なぜ「選び直せるギフト」なのか。新しいソーシャルギフト「GIFTFUL」をリリースしたGiftX共同創業者の想い
「ひとの温かみを宿した進化を。」
そう声を合わせるのはGiftX創業者の飯髙悠太と石塚悠悟。
2023年4月25日、株式会社GiftXは新しいソーシャルギフトサービス「GIFTFUL」をリリースしました。
ソーシャルギフトとは、ギフト専用URLをWeb上で発行し、SNSのDMやメールでリンクをシェアするだけでギフトを贈れるサービス。住所を知らない相手でも気軽に贈れるギフトサービスとして、昨今人気を集めています。
そんな中、新しくリリースされたGIFTFUL最大の特徴は、「受け取り手がギフトを選び直せる」というコンセプト。リリース後、受け取り手のギフトの選び直し率は実に46%にのぼると言います。なぜ「選び直せるギフト」の開発に至ったのか、どんな想いが込められているのか。共同創業者の二人に話を聞きました。
飯髙悠太
株式会社ベーシック執行役員、株式会社ホットリンク執行役員CMOを経て2022年6月に「ひとの温かみを宿した進化を。」をテーマに株式会社GiftXを創業し、「おもいが伝わる。ほしいを贈れる」選び直せるソーシャルギフト「GIFTFUL」運営。現在、企業のアドバイザーやマーケティング支援も実施。著書に『僕らはSNSでモノを買う』『SNSマーケティング7つの鉄則』 『BtoBマーケティングの基礎知識』『アスリートのためのソーシャルメディア活用術』
石塚悠悟
大学卒業後、コンサルティングファームであるデロイト・トーマツ・グループ、PwCグループにてコンサルティング支援に従事。ホットリンクに参画後、執行役員として新規事業開発を含めた全事業、経営企画、コーポレート領域を統括。その後2022年6月に株式会社GiftXを創業。
コロナ禍で顕在化した、希薄化する人のつながりに危機感を覚えた
サービス開発に至る最初のきっかけになったのは、コロナ禍。二人とも前職の上場企業の執行役員を務めていたときのことです。プライベートも仕事も劇的に環境が変わりました。なかでも大きかったのは、コミュニケーションのデジタル化が急激に進んだことでした。
会社に出社してお客様を訪問する日常だったのが、リモートワークやオンラインミーティングが当たり前に。通勤やお客様訪問に要する時間も、有効に使えるようになり、デジタル化によって、生産性は大きく向上したはずです。
一方、世の中が便利になっているのにも関わらず、私や周囲の人々、ひいては社会全体の幸福度が上がっている実感がなかったんですよね。人間性や人とのつながりといった、デジタルで補えない部分が希薄化してしまった気がしました。
例えば、以前はコンサル先のお客様と定期的にご飯をご一緒させていただき、ざっくばらんにお話することも多かったのですが、チャットやオンラインミーティングでやりとりするだけになり、腹を割って話せていない気がしてしまったり。
あとは、リモートワーク中心になった会社のメンバーたちにとっても、周りの人と良い関係性を作る難易度が高くなりました。仕事で困ったことがあっても、他の人に相談しづらかったり、悩みを打ち明けづらかったりして。今までは対面で相談して解決できていたことが、うまくいかず、メンタルが沈みがちになってしまう。そんなシーンを、何度も目にしました。
デジタル化と並行して、ひとの温かみを宿した進化を
デジタル化によって、今でも十分なくらい世の中は便利になったじゃないですか。今もChatGPTが生まれたり自動運転の技術がどんどん進歩したり。デジタル化は不可逆であり、こうした技術は間違いなく、社会を前に進めていると思います。一方で、便利さだけでは社会や人は豊かになれないと思うようになりました。
デジタル化と同時進行で、人間らしい温かみのある関係性を促進することで、真に人の幸せや豊かさにつながる未来が訪れると考えたんです。
この領域にアプローチしている企業は少ない。だからこそ、私たちが取り組む意味があるなと。そして生まれたのが、GiftXの「ひとの温かみを宿した進化を。」というミッションであり、会社の第一歩となるサービス、GIFTFULです。
ギフトに潜む負の側面を解消し、喜びを最大化したい
