新しい「メタバース×恋愛」の文化をつくる。恋愛メタバース「Memoria」誕生のストーリー
株式会社Flamersは2019年、代表の佐藤航智が東京大学在学中に創業したスタートアップです。「世界中の⼈々の⼈⽣がワクワクであふれている世界を創る」というビジョンのもと、⻑期インターン⽣を募集している企業に優秀な学⽣を紹介するマッチングサービスからスタートしました。現在は、さらなる“ワクワク”のためにメタバース×恋愛の事業に尽力しています。
2023年4月、バーチャル空間上で恋人を探したり、デートしたりできる恋愛メタバースサービス「Memoria」を正式ローンチしました。Memoriaは、メタバース内で理想の相手を探せる新たな切り口のマッチングサービスです。
これまでのマッチングアプリであった、外見やスペックで判断してしまう課題や知らない異性といきなり会うことによるトラブルリスク等を改善。内面や相性を重視しつつ気軽に安全に、インターネット空間で恋人を探すことが可能になりました。
本ストーリーでは、代表の佐藤がMemoria誕生までの道のりを振り返りながら、サービスに込めた想いをお伝えします。
きっかけはメタバース内で恋人ができたこと。現実世界と変わらない感覚が後押しに。
恋愛メタバースのアイデアは、僕自身がメタバース内で出会った人と仲良くなり、恋⼈になったという体験がきっかけになっています。相手の外見がわからない状態の中ですが、メタバース内の水族館や遊園地、ドライブなどのデートをして仲を深めました。
彼女は長崎に、僕は東京に住んでいたこともあり遠距離恋愛だったものの、メタバースでは「本当に隣にいて一緒にデートをしている」という感覚になりました。実際にお付き合いへ至るまでの告白もメタバース空間で行いましたが、現実世界と変わらない程に緊張したことを覚えています。
その2か月後、付き合い始めてから時間が経過したタイミングで、初めて2人で実際に会ってお話をしました。
出会ってから付き合い、その後もしばらく過ごしたメタバース内では、相手の外見が見えなくても実際に会ってデートをしているような感覚になれます。人と人との密な意思疎通が必要な恋愛においても、遜色なく実現することが出来ました。
今ではイベントやライブ、買い物、企業説明会など、さまざまな形でメタバースが使われ始めていますが、「メタバース内で恋愛しデートをすることが当たり前になる未来も来るのではないか」と自身の体験を通じて感じました。
メタバース×恋愛の可能性を追求し、バーチャル空間のお見合い会を開催
「メタバース×恋愛」のアイデアを検証するため、まずは試しにVRChatを活用した「VRCお見合い会」というイベントを開催しました。イベントの内容はバーチャル版の“街コン”のようなものでした。10人弱と8分ずつ会話し、マッチングが成立した場合には個別に連絡を取れる仕組みです。
メンバー内で企画をし、募集を始めると、初回で100人以上から応募がありました。「顔が見えない恋愛に興味がある人がこんなにもいるんだ」と可能性を強く感じた瞬間です。VRCお見合い会にはトータルで1000人ほどから応募があり、累計で約300人が参加しました。
その後もイベントの回数を重ねていくと、お見合い会でマッチングした参加者同士が付き合うような事例が少しずつ出てきたのです。実際にお付き合いした2人とお話しをする中で、「メタバース恋愛事業は本当に新しい恋愛を生み出している」と感じました。
また、参加者にヒアリングを行うと、既存のマッチングアプリに苦手意識を持つ人が多いことがわかりました。既存のマッチングアプリは構造上、外見が良い人やスペックが高い人に人気が集まりやすく、そうでない人にはなかなかチャンスが訪れず疲弊してしまいます。仕組み自体に課題があると感じました。
そのような課題も踏まえ、自社アプリの開発をスタートし、2022年9月にMemoriaのアルファ版の提供を開始します。
新しい恋愛の形を実現するため、体験を重要視した開発を進めてきた。
メタバース×恋愛という領域で、新しい恋愛の形を生み出すため、サービス開発では大きく2点にこだわってきました。1点目は、多様な層に届けて使ってもらうこと。また、メタバースの肝である「人を感じられること」の再現が2点目です。
「多様な層に届ける」といったこだわりを実現するため、デバイスから利用者のVRリテラシーまで幅広く配慮して開発されています。例えば、Memoriaではサービスをリリースして程なく、VRデバイスとデスクトップの両方に対応しました。VRデバイスの中でも、Meta社製のQuestシリーズ以外にも、シェア率数%のヘッドセットにも対応しています。また、デスクトップもWindowsとMacの両方に対応。サービスが利用できる機種を増やせるような技術選定を最初から行い、日頃から様々なデバイスでのテストを行ってからユーザーに届けています。
Memoriaがテレビで取り上げられて以降、普段ゲームを全くやらない層の人たちも私たちのサービスを利用してくれています。その中で、ゲーマー層であれば自然と知っているであろう3D空間での移動方法などVRにおける基本的なことを、ユーザーへ丁寧に説明する必要があるということ気づかされました。そのため、直近ではチュートリアル機能をリリースするなど工夫しています。
