オキアミを釣り餌へヒットさせたヒロキューが開発した「ポケベイト」。リニューアルで、販売数は常温加工釣りエサ部門、前年比200%!気軽に釣りを楽しめる新商品が生み出されるまでの軌跡。
広松久水産株式会社は、釣りエサの総合卸しメーカーです。釣りの撒き餌によく使われるオキアミを全国に広めたパイオニアであり、「ヒロキュー」の呼び名で知られています。主な事業内容はオキアミの加工・販売であり、2022年の年商は38億円に達しています。
※オキアミとは = 今や釣りエサの代表格として知られるオキアミは、エビの形をした小さな甲殻類で、主にクジラや魚類の天然のエサとなるプランクトン。ヒロキューも漁獲を行っているナンキョクオキアミは高タンパク、高栄養素であり、一度の産卵で6,000~10,000個の卵を産卵するなど極めて高い増殖率で、個体数は一定数に維持されています。人類の漁獲による資源の枯渇の心配はないとされ、生きるために大切な新たなエネルギー資源としても注目を集めています。
そんなヒロキューは、2023年4月にオキアミが主原料の万能エサである「ポケベイト」をリニューアルし、新たに万能エサ3種を発売しました。
今回のリリースに至るまでには、ヒロキューが長年向き合ってきた釣りエサの開発に対する積み上げがありました。本ストーリーでは、そんなヒロキューの「ポケベイト」誕生と今回のリニューアルへ至るまでの軌跡をお伝えします。
「生イキくん」当時の開発担当、三浦博二は現在もヒロキュー商品開発に携わっている。
モエビ販売の経験をもとに、オキアミを釣り餌として販売開始
ヒロキューの創業は、1965年に遡ります。現在の社長であり、創業者の広松繁利はもともと農業を営んでいました。しかし、農閑期に兄の仕事を手伝うようになります。その仕事は、コイ養殖のため池でとれるモエビを売るもので、釣り餌として売れ行きが良かったのです。これが現在の事業のきっかけとなっている、モエビ販売でした。
同事業を進めていく中で、広松繁利の兄である正嘉から相談が持ち込まれます。それは、兄が飼料を仕入れていた国内大手の漁業会社が困っていたオキアミの食用販売が上手く進んでいない、というものでした。当時、クジラの漁獲量を規制する動きが強まっていたこともあり、代替案として南極海に膨大に生息するオキアミに着目したのです。
当時の広松社長は、モエビ販売の経験をもとに、オキアミを釣り餌にする試みをします。すると、なんと魚の食いつきがよく、餌として販売を始めることになりました。1982年に前身の会社を設立し、1984年には私の祖父の名を冠した現社名「広松久水産」に改めました。
釣り餌として使用するオキアミの冷凍技術を進化させる
業界に先駆けてオキアミを釣り餌として取り入れたヒロキュー。オキアミを釣り餌などに加工する原料の販売が中心でしたが、1990年代には技術の進歩とともに他社商品が台頭してきました。
それは例えば、凍らない液につけられており、鮮度は保たれたまま解凍せずに使えるなど、利便性が高いものなどが出回っていたのです。自社の商品が遅れを取ってしまうという危機感がありながらも、それらの商品が完璧ということではありませんでした。
当時、他社の技術では加工されたオキアミは、型崩れしたり見栄えが悪く、商品としての完成度がまだまだ低かったのです。そんな課題を克服する為、それらの課題を解決し、生に近い凍らないオキアミの開発に取り掛かることとなりました。とある開発者がオキアミの中に直接凍らない液を浸透させれば良いことに気づき、ラジェーターの「工業用不凍液」に目をつけます。
しかし、一発では成功せず、オキアミが変色してしまうなど、一筋縄では進みませんでした。試行錯誤の末、氷点下でも凍結を防ぐことができる食品用の成分を見つけ、形くずれせず色みもよい「生イキくん」を開発することに成功しました。現在もヒロキューの看板商品として、ロングセラーを続けています。
気軽に釣りを楽しめるように、新商品「ポケベイト」を開発
生イキくんのヒット以降、南氷洋で捕獲したオキアミを加工した餌の販売を中心に事業を行い、10年以上前には国内大手の漁業会社がオキアミを捕獲するトロール船を廃止するなどの大きな変化にも見舞われましたが、現在まで釣りエサを中心に事業を続けてきました。
最近は、常温で保存できる餌の販売もスタートしています。
あまり釣りをしない人でも、釣りエサ選びをわかりやすく、そして手軽に釣りを楽しめるような”万能釣りエサ”を開発したい!という思いから始まりました。
この開発コンセプトの元、ゴカイやミミズを触るのが苦手な女性や子供でも使いやすいワーム(ルアー)のようなエサとしての開発を目指したのがポケベイトです。
さらに、自然に優しい100%天然素材を使用することで、海の環境問題にも配慮しました。
リニューアルで、販売数が前年比200%!
旧ポケベイトで消費者からのお声に多かった「針から外れやすい」「エサの固さに課題がある」といった意見を反映し、2023年4月にオキアミを主原料とする万能餌「ポケベイト」を刷新するとともに、新たに魚種や釣りの用途に合わせ3種のラインナップを追加しました。当初の商品を発売以降、コロナ禍が世界を襲ったこともあり、「密」が避けられる釣りは裾野が広がりました。そのため、釣り初心者やファミリー釣り、キャンプで気軽に釣りを楽しんでいただきたいという思いも込めております。
従来の「ポケベイト」改良に3年、原材料を1から吟味し、新製法により、弾力があり柔らかく密度の細かい釣り餌を完成させたことで飛躍的に性能を向上させることに成功し、ヒロキューの釣りエサ販売数は前年比200%を果たしました。
※販売数200%について・・・常温釣り餌製品、2022年4月6日~6月6日、2023年の同期間の約2ヶ月間で比較
安心・安全にこだわり釣り人のニーズに合わせた開発を
これからも「使いやすさ」「より親切に」をモットーに、釣り人のニーズに合わせた開発を絶え間なく進めてまいります。釣り人が喜ぶ餌を供給するのはもちろん、人間が食べてもいいほど『安心安全』にもこだわった商品を届けていきたいです。
また、オキアミは健康食品としても注目されるようになってきました。高タンパクで高栄養素を含有しているオキアミの特性を活かし、幅を広げた商品づくりを進め、釣り餌に限らない展開も視野に入れています。今後も貴重な海洋資源を、保全に配慮しながら有効に活用してまいります。
・ポケベイト購入はこちらから
https://hirokyu.chicappa.jp/pokebait/pokebaiteclink01.html?pr01
【会社概要】
会社名 :広松久水産株式会社(https://hirokyu.jp/)
所在地 :〒813-0018 福岡県福岡市東区香椎浜ふ頭2丁目3番24号
設立 :1965年4月
代表者 :代表取締役 広松 繫利
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