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アスリートの力はフィールド外でも発揮できる。「マイナビ仙台」女子サッカー選手がアスリートキャリアスクール講師になるまでの成長秘話

著者: 株式会社マイナビ


株式会社マイナビは、アスリートが競技をしながら仕事をする「デュアルキャリア」や、引退後の「セカンドキャリア」を支援する『マイナビアスリートキャリア』(https://athlete-career.mynavi.jp/)を、2018年12月から運営しています。

就業支援を行う中で、多くのアスリートが、「競技引退後の生活」や「キャリア形成」に不安を抱えていることが分かりました。その解決のためにスタートしたのが、「競技力」と「ビジネススキル」双方の向上を目的とした無料スクール『アスリートキャリアスクール』です。


2020年12月、そのオンライン講義に、なでしこリーグでプレーする現役女子サッカー選手6人が講師として登壇しました。彼女たちはもちろん、これまで講師をしたり、人前でプレゼンテーションしたりといった経験はありません。

現役のアスリートが、競技だけでなく「ビジネススキル」を教えるという新たな企画が行われるまでには、とまどいながらも成長する選手たちの姿がありました。

成功までの秘話を、選手とともに奮闘した、株式会社マイナビ・アスリートキャリア事業室の山中昭宏に聞きました。



マイナビの調査では、半数以上のアスリートが新型コロナウイルス感染拡大の影響による活動自粛を経験し、「目標を考え直す」「スポーツ以外の取組みに目を向ける」「時間の使い方を見直す」という意識や心境・行動の変化があったことがわかりました。思うように競技ができなくなったことで、アスリート自身がキャリアへ不安を抱く場面が増えており、無視できない問題となっています。その課題を解決するため企画されたのが、『アスリートキャリアスクール』です。競技・ビジネス両方でも活かせ、アスリートのキャリア設計に役立つ講義を企画し、無料で提供しています。対象は現役アスリート・運動部学生です。


今回講師を務めたのは、当時、なでしこリーグの女子サッカーチームだった「マイナビベガルタ仙台レディース」(以下、「マイナビ仙台」)に所属し、マイナビ宮城支社に勤務していた、福田ゆい選手、浜田遥選手、國武愛美選手、松本真未子選手、宮本華乃選手、成田恵理選手(2021年2月現在はプロ契約)

講義は計6回にわたり、「指導力」や「リーダーシップ」などスポーツに近いテーマもあれば、「セルフプロデュース」や「レジリエンス」といった生き抜く力をテーマにしたものも。

※なお、マイナビ仙台は今年2月より「マイナビ仙台レディース」と名前を変え、日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」への参入が決まっています。 




山中昭宏

アスリートキャリア事業室

事業運営部研修イベント推進課 課長

2012年、マイナビ中途入社。

教育研修事業部にて企業向け社員研修の営業に4年、営業マネージャーに3年従事。

その後、2020年アスリートキャリア事業室へ異動。現在は、アスリートキャリアスクールのコンテンツ設計や、運営、講師としての登壇も行っている。



― まず、「現役女子サッカー選手が講義をする」という、新たな企画が立ち上がったきっかけを教えてください。


私たちは、アスリートの「デュアルキャリア」や「セカンドキャリア」の支援を行っているのですが、この6人はまさに「デュアルキャリア」を実践しており、サッカーをしながら昼間はマイナビで働いていました。彼女たちが選手生活で培ってきた貴重な経験を、講義で活かせると気づいたのが企画の出発点です。また、受講生と同じ現役アスリートだからこそ伝えられることや共感できることがあると思いました。


― 「デュアルキャリア」は今注目されているワードだと思いますが、どういった意味でしょうか?

「現役中から将来のキャリアを形成し、2つの人生を歩むこと」です。より分かりやすい表現でいうと、競技活動と社会人として働くこと、両方をメインとして、どちらも並行して取り組むことが「デュアルキャリア」です。今では競技を続けながら、自身の将来を見据えて企業の社員として勤務したり、起業したり、国家資格を取得したりと、多くのアスリートが活躍の場をどんどん広げています。現役選手として活躍しながら、将来のキャリアを考えることは、長い人生を過ごすうえで、とても重要だと考えています。


― 彼女たちにこの企画を伝えた際は、どのような反応がありましたか?

