ジェンダー不平等を飛び越え、DEI推進の波をつくる。 女性・ITエンジニアの「ライフイベントに左右されず、成長していきたい」を応援する転職サービス「Waveleap」が確信する未来
「同じ技術力を持っていても、男性は自ずと昇進し、女性は手を挙げないと昇進できない」「育休後、転職したいのに子どもがいるだけで書類選考に100社落ちた」背景にあるのは、ジェンダーギャップ。そこで、企業のDEI推進とジェンダー平等をエンパワメントし、女性・ITエンジニアがライフイベントに左右されず、エンジニアとして成長できる働くことのできる企業に出会える転職サービス「Waveleap」(ウェーブリープ)を立ち上げました。「ジェンダー」と聞いただけで身構えられてしまうこともしばしばある昨今。そんな中、2023年6月のクローズド版のリリースから5ヶ月で300名以上のユーザーと20社以上の企業にご利用いただいています。一体どうやって忌避感を乗り越え、転職サービスでDEI推進とジェンダーギャップ解消を応援するのか?取り組みの中で見えてきたのは、意外な企業とユーザーの反応でした。
「Waveleap」が提案する新時代のサステナブル転職サービス
「技術力も磨いてキャリアアップもしたいし、結婚や出産などのライフイベントもあきらめたくない」 そんな女性・ITエンジニアが技術もライフも諦めずサステナブルに働くことのできる企業に出会える転職サービスが「Waveleap」です。
Waveleapの特徴は、いかにサステナブルに働くことができるかを数値化する独自に開発した「サステナブル職場診断」を全登録企業に実施していることです。
Waveleapの登録ユーザーは、企業のサステナブル職場診断の結果や具体的な取り組みを参照しながら、自身の望む働き方が実現できる企業と求人を探すことができます。
このサステナブルにこだわった新しい転職サービスを作ったのは、IT業界で働いた経験を持つ2人の女性でした。
ジェンダーギャップの解消に向け企業側に切り込むサービスの開発を決意
CEOの咸とCOOの西岡は、それぞれIT企業で開発経験を持ちながら、異なる局面でジェンダーギャップを感じることとなります。
咸はキャリアアップを目指し転職活動に臨んだ際、女性ITエンジニアとの1on1を希望したにも関わらず、出会うのは男性ばかり。 であれば自身でサービスを立ち上げコミュニティを創ろうと決意し、女性ITエンジニアの1on1サービス「sister」を立ち上げました。
一方、西岡は第一子育休中に自身のキャリアがストップしている傍らで配偶者がキャリアアップしていることにモヤモヤを感じ、「ジェンダーギャップ」を意識するようになりました。
2人はsisterコミュニティで合流し、100名以上の女性・ITエンジニアと1on1を実施しました。 その中で「同じ技術力を持っていても、男性は自ずと昇進し、女性は手を挙げないと昇進できない」「育休後、転職したいのに子どもがいるだけで書類選考に100社落ちた」といったリアルな苦悩でした。
女性・ITエンジニアの声を聞き、男性であれば挙がらないであろう悩みの数々に昨今のジェンダーギャップの現状を痛感すると共に、ある1つの確信を得ます。 「女性だけが変わっても企業が変わらなければジェンダーダイバーシティは実現しない」 「企業の高いポジションに女性が就いていくことが必要だ」ジェンダーギャップの解消に向け、企業側に切り込むサービスを開発することを決意しました。
女性採用の文脈でDEIを取り入れるのではと考え、転職サービスの開発を決定
初めはデータドリブンでDEI推進ができるSaaSのプラットフォームを作ろうと、企業や投資家にヒアリングを実施しました。 ところが、予想以上にアイデアが相手に全く響かなかったのです。 彼らは口を揃えて「DEIは企業として取り組むべきだと分かっているが・・・」と語尾を濁します。
では、彼らが求めていることは何か?話している中でどの企業も女性の採用に課題を抱えていることを知りました。 それならば、女性採用の文脈でDEIを取り入れれば、企業も採用しやすいのではないかと気づき、ハイスキルを目指す女性・ITエンジニア向けの転職サービスを開発することを決定しました。
ジェンダーギャップの課題に対し波風を立てていきたい、飛び越えていきたいという想いを込めて「Waveleap」と命名されたこのプロダクトは、2023年5月に小さな産声をあげ、企業と女性・ITエンジニアの双方に切り込んでいきます。
Waveleapに求人を掲載していること自体がDEI改善の第一歩
Waveleap登録企業に実施する独自の「サステナブル職場診断」は、Waveleapの肝腎要。まずは質問に答え、現状を把握するところから始まります。企業の中には取り組みの黎明期で、数値が低く「公開することで逆に悪い印象を与えてしまうのでは」といった心配の声も挙がりました。
しかし、「数値の低さはネガティブ要素ではない」ことを丁寧にお伝えしています。それは「現状を受け止め、改善に向けて取り組もうとしている姿勢にこそ価値があるから」です。企業のほとんどがDEI改善への取り組みに苦戦している中、良い部分だけ見て欲しいと思うのは当然のことでしょう。その中で、企業の情報を公開し、「Waveleapに求人を掲載している」こと自体がDEI改善への第一歩であることを、Waveleapの世界観としてユーザーはもちろん広く広報に努めています。
