コロナで「売り上げ8割減」の居酒屋店舗が業態チェンジに挑み続ける理由。大阪・難波から届けたい「食の愛」の物語
2010年に設立されたMAJIMA株式会社は「一人一人の成長と人と人をつなぐ企業」を目指し、大阪エリアで複数の飲食店を展開しています。
一軒の焼き鳥屋からスタートしたMAJIMAには人と接することが好きな人が集まっており、彼ら・彼女たちにも幸せになってもらうことを目指しています。
2020年、コロナ禍で売り上げが8割減となったことを機に数々の業態チェンジをおこない、2023年9月までに8つの飲食店舗をオープンさせてきた裏側について、開発担当の中山がお伝えします。
コロナ禍で失われた「仲間と働く楽しさ」を取り戻す
私たちMAJIMAは、大阪にある一軒の焼き鳥屋の運営からスタートしています。
お客さまが食事を楽しむ様子にやりがいを感じるスタッフも多く、私自身も食で喜んでいただくことに生きがいを感じています。
ただコロナ禍は、お店を開けてもお客さまがいらっしゃらない状態が長く続きました。
出勤しても「何をしたらいいか分からない」とスタッフのフラストレーションもたまり、本格的に焦りを抱き始めたのが2020年はじめのことです。
売り上げは前年度の8割減に。スタッフの数を減らしながら営業を続ける中で「仲間と働く楽しさ」が失われていく感覚がありました。
そこで、とにかく「スタッフが働ける場所を生み出すこと」を第一に、既存の居酒屋店舗をテイクアウト専門のからあげ屋、ラーメン屋などに業態を変えて稼働させることにしました。
起死回生の「大阪名物ミックスジュース」をイメージしたプリンの開発
業態を変えたお店を2店舗スタートさせたものの、売り上げ回復には至りませんでした。
「もう少しすれば元に戻るだろう」という願いもむなしく、売り上げは低迷を続けます。
雇える従業員の数にも限りがあり、去っていく従業員を引き止めたいのに引き止める理由が見つからず、ただただ悩み続ける毎日でした。
そんなとき、経営していた居酒屋で人気だったデザートメニューのことが頭に浮かびました。こだわりの卵を使ったプリンはお客さまにとても好評だったことから
「あのときのプリンを使って、新しい商品をつくれないか」
とアイデアを巡らし、大阪名物の「ミックスジュース」と掛け合わせることを思いつきました。
ミックスジュースは牛乳や乳製品をベースにバナナやリンゴ、ミカン、桃などを組み合わせて撹拌させたドリンクで、関西では喫茶店の人気看板メニューです。
大阪ならではのミックスジュース、そしてお客さまからお墨付きをいただいているプリンとの掛け合わせにワクワク感と期待がふくらんでいきました。
ただプリンの製作には「味が安定しない」という悩みが常につきまといます。室温や水温が1℃違う、分量が1g違うだけでも仕上がりの味や発色が違ってくるからです。
味を安定させるために、添加物や安定剤を使う方法もあります。
ただ現在展開している「私のプリン」では、余計なものを入れないというこだわりを貫いています。体は食べたものでつくられるため、少しでも悪い影響を与えるものは使いたくありませんでした。
ささいな違いで仕上がりが変わってしまう理由をひも解くため、その後も試行錯誤の1年を過ごしました。そして完成したのが「大阪みっくすジュースプリン」です。
いちばん下にはオーソドックスなカスタードプリン、真ん中にイチゴプリン、いちばん上にブルーとピンクのりんごのクラッシュゼリーが重なり、食べる際に混ぜ合わせると関西人には懐かしい味が口の中に広がります。
またプリンの原料のひとつ、ハチミツは大阪のものを使いたいという思いから、無数のホタルが飛び交う森の中でとれた大阪府和泉市のハチミツ「hachiiro(https://www.hachiiro.com/)」を使用しています。
私だけではなく、スタッフの発案・開発に支えられ生まれたメニューは、昔ながらのどこか懐かしい香りと味わいが楽しめる商品に仕上がりました。
オープンから2日間で3,000個のプリンが完売に
「大阪みっくすジュースプリン」を看板メニューにすえたプリン専門店「私のプリン食堂」を2021年4月3日(土)にオープン。
SNSなどの告知を見て来店したお客様が多く「大阪みっくすジュースプリン」はオープン初日に300個、翌日に300個を完売。そのほかの種類のプリンも合わせ、計3,000個のプリンが2日間で完売となりました。
2020年MAJIMAの売り上げはコロナ禍で8割減となりましたが、居酒屋からの業態チェンジによりお客さま来店数はコロナ禍の100倍、売り上げは30倍を記録。
当初、プリン専門店の立ち上げに関して社内では「プリンに、どれだけの売り上げが見込めるのか?」といった反発の声もあがっていましたが、 今では新たな試みが生む変化を受け入れてくれつつあります。
またライフルタイルの変化により、夜の居酒屋勤務が難しくなってしまったスタッフの中には、昼の業態の店舗ができたことでお店に戻ってきてくれる人もいました。
コロナ前は、お客さまに来てもらって当たり前、従業員は働いてくれて当たり前になっていましたが、本当は「お客さまと従業員に支えられていたのだ」と改めて実感した1年でした。
大阪の街を食から元気に!働く人には「ワクワク」を
私たちMAJIMAは2023年9月現在、大阪市内で8店舗の飲食店を展開しています。
大阪の飲食業界も少しずつ人が戻ってきていますが、2023年を迎えた今も完全に元通りにはなっていません。
業態チェンジによる店舗オープンは「大阪の街を食から元気にしたい」という想いと、不安定な社会情勢の中で会社としての挑戦を見せることで「働く社員にワクワクした気持ちを持ってもらいたい」という想いが重なりあって生まれています。
居酒屋運営だけで会社を存続させるのは難しい時代になりました。
それでもコロナ禍で経験したことを糧に、お客さまの笑顔、食を通して人の心を豊かにする部分は変わらず持ちながら、働いてくれるスタッフと一緒に「私のプリン」が大阪でなくてはならない存在になるようがんばっていきます。
会社概要
MAJIMA株式会社
住所:大阪市福島区玉川1-5-3-1303
運営店舗
・黄金餃子と唐揚げの店 阿波座寅や
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000069467.html
・らーめん スピカ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000069467.html
・私のプリン食堂
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000069467.html
・私のプリン製作所
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000069467.html
・芋司 いも乃つる
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000069467.html
・私のプリン食堂 長居公園前本店
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000069467.html
・私のプリン ららぽーと堺店
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000069467.html
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