“最大◯本収納”を信じて後悔。スペースの無駄ゼロ設計で「思っていたより入らない」を解消するワインセラー「サカリュエ」の開発ストーリー
私たちは美容家電の『アレティ』、キッチン家電の『ていとうシェフ』、生活家電の『クラリティ』などを展開するアレティ株式会社です。2023年6月にアタラシイものや体験の応援購入サービス Makuakeで発表したワインセラー「サカリュエ」はワイン好きのちょっとしたストレスを解消するための商品です。
そのちょっとしたストレスとは、ボルドーならピッタリフィットするのに、様々なお酒を楽しみたい上戸の方にとってはフラストレーションを感じることもある幅85㎜のラックでした。
この問題をなくすため、そして、ワイン、シャンパン、日本酒好きのためのこだわりがカタチになるまでの道のりをアレティ広報の高崎がお伝えします。
お酒はボルドーワインだけじゃない!
日本は様々なジャンルの食が集まり、料理に合わせてワイン、シャンパン、日本酒、ビールなどのペアリングを楽しめる美食と美酒の国です。
しかし、一般的なワインセラーはボルドーボトル(直径75㎜)を基準としているため、シャンパンやブルゴーニュといった太めのボトルは取り出しにくく、ラックに引っかかってエチケット(ラベル)に傷がついてしまうことも少なくありません。
さらに、本来3本入るはずだったスペースには2本しか入らず、残ったスペースではドイツワインのように細いボトルも入りません。大好きなブルゴーニュを1本入れるだけで絶望感に襲われることになります。
この状況はワイン好きなら多くの方が経験しているはずですが、依然として収納本数はボルドーボトルで換算され、一部の高級ワインセラーは太めのボトルに対応していても本体が大きすぎたり、日本酒も好きという方にとっては欠かせない一升瓶が入るスペースや、日本酒のおいしさを長期間維持するための0℃に近い低温設定機能がないことが課題となっていました。
特許出願済みのレイアウトでお酒を選ばずピッタリ収納のワインセラー
「サカリュエ」はボルドーはもちろん、シャンパンもブルゴーニュも、日本酒の一升瓶も合計22本+缶ビール3本がぴったり収まるように内部のレイアウトと本体サイズを考慮しています。
これを実現するためには既存ワインセラーの型を使うという選択肢はなく、内部のレイアウトも新たに設計し、特許出願済みです。
まずはラックを取り外さなくても太いボトルの出し入れがスムーズになるように、あえて等間隔ではないラックを設計。
上室の寝かせて収納するラックは94mm、下室は84mmにすることでパズルのようにボトルがピッタリ収まるように計算しています。
また、ラックはシンプルなワイヤーを使用しています。一般的にワインセラーのラックは木製とワイヤーがあり、木製ラックは高級感がある一方でワインの保存に欠かせない湿気でたわむというデメリットがあります。「サカリュエ」は長く愛用できるように高耐荷重やスライドのしやすさを重視しました。
コンセプトは「和の暮らしのためのワインセラー」
日本の平均的なリビングダイニングの広さは16畳ほどと言われています。都心ではもっと狭くなります。
さらに、もともと畳で暮らしていた日本では、現在も目線が下がるロースタイルの空間が定番です。
私たちが理想とするのは本体の上に余白ができ、10本程度収納できる小型のワインセラーと同様の設置スペースで、圧迫感のない幅330×奥行き475×高さ1040mmのスリムなタワー型でした。
このサイズは引っ越し時も運送しやすいというメリットがあり、スリムなサイズを活かして気軽に配置換えも可能なように底部にはキャスターを装備。扉の開閉は左右どちらにも対応します。
それだけではありません。ただスリムで、ボトルがぴったり収まるだけではなく上下2温度管理(上室約0~10℃、下室10~20℃)の機能もこだわりです。
例えば、赤ワインは下室、すっきりと冷やしておきたいシャンパンや白ワイン、日本酒は上室へ。飲み頃温度、熟成温度に合わせて使い分けができます。2温度管理は内部の構造が複雑になってしまい価格も上がりますが、日本の食文化やおもてなし文化を大切にしたいという想いから、こちらも譲れないポイントでした。
高温多湿な日本の夏に耐えられるようにコンプレッサー式と三層強化ガラスを採用
