身。2016年にウエディングパークにシステムエンジニアとして入社し、2019年からは「Wedding Park AI Lab」所長を兼任。2020年5月にDX推進室室長に就任、2021年からは開発責任者として開発業務全般を管理している。
「DX推進室」の目的は、ウエディング業界のデジタル技術活用における課題発見とその解決
岩橋:ウエディング業界は、まだまだデジタル技術が活用できる余地が大きく残された業界です。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、世界中でデジタル活用が急速にすすんだと言われていますが、全国で4,000以上あると言われる結婚式場のすべてが、デジタル対応が順調に進んだわけではありませんでした。
そんな中「DX推進室」は、ウエディングの現場業務をデジタル化するサービス提供などを通じて、ウエディング企業のビジネス変革を支援していくことを目的に設立しました。
目的達成のためには、現場レベルの課題発掘が欠かせません。そこで、これまで各結婚式場のインターネット集客を直接ご支援してきた当社のアカウントプランナーが、DX事業の顧客対応窓口を兼任する組織体制としました。そうすることで、ウエディングの現場にある業務改善ニーズのヒアリングから、デジタル化のアイデア創出まで行う仕組みをつくることができ、本質的なDX推進を進めていくキーポイントになると考えました。
しかし、当社がこれまで手掛けてきたメディア事業、広告事業とは異なる知見を要する領域のため、事業推進においては、まず組織変革が必要と考え、次のような取り組みを実施しました。
全アカウントプランナーを巻き込んだ「HIBANA DX グランプリ」の開催
DX推進室 開発責任者:岩橋聡吾
岩橋:現場にある業務改善ニーズのヒアリングと、デジタル化のアイデア創出を仕組み化するために、全アカウントプランナーを巻き込んだ「HIBANA DX グランプリ」という施策を実行しました。
※HIBANA…営業職メンバーがマーケティングパートナーとしてのスキルを上げるべく取り組んでいる営業職の全社横断プロジェクトのこと
「HIBANA DX グランプリ」とは
岩橋:「HIBANA DX グランプリ」は、DX推進室立ち上げ約1ヶ月後の2020年7月からスタートさせましたが、初月はアイデア提出率が90%、さらにアイデア自体の質もかなりバラつきがある状況でした。
一つの施策だけでは、安定した文化醸成には繋がりにくいと考え、並行して次のような施策も実行しました。
・新事業領域参入に対する社員の理解促進のため複数のインナーコミュニケーション施策の実施
└DXに関する社内勉強会(基礎編、実践編など複数回実施)
└DX推進室メンバーとアカウントプランナー職社員による交流会(オンラインランチ)
・全社中期ビジョン「結婚の幸せへ、まっすぐに進めるデジタルを。」の新規策定と、動画やnoteを活用した社内外への発信
https://note.com/weddingpark_note/n/n1a6652b9b629
一人ひとりと対話ができるオンラインランチ、部署単位での勉強会など、ターゲットの粒度を変えながら、DX推進に関する理解促進・文化醸成を続けてまいりました。秋には会社としても新たな中期ビジョンの策定・発信もあり、文化醸成の後押しになりました。泥くさいコミュニケーション手法かもしれませんが、表面だけが伝わるのでは意味がない。「なぜウエディングパークが業界のDX推進を支援していくことが必要なのか」という思いも含めて周知していくことを軸に推進を進めていました。勉強会に参加したメンバーからは「インターネット広告のみでなく、デジタル×ウエディング企業として、広い視点でクライアントの課題解決をしていくべきだと感じることができました!」という声も挙がり、コミュニケーション手法を工夫したことは一定効果があったと感じています。
笹野:2020年7月からスタートした「HIBANA DX グランプリ」は、8月以降毎月100%の提出率、さらに回を増すごとにアイデアの質も向上しており、「ウエディングの現場業務をデジタル化するサービス提供などを通じて、ウエディング企業のビジネス変革を支援していくこと」という立ち上げ当初の目標達成に向けた基盤が整ってきたと言える状態となりました。実際に、「HIBANA DX グランプリ」に集まったアイデアの中から商品化を検討する議論も進んでおり、現場の課題に即したサービス展開が実現できるよう尽力している最中です。
組織力と技術力で目指す「DX推進室」のこれから
DX推進室 室長:笹野拓人
笹野:業界の“本質的な”課題発見とその解決を実現すべく始まった「HIBANA DX グランプリ」は、半年以上、毎月の継続運用できています。この取り組みを継続的に行ったことで、改めて自社の強みを把握することができました。さらに、現場ではクライアントと「DX」に関する対話が増え、アカウントプランナーがクライアントの課題解決のため、「DX」で叶えるべき未来のアイデアを創出し続ける仕組みをつくることもできました。
2021年より新体制へと移行した「DX推進室」。開発・営業体制などもさらに整えながらより強固な組織づくりに着手しています。私自身、実はウエディング業界における「DX」という分野に以前から可能性を感じていました。ウエディングパークでの開発だけでなく、学生時代の結婚式場でのアルバイト経験や自身の結婚式準備を通じて、DXで解決すべき課題を目の当たりにしてきました。だからこそ、現場に寄り添いながら本質的な課題を把握する、そしてそれを解決することによって、ウエディングビジネスの成長をサポートしていきたいと強く思っています。
「HIBANA DX グランプリ」をはじめ、今後もさまざまな組織施策を実施していく予定です。デジタル技術に強い人材育成をベースに、現場に即した課題の具現化→技術力を生かしたサービス開発というサイクルを高レベルで回していき、社員一丸となって結婚の幸せへ、まっすぐ進んでまいります。
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