こだわってきたポイントの2点目である「人を感じられること」は、アバターの動きや表情などに表れています。VRゲームでは、胴体と手が切り離されたような簡略化されたアバターが用いられることがあります。これは、アバターと人間の動きを対応させることに、一定の技術的ハードルがあるためです。しかしMemoriaでは、アバターの表現は重要であると考え、初期からアバターは大切に扱っています。体の動きだけではなく、現実世界で人間が喋るとアバターの口も動くといった些細な動作も工夫してきました。
ゲーム開発バックグラウンドの無いチームでの開発スタートだったこともあり、常に学習しながら開発をしてきました。また、ゲーム開発経験の豊富な方を採用し続け、チームも成長しています。
機能追加を素早く行い、バグを発生させにくいプロジェクトとするべく、プログラムの設計についても学びを深めながら日々作り上げています。
Memoriaは、既存のマッチングサービスとは全く異なるユーザー体験になります。最初からバーチャル空間で話し、会話を通して相手を知り、好きになってくサービスのため、その体験設計を特に重要視してきました。現在は、有名な謎解きクリエイターの方や、普段からVR空間で過ごす方々の力を借りながら、自然と相手と仲良くなれる仕掛けの散りばめられたワールドを開発しています。
最初にユーザーさんに触ってもらったタイミングが2022年の9月。それ以降、素早く改善を重ね、概ね2週間単位で新しいバージョンをリリースしています。利用いただく方へのヒアリングやMemoriaの長期的な構想を基に、毎週レベルで開発内容を見直しながらより良いサービスを作れるように尽力しています。
恋愛に特化したメタバースサービス「Memoria」が、2023年4月より本格始動。
Memoriaは、メタバースで「内面からの恋愛」ができるマッチングサービスです。メタバース空間でアバター同⼠で会うことができるため、移動や化粧、髪型のセットなどの準備が必要なく、飾らない素の⾃分で恋愛をすることができます。
登録フォームから自分のプロフィールと相手に求める条件を入力すると、AIが独自のアルゴリズムで相手を探します。Webアプリ上でおすすめの相手が紹介されるので、アプリで初回の顔合わせの日程調整を進めます。初回のメタバースでーとはMemoriaのメタバースアプリ上で実施し、アバター同士で外見がわからない状態で30分間の会話をする仕組みです。
終了後に双方が「また話したい」と回答すればマッチング成立です。マッチング後は電話やチャットツールを使った個別のコミュニケーションが可能になります。実際にリアルで出会う前にMemoria内のメタバース空間でマッチ後デートを楽しむこともできます。
利用料金は男性が月額3900円、女性は無料です。運営側が最初のマッチング(顔合わせ)をサポートするので、ユーザー間でメッセージや『いいね』を送り合う必要がありません。話題サイコロや心理テストなど、初対面のユーザーが話しやすくなるコンテンツの工夫もしています。
恋愛特化型メタバースをさらに拡充し、新しい恋愛の形をつくる
前サービスVRCお⾒合い会を含み2023年 2⽉時点で、応募総数は1,600⼈を超え、顔合わせ⼈数400⼈以上、マッチング組数は100組を超える状況となっています。そして運営側が把握しているだけでも20組程度のカップルが誕生しており、2組が婚約まで至っています。
ビジネスの観点では、マッチング以降の段階でも、ユーザーとの接点や収益化のタイミングを作り出せる点が、メタバースを活用したマッチングサービスの特徴です。
基本的にマッチングアプリが関与できるのはマッチングするまでの部分のみであり、マッチング以降はマネタイズポイントはありません。しかしメタバースの場合は、アバター用の服やアクセサリーといった商品の販売など、マッチング以降にも収益化のチャンスがあります。
さらに、2022年10⽉にはMemoriaのエンジニアチームの拡充を⽬的に、シードラウンドとして1億円の資⾦調達を実施しました。
これからのMemoriaの展望について
これまではマッチングアルゴリズムの開発などに力を入れてきましたが、今後はアバターやメタバース空間上のコンテンツの拡充にも力を入れていく計画です。メタバースで恋⼈を探すことできるフェーズから、メタバース内でデートを重ねることのできるフェーズ、カップル向けの商品の販売や企業とのコラボイベントなどのフェーズを⽬指しています。
個人的には、メタバース空間の「二人の部屋」を作っていくことを考えています。メタバースの中だとどうしても「遊園地」「ドライブ」などアウトドアな遊びに行くコンテンツが増えてしまいがちですが、とりあえず二人で集まれる「自分たちだけの居場所」があることでもっと仲が深まると思っています。
メタバースが進歩してきたからこそ、「内面からの恋愛」という新しい価値観を提示できます。ぜひ、今後ともMemoriaにご期待ください!
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