2023年4月オフィス移転“世界を拓く ビジネスの舞台”を、すべての人へ届けるRX Japanの土台をつくりたい
2023年4月1日、RX Japan 株式会社(代表取締役社長:田中 岳志)は、東京ミッドタウン八重洲(東京都中央区)へ移転しました。新オフィスのコンセプトを“RX Central Station”と位置づけ、細部までこだわりが詰まっています。
どのような想いで新オフィスをつくったのか、どんな工夫があるのか。オフィス移転プロジェクトリーダーの樋口 寛子がその裏側を語ります。
オフィス移転プロジェクトリーダー 樋口 寛子(ヒグチ ヒロコ)
経営企画室 エキスパート(コーポレートブランディング担当)。
2009年入社以来、会社広報、人事、総務、採用などを担当。2児の母。
RX Japanが次のステージへ進むために
――樋口さん自身も、以前からオフィス移転を提案していたそうですね。その理由を教えてください。
はい、そうなんです。一番大きな理由は、今働いているRX Japanの社員が働きやすい環境をつくるためです。
私たちの事業である「展示会をつくる仕事」は、本来は、ルーティンや画一的な業務をすることではありません。新規展示会の立ち上げや、出展社や来場者のためにもっとできることはないか、どんなカンファレンスやイベントを開催すべきか、空間演出の工夫など、常にゼロから価値を創造するクリエイティブな仕事です。
例えば、「スマートエネルギー」や「AI人工知能」のようなテーマの展示会は、一般的な キーワードとして広く知られる前に 、世の中に先駆けて社員のアイデアから生まれています。 展示会というビジネスの舞台の一つひとつに、社員のクリエイティブが発揮されていて、その証として、それぞれが世界を代表する展示会に成長していると考えています。現在、年間38分野96本の展示会を開催していますが、そのすべてが社員自ら考え、創り出したものなんです。言わば、RX Japanの「商品開発チーム」は、職種に関係なく、社員全員が担っています。個人作業のような働きだけでなく、ミーティングやコラボレーションが商品開発工程となります。「スマートエネルギーWeek」は、当時、飲み会の場から生まれたことが語り継がれているほどです(笑)
これまでのオフィスだと、固定された席で、話す人の範囲が決まっていたので、もっと自由に、いたるところで自然と会話が生まれるような環境をつくれないのかと課題を感じていました。ひとりでは、考えつかない アイデアや工夫をきっかけに、さらに新しい価値を生むためには、社員がコラボレーションするためのオフィス環境が必要だと考えていました。ただし、今までのオフィスを改装したいと思っても、設備的に古くて膨大な工事費用が見込まれ、現実的ではありませんでした。
今年3月に開催された「第19回 スマートエネルギーWeek」
世界29カ国1,153社(うち海外から413社)が出展、6万5千名が来場。
二つ目の理由は 、多くの優秀な方々 に仲間になってもらいたいためです。当時、私は採用責任者だったのですが、多くの方 がこだわりのあるオフィスを打ち出している企業に流れてしまうという悔しい経験をしました。もちろん、それだけが原因ではなく、応募者の方とのコミュニケーション一つひとつを改善していきましたが、 オフィス環境は課題として残り続けていました。先ほど話した通り、私たちの事業の要は「人材」 です。採用基準にこだわり続けられるよう、万全を期すためにも オフィス移転は重要だと思っていました。
これ以外にも、複合的な要素が絡み合って決まりましたが、RX Japanが次のステージへと進む環境を整えるために、新しい場所が必要だということで移転が実現しました。
すべてのステークホルダーが、ともに高みへ飛躍する場所
――なぜ東京駅の目の前という立地だったのでしょうか?
これもさまざまな理由がありますが、まず、交通網の中心であり移動が便利だったことがあります。私たちから営業先へ行くのはもちろんですが、お客さまから来てもらう際もアクセスの良さは大事です。営業観点からも、これまでのプッシュ型だけではなく、プル型の割合を高めていきたいという狙いがあり、その狙いともマッチしていました。
加えて、東京駅の近くに拠点を構えるということが、私たちの覚悟を示すことにもなると考えています。RX Japanが、今後もリーディングカンパニーとして業界を牽引する存在であり続けるのだという意思を、日本経済の中心地に拠点を構えることで、暗に示せると思いました。
――新オフィスのコンセプト“RX Central Station”に、どんな想いを込めているのか教えてください。
オフィスビルの目の前が、日本最大のCentral Station・東京駅なので、この言葉がぴったりじゃないですか!(笑)
もちろん、それだけではありません。さまざまな路線・人が交差する場所なので「社員の交差」を表したかったですし、時代によって進化し続ける場所、最新の広告やPOPなどが集まるクリエイティブな場所、という意味でも私たちがこれから目指すところをひと言で表現していると思っています。
世界のCentral Stationは、本当にすごい存在感です。私自身、かつてドイツ留学を経験しているのですが、展示会が盛んなドイツの各都市にある「中央駅」という場所は特別でした。
それから、「Central」という言葉そのものも、RX Japanが創る展示会というビジネスの舞台が、各産業の中心にあり続けるのだという意志を込めています。
“RX Central Station”にはそれに続く、キャッチコピーもあります。これまでお話ししたように、当初は社員に移転を浸透させていくための社内向けのメッセージでした。しかし、いざ移転、となったとき、改めてプロジェクトメンバーと話していて気づいたのが、ここに書いてあるすべてが、社内にとどまらないということだったんです。私たちが世の中に提供できる価値が大きくなれば、社員だけでなくお客さまにも次のステージへと飛躍してもらうことができます。このコンセプトは、出展企業、来場者、協力企業の皆さんも含め、私たちの事業に関わるすべてのステークホルダーが互いに交差し合いながら、さらなる高みへと登っていくような未来につながっていると、今では感じています。
