シリーズE総額約21.5億円の資金調達を完了。主導したCFOが語る背景と、これからのスクー。
株式会社Schoo(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森 健志郎、以下「スクー」)は「世の中から卒業をなくす」をミッションに掲げ、インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革を目指しています。この度、シリーズEで総額約21.5億円の資金調達を完了し、今回の資金調達をリードした取締役CFOの中西に、社会人教育市場の成長とスクーの未来について聞きました。
▲株式会社スクー 取締役CFO:中西勇介
(※この記事は、スクーの取締役CFOである中西勇介へのインタビュー内容をもとに、一人称形式で編集したものです。)
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■シリーズE資金調達の経緯と背景
シリーズE資金調達の経緯と目的
今回の調達は、前回のシリーズDが完了した時点から予定していたものでした。資金調達はとにかく大きな金額を一度にまとめて調達すればよいというものではなく、必要な時に、必要な金額を、適正な評価で調達することがとても重要だと私は考えています。今回のシリーズEも前回から想定していた中期経営計画通りの高成長率を維持したまま、マクロ環境の悪化による市況の冷え込みの影響はありましたが、ほぼ計画通りに調達を完了することができました。
調達の主な目的は、成長拡大に向けた投資を継続するためです。弊社の事業の軸はSaaS型ビジネスモデルですので、メトリクスが安定してくれば将来の売上やキャッシュインフローの見通しが立てられます。継続率やARPU(一社あたり単価)はビジネスの磨き込みが進み非常に安定しています。この安定性をベースに、一層の成長のための人的投資、プロダクト投資をし、よりお客様に愛されるサービスに進化させていきます。
成長に向けた積極投資が可能である理由
スクーでは会員数が84万人、法人企業の導入数が2900社と2020年から約2倍の成長を遂げています。この成長の背景には社会人教育市場、その中でも特にリスキリング市場の拡大が挙げられます。新型コロナウイルス感染拡大の影響でインターネット教育が日常化し、市場がどんどん拡大していきました。しかし、その傾向が落ち着きを見せた後も、リスキリングや人的資本経営の潮流があり、さらにニーズは伸び続けています。このようなマクロ環境の後押しがある中で、スクーは社会人教育市場のリーディングカンパニーとして、当然積極的な先行投資を行い、事業を拡大していくべきだと判断しています。
■資金調達を通して見えた、株式会社スクーの「価値」
投資家の皆様からは、12年間積み重ねてきた事業のストックがあること、そして経営計画を描いた通り粛々と実行してきたところを高く評価いただいたと思っています。
社会人の学びに向き合い続けた12年間のストック
スクーは2011年に創業し、2023年の10月で13期目を迎えます。社会人の学びに向き合い続けてきた12年間を経て、今我々の手には8,000近い学習コンテンツと、ユーザーさんや講師の方との関係性が蓄積されています。このストック自体が、他社にとっては参入障壁の高いスクーの競争優位性として、投資家の皆様から高く評価されています。
またこれまで社会人教育というと、キャリアアップのためのMBA教育や資格取得といった、学習意欲が高く経済的にも豊かな人たちがメインターゲットでした。しかしスクーは「一生、学べる学校」というブランドコンセプトの通り、だれでも・どこでも学べて、多様性を互いに認め合う仲間同士で学び合うことによって、学びの効果が加速される体験設計になっている点が大きな特徴です。このように「みんなで学ぶ価値×オンライン学習」という独自のポジショニングも、模倣困難なスクーの強みとして評価いただいています。
シリーズDからEにかけて、新たに積み重ねたストックもあります。一つは営業とカスタマーサクセスの強化、もう一つは学習コンテンツの強化です。シリーズDの完了時、スクー法人事業の主なお客様は自社で研修を提供されていない中小企業様でした。その頃から、いずれ大企業にも学び直しや学び合いの流れが来ることを見据え、シリーズDで調達した資金を元手に採用を強化し、大企業のお客様にも導入いただけるようなコンテンツ・サービスと営業チームを作り上げてきました。また、導入後に併走し活用支援をするカスタマーサクセス体制のノウハウも蓄積しました。
学習コンテンツに関しては、人生100年時代のキャリア自律の流れを見据え、「すぐに役に立つ学び」に加えてリベラルアーツのような中長期的な目線の学びも提供していくことを宣言していました。そこに2021年よりCCO(Chief Contents Officer)として滝川が加わり、部門全体でコンテンツ編成方針を刷新してきました。
