車両管理システムを通じて安全なモビリティ社会を実現したい --スマートドライブ のインサイドセールスの仕事とは?
2020年早々から世界を襲った新型コロナウイルスの大流行。このパンデミックによって、ライフスタイルから働き方、考え方、生き方に至るまで、身近にあるさまざまなものや価値観が短期間でガラリと変わりました。今までに経験したことがない事態の中で政府が何度も唱えていたのが「リモートワーク」。大企業を中心に広がりつつあるリモートワークによって、ビジネススタイルも大きく変わろうとしています。その一つがセールスのあり方。従来より、アウトサイドが中心だった営業スタイルが、対面ができないことを理由にインサイドセールスを強化する企業が増えているのです。
相手の本音を引き出し、自社の価値を確実に届けるためにスマートドライブでインサイドセールスのプロとして日々、真摯な姿勢で業務に取り組む今野雄貴さん。今野さんが仕事の中で大事にしていること、インサイドセールスを通じて実現したいことについて伺いました。
インサイドセールスとして重要なのは課題を引き出し、気づきを与えること
--まずは簡単に自己紹介をお願いします。
はじめまして、今野雄貴(こんのゆうき)です。2019年の9月に株式会社スマートドライブに入社し、ビジネスチームでインサイドセールスマネージャーを担当しています。
--インサイドセールスの具体的なお仕事について伺えますか。
主な業務は、スマートドライブのサービスで課題解決ができそうなお客様に対して、電話やメールでコミュニケーションを取りながら、現状や抱えている課題、ニーズをしっかり抽出し、私たちが提供できるサービスの価値を伝えて、アポイントにつなげることです。
お客様ご自身が気付いていない潜在的な課題が見つかることも多くありますので、そのような“見えていない”課題を引き出し、気付きを与えることもインサイドセールスにとって重要な仕事です。
--潜在的な課題、ですか?
コスト削減を課題と捉え、「事故を減らしたい」「保険料を下げたい」とお客様がおっしゃっていても、実は稼働が低い所有車が数台あるなど、問題の本質が別の場所にあることも多くあって。話の中で本質部分を見極めることが大事なんです。この場合、車両が効率的に使用できるスケジュールに組み直して所有車両を削減し、必要に応じてカーシェアを利用すれば大幅なコストダウンが実現できます。
--客観的に課題を理解することで根本的な原因がわかると。今野さんが電話越しで商談を進める際に気を付けていることはありますか。
まずは、会話中の違和感をなくすことですね。「なんか話がかみ合わない」とか「普通に会話をしているだけなのになんか会話の方向性がズレている気がする」と感じた経験はありませんか? それがいわゆる「会話に違和感がある」状態。それを取り去るには、声の大きさやトーン、話速(話のスピード)を相手に合わせるペーシングと呼ばれる技法を使ったり、お客様が話している最中に会話が被らないようにしたり、互いが使うワードを合せたりするよう心がけています。
業界によっては横文字を使わない方が良い場面や、会社独自で言い回している言葉もありますので、お客様の口から出たワードを確実に拾いあげて合わせるようにしています。
--たとえば、どのようなワードでしょうか。
そうですね…お客様が車両管理と呼んでいるなら、フリートマネジメントと言わないとか、タコメーターと呼んでいるならタコグラフと言わないとか。物流業界では、協力会社管理や庸車管理という言い方があるので、そうした細かい違いもしっかり聞き取りながら、お客様との会話やテンポを合わせます。
新型コロナの影響で問い合わせが増加。各社に対して適切な提案を行うのがインサイドセールスだ。
--なるほど。インサイドセールスのお仕事は、高い集中力と柔軟かつ丁寧な対応が求められるのですね。クラウド車両管理システムをお客様に提案されているとのことですが、同サービスを使用することでどのようなメリットを享受できるのでしょうか。
重要なのは、正しいデータを取得して現状を把握することです。現状がわかれば、自動化できる業務、つまりノンコア業務の部分を削減したり、効率化したりして、コア業務に集中できる。結果、お客様の売り上げが向上する。この流れを作るには、正しいデータを取得して現状を把握し、データから収益の改善余地を見つける必要があります。そして、データをもとに売上を向上させる部分とコストを削減する部分、二つの観点で改善可能な余地を分析し、アクションを決めるのです。それが結果として、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)、企業のCSR向上にもつながっていきます。
--ありがとうございます。実際にどのような業界で使われるのでしょうか。売上が上がった、コストが下がった、事故削減につながったなど、具体例も含めて教えてください。
現在は業種・業界を問わず、幅広い企業でご利用いただいています。導入数で言うと、およそ400社さま30,000台ほど。ここ最近は、物流業界のお客様からのお問い合わせがとくに増えていますね。
--物流業界のお客様が増えている理由は何でしょうか。
2014年に貨物自動車運送事業輸送安全規則が改正され、車両総重量7トンを超える、または最大積載量4トン以上の車両にタコグラフ(運行記録計)の装着が義務付けられました。タコグラフにはチャート紙に記録するアナログタコグラフ(アナタコ)とデジタルデータで記録するデジタルタコグラフ(デジタコ)の2種類がありますが、車両から取得できるデータの正確性を上げたい、業務の効率性を高めたいとのことで、アナタコからデジタコへの切り替えを検討している物流業界の企業さまが増えているんです。ただ、デジタコはアナタコに比べて高価ですし、簡単には導入ができないとおっしゃる。
弊社のSmartDirve Fleetはデジタコと比べて安価ですし、装着も使い方も簡単なので、気軽に導入いただけるツール。ですから、このようなお悩みに対し、現在導入しているアナタコに、弊社のクラウド車両管理システムを組み合わせてはいかがでしょう?と提案しています。
--業務の効率化を考えて、今までアナログだったものをデジタルへ変換するというのは、新型コロナによる影響を受けてのことでしょうか?