「本当に私が講師をやるの…?」「私にはできないかも…。」と感じた選手や、「自分自身のキャリアについてしっかりと考えたことがない」という選手もいました。ただ、どの選手も前向きに捉えてくれましたし、挑戦したいという気持ちを持ってくれました。選手同士で率先してロールプレイングをしたり、資料や話し方のブラッシュアップを貪欲に行っていて、少しでも良い講座を提供したいと主体的に活動していたのは、さすがアスリートだと思いました。




― それでも、成功までには苦労した点がありますよね。

キャリアについて考えたことがない、という選手たちに登壇してもらうには、やはり苦労があったことは事実です。そのため、まずは私が彼女たちに講義をし、受講生としてセミナーを体感してもらいました。その中で、競技人生や今後のキャリアの棚卸しをし、アウトプットする作業を行いました。選手たちはお互いの意見を交わしながら、さまざまな気付きがあったようで、だんだんと成長していく姿が見られました。この講座を通して、自分自身の強みについても改めて知ることができたという声もありました。


― 講義の結果はいかがでしたか?

キャリアや競技生活に悩みや不安を抱える方へ、デュアルキャリアを実践するアスリートから直接講義を受ける場を提供できたことは、とてもよい成果だったと思います。受講者からも好評でしたし、メディアからの取材もありました。また、アスリート人材の価値を改めて実感しました。


― 選手たちからもさまざまな感想があったそうですね。

「講師を務めたことで自分自身と向き合うきっかけになった」「いい刺激を受けた」という声をもらいました。彼女たちは2月からプロサッカー選手になるのですが、さらに結果が求められる世界で、この講義の経験を活かしてサッカーを頑張りたい、と言ってくれたのは嬉しく思いました。

また、浜田遥選手と松本真未子選手は、ちょうど講師としての準備が始まり、講義の体験をした後のタイミングで日本代表の候補合宿への参加が決まりました。

浜田選手からは、「初の代表キャンプで周りのレベルについていくのが大変でしたが、自分が担当した“セルフプロデュース”の講義を思い出し、自分の強みを発揮するために何をすればいいのかを考えました。今できることが明確になり、前向きな気持ちでチャレンジできました」という感想をもらっています。講義をしたことで、他の受講生も自分と同じ悩みを持っていることに気づいたこともプラスになったとのことでした。

松本選手からは、「ゴールキーパーとしてどのようにリーダーシップを発揮するか整理ができて、伝えるときに何が大切か、聞き手の気持ちを考えることができました」というメッセージが届いています。





― 山中さんが思う、アスリート人材の価値とはなんですか?

スポーツ選手は、競技生活の中でさまざまな経験を積んでいます。ポジション争いやケガなどの挫折経験や、そこから這い上がった経験、それらはそのまま仕事で活かすことができますし、社会から求められている力です。そのような貴重な経験を経ているのに、本人が気づいていなかったり、言葉にして表すことができないという課題があります。それらを引き出せれば、圧倒的に魅力的な人材になりますし、アスリートの皆さんや、優秀な人材を求める企業にも、ぜひ気づいてほしいと思います。


― アスリートの力は、フィールド外でも十分に発揮できるということですね?

はい。アスリートの方は、競技力でしか自身の価値を表現できないと思ってしまいがちですが、決してそんなことはありません。一般企業でも十分に活かせる能力を持っています。経済的な不安定さや将来への不安に悩みを抱えている方は、ぜひアスリートキャリアスクールに参加したり、『マイナビアスリートキャリア』へご相談していただき、キャリアを一緒に考えていきましょう。


― 今後、「アスリートキャリアスクール」をどのように拡大させていく予定ですか?

マイナビ仙台レディース選手の講義はこれで一旦終了となります。ただ、今回の企画をきっかけに、アスリートだからこそ生み出せる価値を改めて実感することができました。今後も競技だけでなく、人間力やビジネス力を身に付けることができ、多方面で活躍できる考え方やスキルを提供できる、アスリートの皆様にとってかけがえのないスクールを展開していきたいと思います。


― スクール以外に予定していることはありますか?

アスリート向け就業支援サービス『マイナビアスリートキャリア』では、引き続き、デュアルキャリア・セカンドキャリアのサポートを行っていきます。また現在、アスリートの育成支援・キャリア支援に関して、サッカークラブチームとの提携を進めています。すでに3チームとの提携を発表しており、現在協議中の事案もあります。

競技人生への不安や悩みを理解し、共に将来を考え、最適なキャリア支援を行っていきたいと思います。


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マイナビは引き続き、さまざまな取り組みやサービスで、就業・雇用に関する支援を行ってまいります。


◇マイナビアスリートキャリア https://athlete-career.mynavi.jp/

◇マイナビ仙台レディース https://www.mynavisendai-ladies.jp/



【報道関係者様お問い合わせ先】

株式会社マイナビ 社長室広報部

(お問い合わせフォーム)

https://survey.mynavi.jp/cre/Enquete/Question?enq=yQY%2FQQheiJU%3D




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