私たち自身が人生のなかで人との温かなつながりを感じた瞬間を思い返すと、その瞬間にはいつも「ギフト」がそばにあるなと。そこからギフトの領域に着目しはじめました。
ギフトサービスは日々進化していて、便利さを増しています。その一方で、ギフトシーンには解決されていない負の側面や課題もあることに気づいたんです。
まず、ギフトを取り巻く利便性は増しているはずなのに、ギフトを贈る回数は全体ではそこまで増えていません。私自身、「相手にどんなギフトを贈ろうか悩んだ結果、結局贈るのをやめてしまった」という経験が多くありました。
モノにあふれかえり、人々の嗜好が多様化した現代では、何を贈るのが正解かが分からなくなってきています。それに加えて、デジタル化で相手と物理的な距離が生まれ、相手の好みを知る機会自体も少なくなってしまった。こういったことがギフト選びをさらに難しくしている要因だと考えます。
悩みに悩んだ結果、品物を選べたとしても、結局あたりさわりのない無難なものになってしまうということは、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。受け取った側としては、無難なギフトをもらったはいいものの、記憶に残らない贈り物になるでしょう。
相手の好みを推測してギフトを選んでみても、「嬉しいけど好みじゃない」「すでに持っているものだった」「他の人からのお祝いと被ってしまった」ということが起きてしまいます。その結果、受け取り手が「捨てるのも悪いし...」と罪悪感を感じながら、ギフトはいつまでも棚の奥で眠ることになってしまうのです。
実際に弊社が実施したギフトに関する調査では、過去1年に好みじゃないと感じるギフトをもらった方が34%いることがわかりました。
好みじゃないプレゼントをもらった方の内、プレゼントを捨てた方は29.2%、棚や押し入れで保管している方が28.7%。また、家族や友人など他の方にあげたり、フリマアプリなどで売ったという方が25.9%という事実もわかりました。
具体的に好みではなかったギフトの個数を調査したところ、受け取ったギフトの総数の内、好みではなかったギフト数の割合は22%という結果に。
国内のギフト市場規模から資産すると、受け取り手の好みではないギフトが2兆2,964億円。捨てられたギフトは6,700億円にものぼるということになります。
(※1)矢野経済研究所のギフト市場に関する調査を実施(2022年)より2022年のギフト市場規模見込みを引用
ギフトは本来、贈る側も受け取る側も幸福な瞬間であるはず。それなのにこうした巨大な負の体験として存在してしまっている。
このようなギフトにおける課題を解消し、ギフト本来の喜びを最大限に感じることができるギフトサービスを作りたい。そう思ったのです。
「選び直し」という選択肢が最高のギフト体験につながる
そんな想いを持って開発したのが、受け取り手が選び直せる新しいソーシャルギフト「GIFTFUL」です。
最大の特徴は、ギフトの受け取り手が「選び直し」できる点。贈り手が1つ選んで贈り、受け取り手はそのまま受け取る、あるいは同価格以下のギフト候補からもらって本当に嬉しいギフトへ選び直しができるという仕組みです。
「選び直し」という選択肢があることで、もっと気軽にギフトを贈り合えるようにしたい。それによって、ギフトの総量が増え、ギフトを介して人と人の温かなつながりを増やすことができると思っています。
私自身の経験としても、お祝いで同じブランドのシャンパングラスを5セットいただいてしまい、使う機会もなく棚の奥に眠っています。嬉しいお祝いのはずが、ちょっとした罪悪感に近いものを感じてしまうのですよね。あのときに「選び直し」という選択肢があれば、贈り手からのお祝いの気持ちを受け取りつつ、自分の欲しいものをいただくという、最高のギフト体験になったはずなんです。
実際にサービスリリース後の選び直し率は、46%と半数近く、想定を上回る数値になっています。この数値からも、同じようにギフトにおける負の側面を感じている方が、実際に多く存在していることがわかりました。
カタログギフトとの違いは、想いの贈り合いが生まれるサービス設計にあり
「受け取り手が選べる」という点では、カタログギフトと似ていると思う方も多いかもしれません。カタログギフトとの大きな違いは、贈り手が「ギフトを1つ選ぶ」という手順を踏んでいる点にあります。
