自動車部品からシェーカーへ。トップバーが愛用する「BIRDY.」のヒミツ
カクテル人気が高まっている現在、日本のバーシーンにも世界から注目が集まっています。国産の蒸留酒やカクテル、ユニークなバーそのものに脚光が当たる一方で、世界的なカクテルコンペで入賞するようなトップバーテンダーたちが絶大な信頼を寄せるカクテルシェーカーやミキシングティンなど、革新的なバーツールを開発してきた「BIRDY.(バーディ)」をご存知でしょうか。自動車部品を製造している企業がなぜカクテルシェーカーを造るようになったのか? バーツールブランド「BIRDY.」を誕生させた横山興業株式会社取締役、ブランド・マネージャーの横山哲也が語ります。
「BIRDY.」ブランド・マネージャー横山哲也
自動車部品からカクテルシェーカーへの「転身」
横山興業は愛知県豊田市で1951年に創業以来、自動車部品の製造を続けてきました。「三河のエジソン」と呼ばれたアイデアマンだった祖父、そして先代社長である父の指揮のもと、確かな技術に裏付けされた堅実な経営を進めてきましたが、2011年の東日本大震災以降、自動車の生産環境が国外へ流出したり、技術のコモディティ化が進むことで我々の製品が価格競争の波にのまれてしまうおそれが出てきたんです。そこで、自動車部品のほかにもなにかコアヴァリューをもてる新機軸を探したい。現社長である兄と私がともに抱いた、そんな想いから生まれたのがバーツールブランド「BIRDY.」です。
「BIRDY. by Erik Lorincz」(バーディ バイ エリック・ロリンツ)は、
125年の歴史を誇る英国サヴォイホテル「アメリカン・バー」の
10代目ヘッドバーテンダーで、2010年ディアジオ・ワールドクラスチャンピオンの
エリック・ロリンツ氏とのコラボレーションにより誕生したカクテルツールライン
なぜ、バーツールか。それは長年自動車部品製造で培われた研磨の技術を活用できるジャンルであったことが最大の理由です。我々の代表的なアイテムであるカクテルシェーカーを仕上げるには職人が手作業で1時間に渡って研磨する必要があり、高い職能を必要とするのですが、量産化をして安定して販売することが技術の継承にもつながっていくと考えました。
最初に挑戦したのはカクテルシェーカー。こだわったのは、このシェーカーを実際に日々手にするバーテンダーたちの目線です。サイズや重さ、フォルム、そして機能。既存品と比較しながら、徹底的にバーテンダーの声をヒアリングし、設計に活かしました。なかでも内部構造については、従来横に磨かれていたものを、「BIRDY.」では縦に、0.1ミクロンの単位で研磨することで、シェイキングによる液体の流速が上がり、より調和のとれたカクテルが作れるように。さらに、絶妙に残された表面の凹凸によって作り出されるきめ細やかな泡が、なめらかな口当たりを生み出します。その理想的な研磨を探して、30を超える試作品を作ったでしょうか。卓越した手作業、つまり“アナログハイテクノロジー”が、バーテンダーによる「違いのある一杯」を実現させるのです。
トップバーテンダーが「BIRDY.」を愛用する理由
徹底的にバーテンダーファーストで作られたカクテルツールに敏感に反応し、私たちの想いを支持してくれたのは、まず日本のトップバーテンダーたちです。世界的に権威のあるバーアワード「WORLD‘S 50 BEST BAR」や、「ASIA’S 50BEST BARS 2020 」(ともにウィリアム・リード・ビジネス・メディア主催)で、今年5月に発表された最新のランキングを見てみましょう。
「WORLD‘S 50 BEST BAR 2021」には3軒、「ASIA’S 50 BEST BARS 2021」には6軒の日本のバーがランクイン、と日本のバーの躍進が目立ちます。なかでも上位の「The SG Club」(ワールドでは10位、アジアでは3位)、「Bar Benfiddich」(ワールドでは40位、アジアでは9位)は、ともに「BIRDY.」のバーツールを愛用してくださっています。なぜ「BIRDY.」を選ぶのか——日本のトップバーテンダーおふたりに聞いてみました。
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「The SG Club」後閑信吾氏