また、DEI改善への意志に応えるべく、Waveleapでは数値改善に向けたコンサルティングだけでなく、ジェンダーバイアス研修なども提供しています。Waveleapは登録したら終わり、ではなく、ここからどんどんと成長していくスタート地点なのです。
ジェンダーバイアスを排除してサステナブルな選択肢を提供
女性・ITエンジニアがサステナブルに働くことのできる企業に出会えるよう、「Waveleap」での転職活動は知りたい情報が収集しやすいと共に、ジェンダーバイアスを取り除く工夫を施しています。これはジェンダーバイアスに関する様々な研究データはもちろん、Waveleapユーザーを対象にリリース後3ヶ月で60人以上に実施したインタビューに基づいたものです。
また、Waveleapでは求職者情報の登録項目として「現在の年収」ではなく「希望年収」のみを記載します。これは転職において現在の収入ベースで転職先の年収が決まってしまうことが、同じ技術力を持っていたとしても男女で賃金格差が発生している要因となっているためです。Waveleapでは市場価値を鑑みた希望年収を提示するようにしています。性別と同じく年齢も書類選考にバイアスをかけてしまうため、書類選考に応募した時点では年齢は非表示になっています。
さらに、転職活動において、男性は求人の60%にマッチしていれば応募する一方で、女性は100%マッチしていないと応募しないというデータもあります。そもそも応募すること自体にハードルがあることに対し、転職キャリアサポート「LeapPartner」で背中を押していくことを始めました。
このように、Waveleapは転職活動という人生のターニングポイントにおいて、ジェンダーバイアスを取り除き、自身が活躍できる企業を見つけられるよう、企業と求職者の双方に働きかけています。
「サステナブル」へのこだわりが、ユーザーにも企業にも響いている
Waveleapへの登録後、独自の取り組みを始めたり、社内のジェンダーバイアス研修の実施を決めるなど、DEI推進に積極的になる動向を目の当たりにしました。登録後のポジティブアクション実施に際し、様々なサポートを惜しまないのがWaveleapですが、こんなにも受け入れてもらえるとは思ってもいませんでした。
また、Waveleapに登録し、実際に転職活動を行なった方からも「他の求人サイトで見つけた企業よりも、Waveleapで見つけた企業の方が、圧倒的に話しやすかった」「もっと技術力を磨いて活躍して、将来的にリーダーをやりたいと思うようになった」という声を聞くこともできました。LeapPartnerも目論見の通り、初めは求人応募に自信がなかった求職者も背中を押すことで「応募してみようかな」と行動につながり、見事内定を獲得する事例も誕生しています。
2023年11月現在、Waveleapはクローズド版の段階でリファラルで300名以上の方にご登録いただき、登録企業数も20社を超えました。LeapPartnerはローンチから2ヶ月で21名に面談を実施し、複数名のサステナブル企業への採用が決定しています。今後もユーザー数、企業数はさらに増えていく見込みです。
ジェンダー不平等が当たり前のように社会に根付いている
転職市場のジェンダーの問題に切り込み波風を立てつつあるWaveleapですが、立ち向かう壁は厚く大きいものだと日々感じずにはいられません。
先述の通りサステナブル職場診断の数値が低く公開を躊躇う企業や、「そもそもうちは男女平等なので、あえて女性だけを取り上げるサービスは逆に不平等を招く」といった採用担当者の声を聞くこともあります。「ジェンダー」という単語を出しただけで身構えられてしまうことも日常茶飯事。女性・ITエンジニア側からも「格差なんて感じたことないし、あえて”女性”ってされるの、めっちゃ嫌なんですけど」と、利用そのものにハードルがあるという声も聞きました。
このような反応はジェンダー不平等の文脈の中では「あるある」です。「Linkedinの行なった調査では、採用担当者が女性をクリックする確率は、男性よりも約13%少ない。気づいていないだけで格差はあるんです。」など、感情論ではなく客観的なデータを以て話を進めることを意識しています。
「登録するだけでチャレンジしたくなる・自信が持てる」サービスに育てる
しかし、私たちは全く失望などしていません。なぜならWaveleap登録後の企業の動向や、求職者たちの声を聞いていると、将来的にこれが当たり前になっていくだろうという確信があるからです。
だから私たちはとにかく女性・ITエンジニアがサステナブルに働くことができる事例と、企業のDEI推進に力を入れ変わっていく事例をたくさんつくっていくことに力を注ぎます。
数年後、「同質性の高い企業はダサくて、多様性のある企業がイケている」という考え方が当たり前になるでしょう。”ダサい企業”は投資も集まらないですから、今から意識して、選ばれる企業になる準備をしてほしいですし、Waveleapは全力で応援します。
