作家と企業の想いをつなぐ「ネット小説大賞」。日本最大級の小説賞がスタートした背景と、10年目までの軌跡
『ネット小説大賞』は、クラウドゲート株式会社と小説投稿サイト『小説家になろう』がタイアップ企画として行う日本最大級のウェブ小説コンテストです。2023年5月1日より開催される第11回ネット小説大賞の開催も迫ってきたため、本ストーリーを通じてこれまでのコンテストの裏側をお伝えしたいと思います。
ネット小説大賞 特設サイト:https://www.cg-con.com/novel/vol11/
2013年から年1回のペースで開催しているこのコンテストは、昨年ついに10年という節目を迎えました。小説コンテストといえば出版社が開催することが一般的ですが、本コンテストはクラウドゲートがコンテスト運営を担い、多くの企業に協賛いただいて開催する珍しい形式のコンテストです。
おかげさまで、2021年開催の第9回では過去最大の応募総数14,163作品となり、2022年開催の第10回では15社もの企業に協賛いただき48作品もの受賞作が生まれました。
毎年恒例で開催していることもあって、『小説家になろう』内のお祭りのような位置づけのコンテストとなっています。
第10回開催時のプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000049917.html
“「創る」を支援する”。経営理念に基づいて始まった。
ネット小説大賞を運営するクラウドゲートには、“「創る」を支援する”という経営理念があります。新しいものをつくる人たちが、未来をつくります。そのような創造力がある人々の夢と希望を支え、応援していくことが私たちの使命と考えています。
この使命のもと、多くの作家と企業を繋げるコンテストの運営を続けています。
第1回では自社コンテストとして小規模からスタートしましたが、第2回では数社の出版社とご縁があり、コンテストを協同で開催しました。その結果、受賞した10作品ほどが書籍化に繋がり、現在のコンテストの地盤を築くこととなりました。
作家は書籍化したいという夢を実現することができ、企業は面白い作品を世に出すことができる。これこそ、まさに当社の経営理念である“「創る」を支援する”に繋がっていると当時、強く実感しました。
一方、どの企業でも『小説家になろう』から作品を獲得することができるなか、作家や企業にとって「ネット小説大賞は本当に必要なサービスなのか?」と疑問に思われるかもしれません。
もし企業が自社でコンテストを開催するとなったとき、企画、スケジュール、宣伝、社内の人材だけで投稿作品に全て目を通す……といった相当な負担がかかってしまいます。ネット小説大賞ではそういった運営業務を当社で担っておりますので、企業が作品を選ぶことだけに集中していただけるよう尽力しています。
また、作家にとっても、コンテストを通して多くの企業に作品を同時に選考いただけることになるため、デビューできる可能性を広げてきました。
このような経緯から、あえて当社がコンテストの運営に特化する意味があり、作家と企業のマッチングを促進する為に価値のあるサービスだと考えています。
受賞だけがコンテストじゃない! 作家が執筆活動を楽しめる工夫を続けてきた。
通常のコンテストでは、応募した後は結果発表を待つだけの状態になります。しかし、ネット小説大賞では、コンテストでありながらもイベントとして楽しんでいただけるよう、実施期間中でも楽しむことができるサービスを提供しています。
目玉になるサービスとして「作品ピックアップ」「イラストプレゼント」「感想サービス」の3つがあります。
「作品ピックアップ」は応募作品の中から、運営スタッフが実際に読んで面白いと思った作品をコメントと共に紹介するサービスです。100万作品を越える『小説家になろう』で、面白い作品が少しでも多くの方に届くよう意図した企画で、不定期ではありますが、選考とは別軸で実施しています。現在は弊社からのピックアップの他にも読者推薦枠を用意し、これまで以上に作家や読者も参加できる環境を整えてきました。
「イラストプレゼント」は第1回から行っている名物企画で、当選した方の作品をイメージして制作したイラストをプレゼントする企画となります。登場人物の立ち絵のほか、書籍の表紙をイメージしてデザインさせていただいた『書籍表紙風イラスト』などをご提供しています。
(第10回『書籍表紙風イラスト』で応募者にプレゼントした実際のイラスト)
最後に、特にご好評いただいているのが「感想サービス」です。こちらは感想を希望された応募作品に対し、運営スタッフが感想を送るサービスです。1回のコンテストにつき約1,000作品ほどに感想を提供し、例年ご応募いただいている総作品数の約半数が、この感想サービスを希望していただいています。
弊社が自社の作品獲得のためにコンテスト運営をしているのではなく、運営に特化した中立的な立場であるからこそ、こうした受賞とは直接関わりのないお楽しみ企画を多く用意することができています。
コンテスト運営を続けてきたことで輩出された、アニメや漫画などのメディアミックス化作品。
ネット小説大賞を受賞した作品が現在、続々とアニメ化されています。
第4回の受賞作からは『転生したら剣でした』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』、第5回では『魔王様リトライ!』『転生貴族の異世界冒険録』、第7回は『最強陰陽師の異世界転生記』など、受賞後も注目されている作品が数多く生まれてきました。
ネット小説大賞の受賞作を語るうえで外せないのは、第2回で株式会社宝島様から受賞した『異世界居酒屋「のぶ」』。
WOWWOWにて品川ヒロシ監督、大谷亮平さん主演で実写ドラマ化し、2023年1月にはseazon3も放送されました。また、株式会社ぐるなび様が制作委員会に参加したアニメ化も2018年に実現。2022年7月にはシリーズ累計500万部を突破し、スピンオフ作品の『異世界居酒屋「げん」』がリリースされるなど、根強い人気を誇っている作品です。
更なるブラッシュアップを目指す、これからのネット小説大賞
多種多様なジャンルの小説が受賞できるよう、ネット小説大賞では出版社だけでなく、物語を必要としているコンテンツ・エンターテインメントを提供している幅広い企業に協賛いただけるよう尽力しています。
ここ数年でWebコミックの需要も増えたため、ネット小説大賞はコミック原作となる小説の受賞を目的とした『コミックシナリオ賞』を併設しました。今ではWEBTOON事業を展開している企業に協賛いただいており、WEBTOONにまつわる企業からのお問い合わせも増加しておりますので、今後は『コミックシナリオ賞』からもアニメ・実写ドラマ化作品が輩出されることを期待しています。
また、運営チームもどうしたら盛り上がるのか、関わってくださる皆様のために何ができるのか、皆様のご意見に耳を傾けながら試行錯誤を繰り返しています。そのため、コンテストの内容も年々ブラッシュアップされてきました。
(運営スタッフの会議の様子)
今後もこのような活動を繰り返していくことで、「より多くの作者がデビューすること」「数多くの作品が世に出ていくこと」が実現できると確信しています。
これからも、作家にとっても企業にとっても、無くてはならないコンテストをチーム一丸となって続けていきます。ぜひ、これからのネット小説大賞もご期待ください。
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