ツエーゲン金沢がJクラブで初めてアパレルブランドを立ち上げたワケ
「Jリーグ」と聞けば、誰もが思い浮かべるのは「プロサッカー」。
サッカーを通じて地域を元気にしたい、地域の方々と一緒に明るい社会を作りたい、そんな思いで石川県を拠点に活動している我々”ツエーゲン金沢”は日々様々なことに挑戦しています。
■J2の小さなクラブ、ツエーゲン金沢
Jリーグで知っているチーム名を聞くと、多くの方が挙げられるのはJ1に所属しているクラブ名かもしれません。「ツエーゲン金沢」と答えてくださる方はあまり多くはないのではないでしょうか。
ツエーゲン金沢は、地域リーグ、JFLを勝ち上がり、2013年にJ3へ昇格、その年に優勝し2014年からJ2に参入した地域の小さなクラブです。
■「挑戦を、この街の伝統に。」
クラブが最も大切にし、誇りを持っているのが「挑戦を、この街の伝統に。」というクラブ理念です。
この理念のもと、我々は新しいことに積極的に挑戦し、アパレルブランド立ち上げもその挑戦のうちの一つでした。
石川県は、昔ながらの素晴らしい伝統が息づく街です。その中で新しいことにどんどん挑戦するというのは少し相反した考えに見えるかもしれません。
しかし我々は、今残っている素晴らしい伝統や文化というのは、先人たちが過去に様々な挑戦を続けてきたからこそ伝統になり、現代に残っているのだと考えます。
今でも「挑戦し続ける」という文化が石川県には残っている、それを継承していくことが大切で、その挑戦が新たな伝統を生み出すのだという考えから、2019年にこのクラブ理念を掲げました。
この理念には、地域の皆様と共にこれまでの伝統も守りつつ、新たな伝統を生み出したいという思いを込めています。
■WAYZとは
そんな中で立ち上げたJリーグ初の「アパレルブランド」。ブランド名は「WAYZ(ウェイズ)」です。
ウェイズという言葉には、「WAY」、つまり「道」や「方向」などの意味があります。
終わりを「Z」にしたのは複数形という意味で、自分たちだけが挑戦をするのではなく、一人一人の道を支えていけるような、地域の皆さまそれぞれの挑戦を支えられるようなという意味を込めています。また、ツエーゲン(zweigen)の「Z」という意味もあります。
大掛かりな挑戦ではなく、日常の中で一人一人が自分なりの挑戦をしやすい風土や環境をつくることで、またそれが新たな伝統や文化の創出に繋がってほしいという意味を込めて、このブランド名にしました。
■BLACK&GOLDという挑戦
WAYZ立ち上げのきっかけには、2019シーズンのサマーユニフォームである「BLACK&GOLD」が背景にあります。
Jリーグでは、1stユニフォーム、2ndユニフォームの2つのデザインの制作が義務付けられていますが、3つ目以降のユニフォームを制作するかはクラブに委ねられています。
ツエーゲン金沢では、2019年8月限定で、選手たちが公式戦で着用する3rdユニフォームを制作しました。その名も「BLAC&GOLD」。生地本体を黒、ユニフォームのパートナー企業ロゴを全て金色、そして英字表記に統一し世界に向けても存在を発信したデザインです。
企業のロゴや表記は「わかりやすい」「読みやすい」などが大変重要な要素です。通常のユニフォームには、全社日本語表記でロゴを配置していますが、サマーユニフォームでは我々の意思を汲んでいただき、全て英字表記という我々の思いに一緒に挑戦してくださいました。
これを承諾することは企業にとって簡単な決定ではありません。改めて各企業様への感謝を強く感じます。
サマーユニフォームを制作した際、公式戦で使用するユニフォームとは別に「コンセプトユニフォーム」も同時に制作しました。コンセプトユニフォームは「街で着ることができる」をコンセプトにした、デザイン重視のユニフォームです。その際、クラブのエンブレムを模した「コンセプトエンブレム」も制作・発表したのですが、その時のコンセプトエンブレムが現在のWAYZのロゴになっています。
BLACK&GOLD特設サイト
http://www.zweigen-kanazawa.jp/event/190708_summer_uniform.html
■Jリーグ初のアパレルブランド「WAYZ」誕生
サマーユニフォーム着用の時期が終わりましたが、社内ではそれで終わってしまうのはもったいない、「街で着られる」というコンセプトをそのままにグッズへも展開してはどうか、という案が出ていました。
しかし「グッズ」というと、どうしても「サッカー」や、他の応援グッズと切り離して考えてもらえないのではないかという不安や、違和感が払拭できませんでした。
ツエーゲンのファン、サポーターだけじゃなく、この地域の方々と一緒に挑戦したい、挑戦している人を応援したい、「街で着られる」「日常に溶け込む」というコンセプトを大切にした新たな「ブランド」として発表することで、「サッカークラブのグッズ」とは別のラインで、ファン・サポーター以外にも日常的にアイテムを着用してもらい、我々の理念を潜在的に発信できるのではないかと考え、2019年10月に「アパレルブランド立ち上げ」という発信をすることにしました。
発表した頃は、Jリーグの中で「ブランドの立ち上げ」を明確に謳ったのが初めてだったこともあり、メディアの皆様からも他クラブ様からも大変注目をいただきました。
そこからこれまで季節ごとに新商品を出していますが、クラブカラーは一切使用せず、「日常に溶け込む」ことを重視して商品の制作を続けています。「ブランド」と謳ったことで他のグッズとは別物だという明確な線引きでお客様への発信も非常にしやすくなっています。
今では、いくつかのクラブから「アパレルブランド立ち上げ」のリリースが出されています。その中でまた「WAYZ」を差別化していく方法を考える必要性は感じていますが、我々には誇り高きクラブ理念と、ブランド立ち上げの背景となったストーリーという独自の資産があるので、制作も発信もブレずに今後も積極的に挑戦し続けます。
WAYZ ONLINE STORE
https://zweigen-wayz.shop-pro.jp
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