冷却方式は大手ワインセラーでも使用されるコンプレッサー式です。モーターを動かして冷媒(熱を移動させるためのガス)を圧縮→液化→気化させ、この気化熱を利用して冷却するためスリムな本体でも冷却能力は劣りません。消費電力が少なくランニングコストが低い点と、ドアを開けても庫内温度の戻りが早い点もコンプレッサー式の特徴です。冬は設定温度より冷えすぎないよう下室には加温ヒーターも搭載しています。
一般的に、ワインセラーのドアはお酒に振動を伝えにくくするためにゆるめに取り付けられています。しかし、日本の夏は猛暑日が続くため、「サカリュエ」は断熱性が高い三層強化ガラスで気密性を高め、ガラス間に中空層を設けることで熱の移動を防止。この仕組みで夏の結露を低減させます。三層強化ガラスは紫外線による劣化を防ぐというメリットもあります。
ECサイトメインだからこその苦悩と工夫
このように私たちのこだわりをギュッと凝縮した「サカリュエ」ですが、弊社はECサイトがメインのため、実店舗のように実際に商品を見たり触れてもらう機会がないという課題が残っていました。
そこで、和室がある家で実際に使用しながら撮影し、好きなワインやお酒がインテリアの一部となること、和の空間にも溶け込むことなど、自宅での使用シーンをイメージしやすい商品ページを意識しています。
加えて、ワイン初心者でも親しんでもらえるように『Map Of Wine』というカタログを制作しました。ワインセラーというとワイン通の方だけが使うもの、というイメージがありますが、「サカリュエ」は日本酒も収納でき、ワイン好きだけではなく、料理に合わせていろんなお酒をたしなむ方や、ホームパーティ好きな方のためのものです。
『Map Of Wine』はワインやシャンパン、日本酒に最適な保管収納場所や基礎知識、どんな料理と合うかなどをご紹介しております。今後は「サカリュエ」を知っていただくためにも、配布数を増やしていきたいと思っています。
最後の課題とMakuakeの目標金額達成、そしてお客様への思い
「サカリュエ」はMakuakeでプロジェクトをスタートさせ、結果として、目標金額を超えた応援をいただきました。しかし、プロジェクトを進めるにあたって最後まで決まらなかったのが扉のフレームカラーです。
ブラックにした方が売れるという意見は、社内からも、Makuakeの担当者からも出ていました。実は私も無難な黒のほうが受け入れられるのでは、と思っていた一人です。
しかし、「サカリュエ」は日本の食文化や、住宅にピッタリ合うワインセラーがほしいという想いをカタチにしたものです。和の空間を邪魔せず、客人をもてなす際にも温かみが伝わるように、最終的に日本の伝統色である山吹色を採用することになりました。
その結果、「サカリュエ」を選んでくださったお客様にとっても空間のアクセントになるこのカラーが決め手になったのではないかと思います。
私も実際に「サカリュエ」を愛用しており、インテリアの一部として選んでいただけると実感しています。ワインセラーは気になっていたけど設置スペースや価格を考えると購入に至らなかった方、現在小型のワインセラーを使っているけれど、もう少し収納力のあるセラーに買い替えたいという方にも「サカリュエ」はピッタリだと思っています。
アレティ株式会社は、美容家電からスタートしたベンチャー企業です。小規模だからこそ、常に挑戦しやすい環境にあるとも言えます。現在も「サカリュエ」のように、アレティならではの商品の開発を進めています。次はどんな商品をお披露目できるか、ご期待ください。
日本の住まいにピッタリ 一升瓶も入るワインセラー『sakalier(s2290)』
11月17日(金)よりオフィシャルサイトにて販売を開始
メーカー希望小売価格:98,000円(税込み)
収納本数:一升瓶×3、シャンパンボトル×4、ブルゴーニュボトル×3、ボルドーボトル×12、缶ビール3本
サイズ:幅330×奥行き475×高さ1040(mm)
上部冷却室:0-10℃
下部冷却室:10-20℃
詳細はこちらからご確認ください
https://areti.jp/products/s2290
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