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そのエネルギーは何につかうの?

著者: ユビ電株式会社


家に一台、黒電話があった時代を覚えている人はどの程度いますか?黒電話は親機子機のあるホームテレフォンに進化しても、家に1つ電話番号があることは変わりませんでした。当時の男子学生は付き合っている女の子に電話するには、最初に電話を取ってしまうお父さんゲートウェイを必ず突破しなくてはならかったのです。辛い時代でした。


今はどうでしょう。スマホでLINEメッセージを送れば一発で連絡がとれますね。当たり前と言えばその通りですが、よく考えてみたらこれは黒電話の時代と何が変わったのでしょうか。



確かに電話機は小さくなってポケットに入るようになり、無線だからどこに居てもつながる。一人に1つ電話番号が付与されて個人対個人で電話もできる。さらにLINEをインストールすれば、ドコモ、au、ソフトバンクどこのスマホからでもLINEアカウント同士でやり取りができる。


確かにこの変化は携帯電話というハードウェアが出来たから実現したと言えますが、実はもう一つの見方があります。それは、「通信」という情報モデルが拡張された、ということです。


固定電話の時代は、電話機と電話機というモデルだったのに対し、今はスマホ上のアカウントとスマホ上のアカウントの間の通信、つまり個人と個人にコミュニケーションに進化しました。言い方を変えれば、コミュニケーションや世界との関わりかたのパーソナライズ。現在、携帯電話事業は数兆円の規模に成長していますが、その本質はコミュニケーションのパーソナライズ化が影響しているとも言えるのです。


話は変わり、エネルギーの話をしましょう。

昨今、太陽光、バイオマス、風力、水力など環境負荷の低い電気を作る事が脚光を浴びています。そして、作られた「環境にやさしい電気」が増々各ご家庭に送電されてくるようになるのでしょう。電気は一家に一つの分電盤に配電され、それを分けて使う。但し、何に使ったを判別する仕組みはない。


あれ、これって黒電話の時代に似ていると思いませんか?ひょっとして、一家に一つの何かに送るのではなく、携帯電話の時に体験したような情報モデルの拡張、つまりどんなエネルギーが誰の何に使われたか、意識しても良い時代に差し掛かったのでは?


誰かがどんな方法で作った電気を、だれが運んで、誰の何にどれくらい使ったか。

エネルギーの使い方って、今まで私たちが黒電話から携帯電話に変化していった時に体験した情報モデルの拡張にこれから取り組む時期に来ているのではないか?


10年位前に、酒屋さんの前にある自動販売機の横のコンセントで携帯電話を充電して、盗電で逮捕され、それがもとでクビになってしまったサラリーマンがいるという話を聞きました。たった1円にも満たないかもしれない電気のために。でもちょっとこの話おかしいと思いませんか?その逮捕された人も家ではどこかの電力会社と契約し、お金を払って電気を使っていたはず。同じ圏内でたまたま外部のコンセントから電気を使ったからアウト。そのサラリーマンがもし、自分の電気をどこからでも取り出せる仕組みさえあれば、そんな目には合わないで済んだでしょうに。



今の時代を「バッテリー大移動時代」と呼ぶ人がいます。(私ですが)

スマホは国民の数より多く、そこら中を動き回り、電気自動車は走り回り、バッテリーが移動しまくっています。


そして、自宅ではなく、出先でエネルギー、即ち電気が欲しくなるのです。うちに帰って充電するまで我慢できるとは限りません。


今「あなたのおうちで一番電力をつかうものは何ですか?」と聞かれたら、エアコンとか電子レンジ、とか答えるかもしれませんが、近い将来は「電気自動車」になるでしょう。


そして、うちで一番電気を使うものは、外を出歩くのです。走り回るのです。即ち、電力の需要は物理的に動き回り、色々なところでエネルギーを欲しがり、接点を求めます。


そのような時代が来たとき(すでに来ていますが)、エネルギーは誰の何に使ったか、が重要になるのです。今までのように、誰のうちのコンセントに刺したから、ではなく、電気を使うものが、自分はこれくらい電力を使ったから、この人に請求して頂戴、と言い出すのです。


さらに、電源も分散していきます。高度な管理が可能になった小さな発電所が至る所に出来てきます。山間の村、海沿いの町、それぞれ小さなエネルギーソースを持つようになるでしょう。では、その村から走り出した電気自動車(EV)がその町で充電するとき、その電気代はどうするの?と思いませんか?



親しき仲にも電気代あり。

そこでユビ電は考えました。新しい世界は、誰の何にどれくらい電気が使われたのか、という情報をもとにエネルギー社会の構築の一端を担えるのではないか、と。日本の電力は安定しています。電力で困ることはほとんどありません。しかし、今後は電力の需要がダイナミックに変化します。その時に何が必要か。ユビ電はそのミッシングピースを埋めるのです。


最初は電気自動車を充電しやすくします。「電気をつかってもいいよ」という人と、「電気を使わせてほしい」という人の間に入って、双方が納得する利用シーンを創造します。


マンションの駐車場、コンセントはあるけど誰のクルマがどれくらい電気を使っているのかわからないから、面倒だし不公平になるといけないのでみんなで使わない様にしよう、となっているところが多いです。ユビ電は独自の方法で電気代の受益者負担を実現します。


ユビ電は発電するわけでも送電するわけでありません。ただ今ある電気を使いやすくするサービスを提供します。ユビキタスな電気だからユビ電。そしてみんなが電気を使いやすくなるサービス WeCharge をはじめます。


電気の未来を描くんだ。








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