また、女性・ITエンジニアの意識も変わっていくと良いとも思っています。「格差なんて無い」から、「男性ばっかでおかしくない?」と思ってもらえるようになって欲しいと思っています。そのためには何よりもまず自分に自信を持つことが大切です。Waveleapを「登録するだけでチャレンジしたくなる・自信が持てる」サービスに育てていきたいです。
2人の当事者から生まれたWaveleapは、現在、IT業界をターゲットとしていますが、IT業界はあらゆる業界と比べても男女格差が少ないと言われています。小さな壁から乗り越えて、今後はあらゆる業界に広がっていく大きな波を起こしていきたいと思います。
Waveleapについて
「Waveleap」(https://lp.waveleap.jp/)は、技術もライフも諦めず、IT業界で持続的に働いていきたい、ハイスキルを目指す女性・ITエンジニアのための厳選マッチングサービスです。「Waveleap」は、厳選されたサステナブルに働ける企業のみが登録しており、その登録企業の働きやすさ・活躍のしやすさを、独自のサステナブル職場診断で可視化します。また、掲載企業は「Waveleap」を利用を通してジェンダー平等・ダイバーシティ推進の実施が可能となっています。
オープンベータ版では、以下を含め約20社の企業情報・求人情報を掲載しております。掲載企業は随時追加予定です。
「Waveleap」は、ユーザー様、企業様ともに、以下のURLからご登録・ご利用いただけます。
ユーザー様ご登録ページ https://lp.waveleap.jp/
企業様ご登録ページ https://lp.waveleap.jp/recruiting
イベントのお知らせ
【ノーベル経済学賞で話題】なぜ男女の賃金格差はこんなに大きいのか?IT業界のジェンダーギャップを考えよう!
【登壇者】
浜田敬子(ジャーナリスト/前Business Insider Japan統括編集長/AERA元編集長)
田中沙弥果(特定非営利活動法人Waffle 理事長)
池内 孝啓(ソフトウェアエンジニア。株式会社Awarefy 取締役CTO)
モデレーター:咸多栄(bgrass株式会社代表取締役CEO/CTO)
【開催趣旨】
「女性の就労や賃金の変遷について経済学的理解を深めた」として、クラウディア・ゴールディン米ハーバード大教授が2023年のノーベル経済学賞を受賞しました。
ゴールディン氏の研究はアメリカの労働力に関するデータ200年以上分を調査し、「女性の収入と労働市場への参加、男女賃金格差について初めて包括的な説明を行った」と評価され、「変化の要因と現在も残る男女格差の主な原因を明らかにした」と言われています。
男女の賃金格差は、日本でも深刻な問題です。これはWaveleapで多くの女性ITエンジニアと面談してきた中でも痛感しています。まず、女性・ITエンジニアは、自分のスキル・経験を過小評価するなど、自信のなさを口にすることが多くあります。また、転職後の希望年収が総じて少なく見積もる傾向もあり、さらには、交渉への苦手意識もあり、年収が上がるチャンスを逃しています。だからこそ、ジェンダーギャップの現状と向き合うことと共に、女性・ITエンジニアに自分のスキル・経験を正しく評価し、自分の納得する環境・報酬で働けるよう、エンパワメントすることが重要であると考えます。
このため、私たちは、女性・ITエンジニア向けに、今回は初のオフライン・オンラインのハイブリットイベントとしてトークイベントを企画しました!トークイベントは、女性・ITエンジニアに、現在の社会構造を理解し、自分自身を信じて、キャリアを積み重ねていくための一歩を踏み出す背中を押したいと考えています。ITエンジニアとして今後市場価値に見合った報酬や自分が納得する環境で活躍していきたい!と考える方は奮ってご参加いただければと思います。
また、ITエンジニア採用に携わる企業の方にとっても他人事ではありません。日本の男女賃金格差の深刻さは国際的にも認知され、投資先として値しないとまで言われています。当イベントを通じて、誰もが解決していく主体として、この問題に向き合い行動していきましょう。
【日時】
11/27(月)19:00-20:00(開場18:30)
【場所】
会場:IPPOオフィス(東京都渋谷区道玄坂2-11-1JMFビル渋谷03 5F The Place Shibuya)
オンライン配信あり
【申し込み・詳細】
https://waveleap231127.peatix.com/
bgrass株式会社( https://bgrass.co.jp/ )について
設立: 2022年7月
代表取締役:咸 多栄
本社所在地:東京都渋谷区神宮前6丁目23番地4号桑野ビル2階
事業内容:
・テック業界の女性やマイノリティのための支援プラットフォーム「sister(シスター)」運営
・ジェンダーギャップに関するイベント登壇や企業研修・自治体ワークショップ開催
・女性エンジニアとIT企業のマッチングサービス「Waveleap(ウェイブリープ)」開発中
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