そうですね、新型コロナウイルスの影響は大きいと思います。ここ数カ月で、車両にまつわるコスト削減のお問い合わせが急増しました。5月末に緊急事態宣言が解除されましたが、当面は経済が不安定な状況が続くでしょうし、第二波への懸念も考慮して、消費者に左右される売り上げに注力するのではなく、自社内で完結できるコスト削減に目を向ける企業も多いようです。実際にそうした目的から、スマートドライブのサービスを導入いただくケースも増えていますね。
--なるほど。アナタコでは車両削減や業務効率化が難しいのでしょうか。
アナタコはデジタコと比べてそもそも取得できるデータが限られているんです。アナタコはチャート紙に記録計が接触することで、瞬間速度、走行距離、走行時間などのデータが連続的に記録される仕組みになっていますが、記録されたチャート紙を読み解くには専門的な知識が必要です。そのうえ、データ改ざんが容易にできてしまうという問題もあって…。
--いくつか抱えている課題を足元から解決しようと、現在アナタコを使用している配送や物流企業がデジタコの導入を考え始めたということですね。ただ、業務の効率化や安全運転を推進するために切り替えたいけどデジタコは高い。そこへ安価で簡単に導入できるクラウド車両管理システムを取り入れることで、無理のない範囲でDXを実現しよう、と。
インサイドセールスという業務を通じて、今野さんは世の中にどのような価値を届けたいですか?
インサイドセールスを通じて実現したいのは、スマートドライブという企業、スマートドライブが提供するサービスを一人でも多くのお客様に知っていただき、使っていただいて、本当の価値を感じていただくことです。
年々減少傾向にあるとはいえ、2019年における車両事故の件数は約38万件、死者数は3,000人以上になっています。法人企業が危険な運転や危険箇所を把握して車両管理を徹底し、事故を未然に防ぐことは、安心で快適なモビリティ社会を作り上げていく中でも重要なこと。スマートシティを実現するにも安全・安心・快適であることはすべての大前提ですから、クラウド車両管理システムSmartDirve Fleetをより多くのお客様にご利用いただき、誰もが心地よく暮らせる社会を作っていきたいですね。
インサイドセールス本来の役割と真価
--新型コロナの影響で対面営業ができない企業が増え、電話やオンラインツールを活用したインサイドセールスが注目されるようになりました。これからインサイドセールスを強化しようとしている企業に対して、何か伝えたいことはありますか?
全社員に向けて、インサイドセールスの役割やインサイドセールス部門を立ち上げる意味をしっかりと伝えることでしょうか。インサイドセールスが注目される一方で、よく聞かれるのがテレアポとの違いについてです。厳密に言うと、個々の役割や目的は大きく異なりますので、インサイドセールスの役割を明確にして、インサイドセールスが発揮する価値を定めてから部門を立ち上げましょう。
--ちなみに…テレアポとの違いとは?