ミッション実現に向けた愚直な経営姿勢
2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で遠隔教育の重要性や効果が見直され、昨今ではリスキリングの重要性や人的資本経営の広まりに注目が集まっています。これらの環境要因が、スクーの成長曲線を押し上げた部分はもちろんあります。
ただ、学び直し学び続ける大人を増やすことや、地方のアセットを活用した経済活性化、企業における人の価値の最大化というものは、世間の意識がそこに集まる以前から代表の森がスクーが成し遂げるべきミッションとして掲げ続けてきたことです。
これらのメガトレンドの到来を予測して、「社会人教育の第一想起をとる」という目標に向けて真摯に経営し、愚直に全社一丸となって計画を遂行し続けてきたことが、我々の信用となり資金調達につながったと考えています。
また近年はESG投資と言われるように、事業の社会的意義や成長の持続性が重要視される時代です。スクーはまさに、学びを通して社会課題を解決するインパクトスタートアップであり、投資家の皆様からもそのように認識いただいています。
■株式会社スクーの「これから」
スクーはこの数年間、マクロ環境による追い風を受けて大きく成長してきました。社会人教育の市場は、政府の注力もあり今後も成長し続ける見込みです。ですがそれらはあくまで追い風でしかなく、スクーとしてのスタンスはこれまでと変わりません。
我々は事業内容を「インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革」と明記している通り、世の中から卒業をなくし、学びを起点に様々な社会課題を解決する会社だと自負しています。スクーの強みは「インターネット学習で人類社会を変革する」という社会的意義の高いビジョンそのものであり、それを実現するための「Laboratory #105」という発明家精神です。ミッションである「世の中から卒業なくす」は、今人々が注目するようになったリスキリングそのものです。
だからこそ、その時々の社会的ブームのようなものを味方につけつつも、決して迎合せず、元来のミッション・ビジョン実現に向けたシナリオの通り、スクーらしく愚直に計画を進めていくことが重要だと考えています。
前提として既存事業を軸としつつ、さらなる成長のために新規事業やM&Aなども積極的に推進していく。そのための手段としてのIPOも当然考えています。そして本当にその存在価値が問われるのはIPO後です。スクーでは未発表のものを含め、新規事業の構想もいくつも用意しています。やりたいことはたくさんあるのですが、優先順位をつけて積極的に投資をすることで、将来の企業価値を最大化していきたいと考えています。
<株式会社Schooについて>
「世の中から卒業をなくす」をミッションに、インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革を進めている。大人たちがずっと学び続けるオンライン生放送学習コミュニティ「Schoo(スクー)」は2012年のサービス開始後、「未来に向けて、社会人が今学んでおくべきこと」をコンセプトとした生放送授業を毎日無料提供。過去の放送は録画授業として約8,000本公開中。法人向けには社員研修と自己啓発学習の両立を実現する「Schoo for Business」を提供し、学び続ける組織作りに貢献。登録会員数は約84万人、導入企業実績は2,900社を突破。
2014年から約30の大学・教育機関のDX化を支援。2021年9月には高等教育機関DXプラットフォーム「Schoo Swing」を提供開始。
奄美大島と包括協定を行うなど、地方エリアへの遠隔教育普及によって実現する「未来の暮らし」の確立も進めている。
会社名 :株式会社Schoo(スクー)
代表者 :代表取締役社長CEO 森 健志郎
設立 :2011年10月3日
資本金 :1億円
所在地 :〒150-0032 東京都渋谷区鶯谷町2-7 エクセルビル4階
事業内容:インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革
URL:https://corp.schoo.jp/(コーポレートサイト)・https://schoo.jp/ (個人向けサイト)・https://schoo.jp/biz(法人向けサイト)・https://dx.schoo.jp/(高等教育機関向けサイト)・https://pencil.schoo.jp/(オウンドメディア)・https://note.com/schoo(公式note)
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