喫煙が敬遠されていく日本で、喫煙可能店が見つかるアプリを作ろうとした理由
たばこ産業の低迷の時期に、喫煙可能店が見つかるアプリを作成
初めまして。カケル株式会社の中埜です。
2020年の夏ごろ、何か世の中の人々に役に立ち、同時に自分にとっても役に立つサービスを創造してみたいと漠然と思っていました。
私は喫煙者なのですが、ある日今まで店内でタバコが吸えていたお店にいつも通り飲みに行ったのですが、吸えなくなっていたことがありました。
2020年4月1日からの健康増進法の改正により、基本的には屋内喫煙が出来なくなるというルールになったためです。
その日は、他にも吸えそうなお店を探したのですがなかなか見つからずイライラしてしまったことを覚えています。
そこで、単純に喫煙可能店が見つかるMAPアプリを作成したらどうだろうか?と思うようになりました。
本当に喫煙可能店が見つかるアプリを開発する義はあるのか?
喫煙者の取り巻く環境と非喫煙者・嫌煙家の目線
喫煙者の方なら共感される方も多いかと思いますが、喫煙者を取り巻く環境は年々厳しくなっています。
例えば、価格。1989年まで「たばこ消費税」とされていたものが、消費税導入時に「たばこ税」に名称を変え、その後は国の債務返還を主な使い道としたたばこ税の税収を増やすために、増税が繰り返されてきました。
2006年頃には300円代に突入し、2020年にはついに500円代の大台に乗ります。
このままの勢いだと、増税は暫く止まることはないでしょう。
そして、吸う環境。特に大都市圏の中心地は、外で喫煙できない地域が多くなり、喫煙所を見つけることだけでも一苦労することもあります。そういった環境から、マンションのベランダで吸わざるを得なくなった蛍族が増加し、同じマンションに住む人同士とのトラブルにも発展してしまうケースも少なくありません。
非喫煙者(嫌煙家)の方々からすると、当然のことながら喫煙可能店が撲滅されることは望ましいことであり早期に実現されるべきことだと考えているはずです。国立がん研究センターによれば、1995年の全年齢の男性の喫煙率は50%を超えていたものの、2018年には30%を切っています。女性は当時も今も10%前後を推移しておりますが、全体で見ると喫煙者が減っているのは明らかです。
つまり、国内において2020年代は非喫煙者がマジョリティであり喫煙者はマイノリティとなり、日本にとって優先されるべきは非喫煙者の方々にとってストレスの少ない環境の構築となります。
私は上記のような日本の現状を見据えた時に、このアプリはマイノリティのために存在することになるのでスケールすることは難しい、、本当にやるべきなのだろうかと悩んでいました。
タバコの起源と歴史から導き出したある答え
人類がいつからタバコを利用するようになったのかはわかっておりませんが、「タバコ」の歴史に関して多くの文献が最初にで始めているのが、メキシコ・チアパス州にある世界遺産「パレンケ遺跡」のレリーフ(=浮き彫り)です。 (因みにパレンケ遺跡は、紀元7〜8世紀に栄華を誇ったマヤ文明の遺産です。)
コロンブスの新大陸発見以前から、アメリカ大陸ではタバコは儀式に欠かせないものだったようで、「タバコ」から立ち上る「紫煙」は神々への良き供え物であると同時にお告げをもたらすものと考えられ、その煙の形や炎の動きから、占い的なことにも利用されていました。
呪いを外すという意味での治療にタバコが使用されていたという文献も残っています。
コロンブスがアメリカ大陸に到達して以来、「タバコ」はヨーロッパから世界へと広がっていきました。
私は、そこからタバコは本当に人間に害しか与えないものなのか、と深く考えるようになります。
本当に害しか与えないものならば、既に人類はタバコを吸わなくなっているはず。人類がタバコを吸い始めてから1,500年以上経つのにこれからタバコが急になくなることはあるのだろうか。いや、ないだろう。
また、ニコチンには依存性があるものの、アルコールに比べると依存性は少ない。アルコールの方が泥酔や酩酊を催すのに、タバコは泥酔や酩酊にならない。
つまり、タバコはストレスの捌け口ではなく、崇高な嗜好品の一つとして楽しむべきものである。そして、嫌煙家の方々と愛煙家の方々が喫煙可能店かどうかを一目で分かるようなアプリを作れば、どちらの方々にとっても役に立ち、特に愛煙家の方々にとっては、嗜好品をゆっくりと楽しむことのできる架け橋のようなアプリになれるのではないか。
そのように考え、アプリ作成の決心をしました。
人によってそれぞれですが、私個人は空気の良いところで、お酒と共にタバコを吸うひと時に至福を感じるので、そういったそれぞれの方々の至福のひと時などもシェアすることができればと思っています。
SMOPという名称と今後の機能について
SMOPの由来は、SMOKE(タバコを吸う)とMAP(地図)を合わせった造語です。更に、SMOKERの方々にMAPを提供し飲食店に導く、という意味も込めました。
ロゴのメインカラーには、タバコを単なるストレス解消の道具ではなく、より崇高な嗜好品として捉えていただくために、ラグジュアリーさを訴求することができる紫に設定。「紫煙」という言葉からもインスパイアを受けています。
名称について、某有名ジャニーズグループに似てしまっており少し迷いましたが、既に解散されているので大丈夫かと思いました。(笑)
現在はMAP機能が主ですが、今後はタバコに関する様々な情報を発信・共有できる一つのコミュニティサイトのような機能にしていければと考えております。もちろん、健康増進法の改正により、各店舗の掲載情報のアップデートがとても大変でユーザー様からの「間違った情報の報告」を頼りにしていかなければならない点も大いにございます。したがって、掲げている理想にたどり着けるかどうかは未知数ですが、タバコを嗜好品と捉える方々がより楽しめるために、この理念を軸にある種のコミュニティプラットフォームになっていければとても幸いです。
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