世界的なカクテルコンペ「バカルディ レガシー カクテル コンペティション」で優勝を
収め、上海でバーを開店。ヒットさせたのちに凱旋帰国を果たした後閑信吾氏
横山:後閑さんには渋谷の「The SG Club」だけではなく、グループの系列6店舗すべてで「BIRDY.」をお使いいただいていますね。お付き合いももう何年になりますか……。
後閑:7年前くらいでしょうか。ぼくがまだNYで修業していたころ、人づてに製品を届けてもらったんです。そのときの衝撃はまだ忘れられませんね。いまはすべてのバーツールを「BIRDY.」に変更してしまったので、ぼく自身のなかのスタンダードが上がってしまっているんですが、そのときは既存品との味のギャップにたしかに驚いた記憶があります。
後閑:そもそもシェーカーというツールは内部の液体を「冷やす」「混ぜる」「空気を入れ込む」という目的のために存在しているんですが、「BIRDY.」はそのすべてにおいて秀でています。我々バーテンダーの気持ちをよく理解してくれて、細部まで配慮の行き届いたツールです。
横山:秋にはまた新店のオープンを予定されているとか。
後閑:「BIRDY.」のデキャンタを使い、シェフ、ソムリエとタッグを組むことでワインカクテル専門のバーをオープンする予定です。日本ではまだなじみの薄いワインカクテルが「BIRDY.」と出会うことでどう変化するか、とても楽しみです。
「The SG Club」(東京都渋谷区神南1-7-8)2階の「Savor」にて
「Bar Benfiddich」鹿山博康氏
「ASIA‘S 50 BEST BAR」にも初年度2016年より連続でランクインしている
「Bar Benfiddich」オーナーバーテンダー鹿山博康氏(左)
横山:鹿山さんもまた、「BIRDY.」黎明期からお世話になったバーテンダーのおひとりです。
鹿山:最初はよく飲みにいらっしゃる常連さんだと思っていました(笑)。でも、どんなきっかけだったか、「BIRDY.」の開発者だと身分を明かしてくれたんでしたね。
横山:鹿山さんはそのときすでに「BIRDY.」をお使いいただいていたんですよ。
鹿山:そう、このシェーカー(500ml)のサイズ感が大きすぎず、小さすぎず、本当に使いやすいんです。丸味を帯びたフォルムも持ちやすくて、愛用しています。
自身でハーブや薬草を栽培する鹿山氏のボタニカルカクテル
鹿山:そしてこのミキシングティン! 従来はガラス製だったのですぐ割れてしまったのですが、「BIRDY.」がステンレス製にしたのは画期的なことでした。そしてこの注ぎ口がついているのも便利。この細部へのこだわりが、本当にバーテンダー目線で作られたツールだなと感じさせてくれますね。
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このように、名実ともに日本のトップバーテンダーの方々に「BIRDY.」を評価していただけることは励みになるし、また日々のフィードバックを次なる商品開発に活かしています。
昨年から今年にかけて、新型コロナウィルス禍は日本のバーシーンにも大きな変化をもたらしました。外でお酒を飲めない時期が長く続きましたが、目の前でバーテンダーが作ってくれるカクテルのおいしさはやはり格別。バーという非日常の空間に身を置きながら、会話を楽しんだり、ひとりで思考に耽ったりする時間の大切さに改めて気づいたように思います。「BIRDY.」がそのひとときの一助になれたらうれしいです。バーテンダーの美しい手さばきとともに、バーツールにも注目していただけたら、バーでのひとときはもっと充実したものになると思います。
【会社概要】
会社名:横山興業株式会社(商品企画部)
所在地:〒471-0815 愛知県豊田市大見町1丁目61番地
公式サイト:http://birdy-j.com/
公式SNSアカウント:
Facebook https://www.facebook.com/birdyjp/
Instagram https://www.instagram.com/birdy.officialjapan/
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