ギフトをもらって嬉しいと感じる気持ちの根幹は「わざわざ時間を使って、自分の好みを推測してギフトを選んでくれた」ということ。この気持ちは相手に丸投げする形で、お金や金銭同等物を渡すだけでは発生し得ないものです。
GIFTFULではあえて「贈り手が1つ選ぶ」というプロセスを残すことで、ギフトによって温かな気持ちのやり取りが生まれることを大切にしています。
もう一つ工夫したポイントは、受け取り手から贈り手へ任意で贈ることができる「お礼カード機能」です。ここで、選び直したギフトについての会話が発生します。
例えばある贈り手が、「相手はお酒が好きそう」と思い、ビールを贈ったとします。受け取り手はビールは好きなのですがダイエット中だったので、最近ハマっているサウナで使えるサウナタオルに選び直す。こういった経緯を、お礼の言葉とともにお礼カードに載せて贈り手に伝えることができるのです。
贈り手はそれを見て、お礼の言葉も嬉しいですし、「この人はサウナ好きだったんだ!」という新しい発見を得られます。
ギフトを贈っただけで終わってしまうのはもったいない。選び直しとお礼カードを通じて、お互いへの理解とつながりを深めるきっかけを創ることができると思うのです。
選び直しは負のブランド体験を防ぐ
リリース前、「ギフト商品をどう取り揃えるか」にはすごく苦労しました。
サービスを立ち上げる段階から、二人で「上質でギフトにマッチしたブランド、商品をしっかり厳選しよう」というのは決めていました。とはいえ、スタートアップで信頼がないところからのスタートなので、すべてが手探りの状態でした。
新会社の新サービスに、大切な自社商品を掲載するのはすごくリスクが高いと思うんです。サービスのクオリティも、サイトデザインも完全に不透明。他にどんなブランドが掲載されるかも分かりませんから。こんな状態で、世界観や想いに共感して掲載を快諾いただいたメーカー様には、感謝してもしきれないです。
選び直しはメーカー様にも長期的にはプラスに働くと思っています。メーカー様がギフトにおいて最も避けたいのは、「自社ブランドを欲しいと思っていない人、手元にあっても使わない人に届いてしまった」というシーンです。こういうことが起こると、ブランドの体験やイメージ自体が悪いものになってしまい、将来の選ばれる選択肢からも外れてしまいますから。
選び直しができるGIFTFULだからこそ、ギフトという想いのこもった瞬間に、本当にほしいと思って受け取られる。こういった最良のブランド体験を、ギフトを通じて創出していけると思っています。
ギフトを介して温かみのある日常を
リリース後、予想を超える多くの方々から反響のお言葉をいただきました。
最初は「選び直す」って思いやりを無碍にする行為じゃないか?と感じていた。
でも実際に受け取ってみたら、「クラフトビールあんまり好きじゃない(笑)。チョコの気分(笑)」と、嗜好にハマるものに変更できてすごく有り難かった。
贈り手としても選ぶプレッシャーが激減するし、毎回悩む人にはとてもポジティブに思えた。
出産祝い送るときに、生まれてからこのぐらい経ってるから、あれは持ってるよなーとか、あれはまだ持ってない可能性があるとか、このデザインは気に入ってもらえるのかなーとか、変な気を使うことが多いのですが、GIFTFULは、おめでとう!持ってたら変えてねってできるのでとても気軽ですわ
私たち⾃⾝、考えすぎてギフトを贈れなかった経験が過去たくさんありました。ギフトを贈りたいと思っているけれど、考え悩んでしまっている人がいたら、ぜひGIFTFULをのぞいてみてください。
選び直し機能もあるので、普段はなかなか選ばない、ちょっと尖った贈り物を選んでみるのもいいと思います。
GIFTFULが存在することで、デジタル化が進んでも温かみのある日常はここにちゃんとある。そう感じられる社会を作っていきたいというのが、今の二人の想いです。
選び直せるソーシャルギフト「GIFTFUL」:https://giftful.jp/about
GIFTFULのギフトラインナップ:https://giftful.jp/
株式会社GiftX:https://giftx.co.jp/
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