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人の数だけ、物語がある

家づくりの精鋭が、要望・期待を超える暮らしやデザイン・機能性を設計提案。パナソニック ホームズが誇る優秀設計者「エキスパートデザイナー」

著者: パナソニック ホームズ株式会社

「今うちには何百という事業があるのや・・・。そのなかでわしが、たったひとつだけ自分自身がやってみたい、という事業がある。」

かつて、日本が豊かな暮らしを求めて走り出したばかりの時代、住まいは人格形成の場であると考えていたパナソニックの創業者、松下幸之助は、住宅事業へ取り組む意欲について部下の役員に語りました。その思いから生まれたのが、職人の経験と腕に頼って建てる旧来の住宅とはまったく違う発想の「工業化住宅」でした。(工業化住宅とは、工場で生産された部材を現場で組み立てる住宅/出典 ブリタニカ国際大百科事典)

そんな創業者の想いを胸に、パナソニック ホームズ(以下、同社・当社)は、60年近くにわたり、常にお客様に真摯に寄り添いながら家づくりを続けてきました。同社の家が持つ、「強さ」と「暮らしやすさ」に加え、住宅設計におけるデザイン品質の更なる向上を目指して、10年前から設けているのが、精鋭の設計担当者を選出する社内制度「エキスパートデザイナー」認定です。

同社は、先月、2019年度・2020年度の「エキスパートデザイナー」として、新築部門2名・リフォーム部門2名の計4名を認定しました。(今回はコロナ禍の事情で2年度分の一括認定を実施)2019年度の新築部門で認定を受けた同社の赤松 知明(あかまつ ともあき)さんに建築デザイナーとしての設計者の仕事について聞きました。

2019年度認定 新築部門 エキスパートデザイナー 赤松 知明


―「建築士」と「建築デザイナー」の違いは?

赤松:私の前職は設計事務所で、6年前に当社に入社しました。「建築士」は、営業担当者がお客様から聞き取ってきた住まいのご要望を聞いて図面設計しますが、「建築デザイナー」の仕事は、お客様の想いを汲み取るところから始まって、その想いに合わせて外観や機能性、居住性などを総合的にデザインして、お客様に「暮らし方」をご提案することだと思っています。建物自体の形状よりも、大切なのは「暮らし方」だというのが私の考えです。

―建築デザイナーとしてのお仕事で、印象に残っているお仕事は?

赤松:印象の深さで言えば、約2年前に担当した、全盲のご婦人のお家ですね。その方にはご子息がいらっしゃったのですが、お母様自身が暮らしやすいようにとのお考えで、全てお母様の主導で進めていくことになりました。目が不自由な方にデザインのご提案をするわけですから試行錯誤の連続でした。少しでも伝わるよう、玩具のブロックなどでお家の模型を作り、触っていただいて少しずつ理解を深めてもらいました。さらに、実物に近い大きさを感じていただくために、会社の会議室に部屋を作って体感していただいたりもしました。

また、ご自宅にお邪魔して、全盲の方が実際どのように暮らしておられるのかを細かく教えていただきました。普段はどの方向を向いていることが多いのか、どのように動いているのかなど、しっかりヒアリングを行いましたが、何もかもが私にとって初めての経験であり、どこまでお伝えすることができているのかという確認作業など、不安でいっぱいでした。空間の広さの感覚とか、リアルに感じていただけるよう苦心したことを印象深く覚えています。

他には、入社間もない頃に担当した、ご夫妻の平屋づくりです。ご子息が独立されて始まる夫婦2人の暮らし方について、じっくり時間をかけて対話を繰り返しながらご提案しました。この作品が、後に、優秀な建築事例を表彰する社内制度「アーキテクト・オブ・ザ・イヤー」に入賞したことで、私はエキスパートデザイナーへの道を進むことができたのです。


2019年度認定 新築部門 エキスパートデザイナー

赤松 知明 設計事例①


赤松 知明 設計事例②


―建築デザイナーとして常日頃、心がけていることは?