個々の受け取り方によりますが、僕の中では、最終目標と発揮する価値が異なると考えています。テレアポの場合、何件電話して何件アポイントを取ることができたかが一つの指標になりますが、インサイドセールスの場合は何件アポイントを取って、そこからパイプラインがどれだけ生まれたかが一つの目標になります。また、テレアポがアポイント数を追うのに対して、インサイドセールスはチームとして売上を追っているのも大きく異なるところですね。
--今野さんは前職でもインサイドセールスとして業務に従事されていたそうですが、スマートドライブならではのお客様の反応はありましたか。
スマートドライブでのインサイドセールスの魅力は、提案できないお客様がいないこと。どのお客様に対しても何かしらの課題解決にお力添えできるのは、インサイドセールスに従事する者としてこれ以上にないほど幸せなことですし、本当にやりがいを感じるところです。
スマートドライブはBtoB向けのSmartDirve Fleetを筆頭に、BtoBtoC向けのSmartDrive Cars、BtoC向けのSmartDrive Familiesと、多様なサービスラインナップが揃っていますし、自社で開発したMobility Data WarehouseやMobility Data Platformなどを利用してお客様とともにサービスを作ることができるのが強み。個々のお客様のニーズや課題に合わせた柔軟かつ幅広い提案ができるので、恵まれた環境で仕事に取り組めていると感じますね。
--テレアポだと、会話の途中で相手が押し売りされると感じ、「間に合っているから大丈夫」と謝絶されることも少なくありません。インサイドセールスでも同じようなシーンがあるかと思いますが、話をしながらお客様にとって最善の方法を考えたり、改善策を考えたりすることで、関係性を断ち切られず、つなぎとめることができるのでしょうか。
顔が見えないからこそ、短時間でも信頼関係を築くことが次のステップへ進むコツ。課題が0という会社はないと思うんです。ですから、困りごとを話してもらえるようなコミュニケーションを取ること、その企業についてしっかり調べた上でどのような課題を抱えているのか、仮説を立ててアプローチをすることを大事にしています。仮にその仮説が外れたとしても、真摯に向き合うことでお客様も堅い口を開いてくれるので、そこで出てきた課題や困りごとに対して、スマートドライブがどのような価値が提供できるのかを丁寧に伝えます。
--ちなみに1社あたりどれくらいの時間をかけてコミュニケーションを取っていますか。
インバウンドとアウトバウンドで変わってきますが、インバウンドは比較的スピードが勝負。そのため、連絡を取る前に企業のホームページを端から端まで読み込み、ある程度の情報を頭に入れ込みます。ホームページを見る際に注力しているポイントは2つあって、一つが事業内容です。ホームページをパッと見て物流企業だとわかれば、物流以外の事業展開があるかどうかを確認します。次が資本金。金額を伝えるタイミングは資本金や売上で変わってきますので、どれくらいのキャッシュがあるか、提案が受け入れてもらえそうかを確認するんです。ただし、私たちが提供する本当の価値を伝える前に、金額ばかりを先出ししてしまうと、そこで会話が終わってしまいますから、話の流れや相手の温度感も汲み取りながらご紹介できるよう注意しています。
また、少し観点がズレてしまうかもしれませんが、Webサイトがどれくらい作りこまれているかも重要なポイントとして見ています。作り込まれているというのは、情報が整理され、洗練されたデザインであること。たとえば、創業何十年という老舗企業でも、Webサイトのデザインに凝っているとか。そうした企業はDXやIT化にもアンテナを高く張っていますので、話を受け入れてもらいやすいんです。
--今野さんから、大きなインサイドセールス愛がビシビシ伝わりました。最後に、今後目指したい“インサイドセールス像”を教えてください。
スマートドライブに参画する前は、インサイドセールスという仕事にすごくコダワリをもっていました(今がこだわりが無いというのではありません!)。入社前も、「インサイドセールスしかやりたくない」なんて、ちょっとごねたりして(笑)。良くいえば、それぐらいこの職業にやりがいと熱意を持っているというか。でも、入社後は良い意味でそのコダワリが緩和し、「スマートドライブが成長するためにできることがあるなら、インサイドセールスじゃなくても良い」と思えるようになったんです。それは自分でも驚くくらい、大きな変化ですね。
スマートドライブが大きくなれば世の中も良い方向へ変わっていく。そう考えたときに、僕が今できること、僕が今やるべきことがたまたまインサイドセールスだった。現在はインサイドセールスとして業務に励んでいますが、今後はファネル上位や前後に位置する営業やマーケティングの知見も身につけ、さらにスキルアップしていきたい。
役員も従業員も関係なく、フラットな環境でコミュニケーションも密に取れる。しかも、こんなに多様な業界、企業で活躍してきた人たちがこれだけ集まっている企業ってそうそうないんじゃないかな。幅広い経験と視点を持つ人たちから多くの知識、知見を吸収し、業務の幅を広げながら“スマートドライブのインサイドセールス”としてさらに深みを増していきたいですね。
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