ジュエリーブランドCASUCAとデザイナー安野ともこ
CASUCAというジュエリーブランドはいかにして生まれたか。
ジュエリーブランド「CASUCA」は、スタイリストでありミュージカルや映画などの衣装デザイを手がける安野ともこが、子供の頃秘密の隠れ家にしていた、朽ち果てた小さな空き家に、青いガラス瓶のかけらや不思議な模様の石など、自分だけの宝ものを隠してドキドキしていた思い出を、大人になっても記憶に残したいという思いから、自らデザインした密やかでありながらかすかな輝きを放つ可憐なジュエリー。
2007年7月からオンエアが始まった日テレのドラマ「ホタルノヒカリ」で、主演の綾瀬はるかさんがいつも身につけていた小さなクロスモチーフのネックレスが、女性視聴者たちの目に留まり、「あのネックレスはどこで買えるの?」という話題がネット上で飛び交いました。
そのネックレスこそ、安野ともこが自分のために友人のジュエリー作家にお願いして作ってもらったオリジナルのネックレスだったのですが、その評判を聞き付け自社の商品に誘導するサイトが後を絶たないのを見て、これはきちんとブランドを立ち上げて販売しなければという思いから、2007年12月に会社を設立、ホームページを立ち上げてメールオーダーによる通信販売を開始したのが「CASUCA」の始まりです。
https://www.casuca.jp
「CASUCA」とは、スペイン語で「あばら家」という意味。安野ともこがジュエリーに込めた「密やかでありながらかすかな輝きを放つ」という思いに、子供の頃秘密の隠れ家にしていた「あばら家」の意味を重ね合わせた「CASUCA/カスカ」というブランドが誕生。
その後、渋谷のマンションの一室に小さなショールームを開設し、さらに2011年1月には目黒の住宅街の一角に店舗をオープン。奇しくもその直後、東北大震災が発生し、一時は店舗もクローズか、という曲面もなんとか乗り越え、徐々に全国からその小さなショップを目指して訪れてくださる固定客も…
さらに2016年春には、ジュエリーと同様、スタイリストとして長年にわたって培ってきた経験から、洋服を綺麗に見せるための下着が必要だという思いから、奈良の下着メーカー株式会社タカギと共同で開発した「AROMATIQUE | CASUCA」を発表。
http://www.aromatiquecasuca.jp/index.html
2017年8月、ジュエリーと下着を共に扱うショップとして、渋谷区神宮前に「CASUCA表参道本店」として移転。2019年9月には東京駅前の新丸の内ビルディングに2号店となる「CASUCA丸の内店」をオープン。
そして2021年のこの春、コロナ禍で停滞するこの時代をなんとか乗り切り、新しい時代を切り開いていくお守りのような存在を目指し、シルバージュエリーのライン「CASUCA PLATA」を発表。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/casuca-plata/
「傷の輝き」
2019年11月TED×USH 2019において、安野ともこが行ったスピーチの中で語ったジュエリーに対する考え方をご紹介いたします。
「ジュエリーをイメージするとき、鏡面のごとく一分の隙もないほど綺麗に磨き上げられた貴金属、そうでなければ格調高くてゴージャスなものでしたが、私が魅力的だと感じて来たものはそうではない、密やかで、主張はないけれど存在感があって、でも妙に印象的で。身に着ける人に寄り添い、少しだけ気持ちを上げるナチュラルメイクのような微かなジュエリーでした。
朝露に濡れてキラキラと輝く蜘蛛の巣とか、母の鏡台の引き出しの奥から出てきた、置き去りにされていた古びた指輪や壊れた腕時計。使い込まれて傷ついているけれども磨くとその傷は独特なカットを施したようにキラキラと輝く、そんなものたちに出会える感動。
そんな思いをジュエリーに託せたら…
人はたくさんの経験をして、身も心も傷を負い、はたまた皺も寄ってきて、だけど、そのすべてを年相応にチャーミングに見せ、変えていくのはその人自身のチカラだと感じています。
シンプルでありきたりなネックレスチェーンに少しだけカットを足して光の反射を多くしたり、職人さんにモチーフの上からアブストラクトな傷を刻んでもらって、そこがキラキラチラチラとした輝きを放つように工夫したり、形は単純でも、その不思議な輝きで、印象的な存在感を残す。
それがCASUCAのジュエリーです。」
「傷の輝き」は、まさにCASUCAのジュエリーを端的に表しています。
CASUCAのジュエリーは、ほとんどすべてにスクラッチが入っていたり、ラフなカットが施されていて、華奢で控えめで、いわゆるゴージャスでこれみよがしなジュエリーとは一味違う存在です。
どこか親しみやすく、ずっと以前から身に付けていたのではないかと思わせる風合いを持ち、それでいてその傷の存在が輝きを放っています。
そんなCASUCAの特徴はブライダルジュエリーにも生かされており、従来のブライダルリングに飽き足りない、自分たちだけの特別な記念となるリングを求めるカップルから、高い評価を得ています。
デザイナー安野ともこの現在
これまでの代表的な作品として、映画『フラガール』『東京タワー』、ミュージカル・舞台『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド 〜汚れなき瞳〜』(三浦春馬さん最後の舞台)、『キャバレー』、『哀しい予感』、ドラマ『あなたの番です』『すいか』、2021年春公開になった話題の映画『ゾッキ』(竹中直人、山田孝之、斎藤工が監督)、松尾スズキ作・演出の舞台・『フリムンシスターズ』の衣装など。
衣装デザイナーとしての仕事はミュージカルや舞台、CMの衣装にとどまらず、フィギュアスケート浅田真央さんのソチオリンピック他のコスチュームも制作。
少し変わった内容としては、岩井俊二監督と斎藤工とのんがタッグを組んだ「8日で死んだ怪獣の12日の物語」の主題歌に、安野ともこが33年前に作詞を手がけた小泉今日子さんの楽曲『連れてってファンタァジェン』が、エンディングテーマ曲として採用され、小泉氏によるセルフカバーが実現。
2019年1月には、『安野ともこのコスチューム展 "Thanks a million" 』をand Made 北参道にて開催。
現在シアターコクーンで公演中の松尾スズキ氏によるミュージカル「シブヤデアイマショウ」の衣装デザインを担当。
松尾スズキ氏による独特な世界観を衣装の面から全面的にサポートしています。
https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/21_shibuyade/
安野ともこに関するお問い合わせ先
コラソン有限会社
担当:田島星子
03-5794-6226
tajima@corazon.tokyo.jp
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