赤松:単にお客様の要望を伺って具現化するだけなら、経験さえ積めば設計を担当しない営業担当者でも可能です。建築デザイナーとして、暮らし方をご提案していく上で心がけているのは、「要望自体をお客さまと一緒に作っていく」ということです。私の場合、お客様の要望を聞いて形にすることではなく、先ず自分の考えをお話しします。実は、お客様ご自身も、自分の本当の要望が解らなかったり、解っていても上手く言葉で表現できない場合も多々あります。ですから、「本当に必要なご要望はこうですよね」、という会話をひとつひとつ積み上げて共に作り上げていくようにすることを心がけています。建築計画地を見に行って、私がプロとして感じた気づきをお客様にお伝えして、住まいに対する想いを伺っていくという作業です。

 

先ほどお話しした、全盲の方の住まいづくりにしても、ご夫妻の平屋づくりにしても、私は昔から「向き」を大事に考えてきました。そこにお住まいになる方はどこを見ていることが多いのかなとか、体の向きはどっちを向いていることが多いのかなとか、その方向にはどんな意味があるのかなといったことを常に考えて、感じとるようにしています。お客様にとって、どの向きが気持ちいいのか、建築計画地を見に行かせていただいた時点から想像します。初めてお目にかかる段階から、お客様との共通認識を持ってご提案したいと考えています。一緒に作っていく形をコミュニケーションの中で感じ取って、お客様の想いを上回る提案をしていくことが大切だと思っています。

―2019年度のエキスパートデザイナーに認定されましたね。

赤松:私が入社した時の最初の上司がエキスパートデザイナーでしたので、立ち居振る舞いを常に間近で見ていました。入社間もない頃の私は、元々設計事務所で建築デザインをやってきて、なぜハウスメーカーなの?という自分自身の迷いを払拭できずにいましたが、その迷いを吹き飛ばしてくれたのが、その上司でした。上司のスケッチだとかデザインだとかを見て、話しを聴くうちに、「いつかは自分もこんな風になりたい」と思い、エキスパートデザイナーを目指すようになりました。入社当初からエキスパートデザイナーになる前提で仕事をしてきたので、認定された時は「やっとたどり着いた」と感慨深かったです。

今後は、工業化住宅の色々な制約を感じさせないような商品企画を積極的に提案するなどし、住宅商品の開発にも貢献していきたいと考えています。

また、当社のホームページで、私がエキスパートデザイナーであることが公開されていますので、営業担当者が私を設計担当者に付けた時点でお客様の期待値のハードルが上がってしまいます(笑)。ですが、認定される前と何も変わらず、お客様の想いを感じ取り、一緒に住まいを作っていくという気持ちを大切にし、他の設計担当者とは違う満足感を提供できるよう努めたいと思っています。


「エキスパートデザイナー」制度を軸に全社のデザインクオリティを底上げ

(同社 事務局 西江 尚美さん<設計部 設計人材開発室>)


西江:当社の設計担当者のうち、現在180人ほどが一級建築士の国家資格を保有していますが、その中で極めて高いスキルを持った者だけが認定されるのが「エキスパートデザイナー」で、一級建築士の国家資格は必須要件です。この制度が始まって今年で10年になりますが、始まった当時は、今ほど営業担当と設計担当が一緒にお客様の前に出て進めていくということは多くなかったのですが、より上質な住まいをご提供するために、コンサルティング型の設計提案ができるようになっていく趣旨でこの制度が始まりました。 


「エキスパートデザイナー」認定は、当社の社内制度とは言え「認定者無し」の年もありますので、そのハードルはかなり高いと思います。先ず、様々な要件を満たし各部門から推薦されることで初めて「エキスパートデザイナー」研修に参加できる権利を得ることができます。