期待を超えるコンセプトを目指して
――オフィス移転プロジェクトチームはどのような構成でスタートしたのですか。
昨年6月、当時、うちの下の子がまだ1歳3カ月で、完全在宅勤務中だったのですが、社長から「プロジェクトリーダー任せるよ」と、任命されました。オンラインで画面越しにワクワクしたことを覚えています。
メンバーには、普段、展示会事業でカンファレンス、会場運営、制作をそれぞれ担当している3人が任命されました。社員中心のオフィスづくりをしようという方針で、移転決定後は、進行をプロジェクトメンバーに一任される形となりました。私はリーダーという役割ではありましたが、他の3人にいつも励まされ、助けられ、ここまでたどり着けたと感じています。自身の展示会の仕事がありながらもやり切ってくれました。今では家族のように大切な存在です。
――プロジェクトのなかで一番大変だったことは何ですか。
一番を決められないぐらい、たくさんありました(笑)。
ただ、やっぱりコンセプトの策定には苦しみました。スタートから9カ月程しか準備期間がなく、急ピッチで内装デザインからインテリアまで決めて、工期に間に合わせなければいけませんでした。限られた時間でしたが、コンセプトはすべての基になる哲学であり、移転の要と考えていたので、どうしても納得のいくものをつくりたかったんです。ここはオンラインではなく顔と顔を突き合わせて、同じ感覚をメンバーで共有しながら話し合いを進めました。3週間ほど時間をかけ40案ほどあがったなかから、このコンセプトにたどり着きました。
特に、「Central Station」というワードが出るまでが苦しかったです。社員の個性を最大限引き出す観点で「百花繚乱」という派手なワードも有力でしたが、あと一歩な感じがしていました。
最終的に今のワードが出た瞬間はプロジェクトメンバー全員が「それだ!」と顔を見合わせましたね。東京駅という立地ともうまく重なっていて、イメージしやすく、社員にも伝わりやすいコンセプトだと感じました。役員会でお披露目したときも、「おーいいね!」と一発OK。「期待を超えてきたね」という言葉もかけてもらい、メンバーでほっとしたことを今でも覚えています。
「自分の頭で考える」にスイッチ
――内装デザインのなかで、特にこだわったポイントを教えてください。
ABW(=Activity Based Working)という働き方を新たに取り入れますが、それは、仕事の内容や目的に合わせ、ふさわしい場所を選べる働き方です。ABWをどう実現させるかにはこだわりました。
プロジェクト開始後すぐに、各部門から選抜された社員に集まってもらい、ワークショップを開催して、現場の意見を引き出す場を設けました。まずは社員自身がどんな場所を求めているのか、他社にはない展示会ビジネスならではの機能が必要かもしれません。「RX Japanに最適なオフィス」を目指すスタートになりました。
ワークショップの様子
ワークショップを通じて、これまで当たり前だった固定された席を使う、という環境を変え、誰もがそのときの仕事に合わせて席を自由に選択できることが大切だと確信に変わりました。遠い席同士だった人たちがコミュニケーションをとりやすくなるのはもちろんですが、加えて、重要なのは、各々に自分にとって最適な場所を考えてもらうようにしたところです。小さなことではありますが、ルーティンをただこなすのではなく、自分の頭で考える習慣づけの第一歩になるのでは?という狙いがありました。
エントランスすぐのレセプションエリアと「RX Departure」(大会議室)を広めにとっているのも、工夫したポイントです。「RX Departure」は一気に50名以上集まれる広い空間で、主には、展示会の出展を検討している企業の方向けの出展相談会に使います。それ以外にも、「効果的な展示会の活用方法」セミナーを開催するなど、さまざまな使い方ができます。この場所自体が訪れる方にとって、新しいことの始まる「Departure=出発点」になるといいなと考えています。
展示会という仕事柄、RX Japanの社員は空間が広がっていると、さまざまクリエイティブなアイデアを出してくれます。レセプションエリア付近で、イベントや展示も開催できますし、終業後にはお酒を飲みながら社員交流イベントを開くのもいいかもしれません。
――そのほかに、新オフィスに期待することはありますか?
オフィスのあり方やコンセプトを通して、RX Japanの哲学を、社員はもちろん、訪れてくれるすべての方にお伝えできるのではと思っています。社員にとっては自分たちのアイデンティティを感じてもらえる場所となり、お客さまにとってはRX Japanのファンになっていただける、そんな場所を目指していければと思っています。
RX Japanの未来を支える土台に
――最後に樋口さんの考える、今後のRX Japanの展望を教えてください。
あらゆる面で拡大すると思っています。ほとんどの展示会もコロナ前以上に回復し、業績も今年、過去最高になります。開催地も、九州に初進出するなど、今よりもっと日本全国に広がります。さらには、事業の幅も新規事業創出により拡大すると思います。コロナの影響でオンライン展など新しい展示会のあり方にもチャレンジしていますが、RX Japanの可能性は展示会という枠にとどまらず、もっと世の中へ提供価値を高めていけると考えています。
そしてその先には、展示会というビジネスの舞台をはじめ「RX Japanが、日本経済に貢献している」と言われるような仕事を積み上げたいです。そのことで、いつの日か、誰もが知っている超一流企業・RX Japanであれたらと思います。
この新しいオフィスはこれからのRX Japanの土台として、数十年後の未来の会社、その先の「世界を拓く、ビジネスの舞台」をしっかりと支えてくれるはずです。
オープンなミーティングエリアは、展示会場のブースをイメージして創られた
社員が自然と集まるコミュニケーションエリア”CENTRO”(セントロ)は、社員のアイデアから決定
リラックスエリアは、足を伸ばせるなど、仕事の合間にくつろげる場所
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