そこでは、外部の専門家講師らから様々なレクチャーを受け、受講終了2カ月後に、設計課題を出されて即日に発表します。課題発表では、出題されたお客様のご要望に対して、プランニングとインテリアデザインの提案プレゼンテーションを行い、ここで適格と判断されると、一年後に、実際に手がけた物件に対して8項目の厳しい評価を受けます。

評価内容は、作品コンセプト、お客様の要望に対してどのようなプロセスで臨んだか、出来あがった物件の敷地計画や平面計画、インテリア計画、全体のデザイン性、商品部門に対してどういう意識を持っているか、プレゼンテーション時の立ち居振る舞いからエキスパートに相応しい人となりかどうか、などなど多岐にわたります。それらの厳しい項目すべてをクリアできてようやく、「エキスパートデザイナー」として認定されます。

また、要件のひとつとして、当社の全ての設計担当者が、実物件(実際にご提案し、設計・デザインを行い、竣工したもの)のデザイン力とプレゼンテーション力を毎年競う「アーキテクト・オブ・ザ・イヤー」という社内表彰制度で優秀な成績を残すことも研修受講の要件を満たすことになります。


2020年度アーキテクト・オブ・ザ・イヤー 事業用物件コース 最優秀事例 外観

(2020年度認定 新築部門 エキスパートデザイナー 春国 綾 設計事例)


「エキスパートデザイナー」は、当社グループにわずか42名しかいない、建築デザイナーの精鋭ですが、全社的なデザインクオリティをさらに底上げすべく「エキスパートデザイナーの卵」とも言うべき若手育成プログラムにも注力しています。

このプログラムでは、フィールドワークを通して実務に応用できる建築デザイン力の習得、スキル向上を図っています。こうした各種の研修以外でも、全設計担当者に優秀作品やそのプレゼンテーションの様子を共有するなど、互いに切磋琢磨できる仕組みづくりをして、日々デザイナーのスキルアップを図っています。


建築デザイン力強化研修におけるフィールドワークの様子(埼玉県川越市)


▶『エキスパートデザイナー』の詳細はこちら

https://homes.panasonic.com/designer/

https://homes.panasonic.com/company/news/release/2022/0525.html


▶『アーキテクト・オブ・ザ・イヤー』の詳細はこちら

https://homes.panasonic.com/company/news/release/2021/0618.html


一方、同社は、設計担当者のスキルアップと併せて、商品においてもデザインクオリティを進化・拡充させています。2022年4月に発売された、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)対応も可能な住まい『カサート Black&Stone model』(ブラックアンドストーンモデル)は、黒を基調にしながら重厚感とナチュラルで落ち着きのあるデザインが特徴です。コロナ過で進む職住融合の中、「住宅のデザイン」への関心は高まっています。


同社 商品企画室 戸建事業商品企画課 課長の北郷 進也(ほんごう しんや)さんに伺いました。

北郷:『カサート Black&Stone model』は、彫りの深いファサードの陰影と、水平ラインを強調した外観フォルムを引き締めるブラックサッシが建物に重厚感を与え、天然石の美しさを纏う大判タイルのアクセントが、外観に、住む人のこだわりや感性、誇りを映し出します。職住融合が進むコロナ禍において、住まいに求めるデザインの志向も変化しており、「落ち着き」「重厚感」「高い質感」を求めるこだわりにお応えします。


『カサート Black&Stone model』外観


▶『カサート Black&Stone model』の詳細はこちら

https://homes.panasonic.com/sumai/lineup/casart/

https://homes.panasonic.com/company/news/release/2022/0405.html


パナソニック ホームズでは、お客様の住まいづくりへの想いに、優れた設計力で応えるため、全社一丸で研鑽を積んでいます。今後も、精鋭の証である「エキスパートデザイナー」認定をはじめ、スキルアップ研修や、力量を競う社内設計コンペ「アーキテクト・オブ・ザ・イヤー」など、設計担当者が、様々な取り組み・制度を通じて多面的に学び、吸収しながら、お客様の要望・期待を超える暮らしやデザイン・機能性を設計提案していきます。




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