海と陸の循環が地球を作る。三陸の海藻と納豆のチカラを掛け合わせたペットサプリ「シーランドアース」の開発ストーリー
私たち合同会社シーランドアースは「海と陸の循環が地球を作る」との考えのもと設立されました。生命の源である海の栄養を陸に返し、肥沃になった土壌はやがて雨などにより川を流れ海に帰ります。結果海と陸も豊かになります。よって農業と水産業は共存すべき存在であり、どちらか一方も欠けてはなりません。我々はその懸け橋になりたいと考えております。
弊社では、畜産牛に対して牛の健康維持や毛並みの維持に海藻を利用したノウハウを提供しております。そのような中ふと愛犬が脱毛症で悩んでいたことを思い出しペット用皮膚&毛並みのケアサプリの製造に取り組みました。
国内では海藻を利用した肥料、飼料そしてペットサプリなど一定数の需要がありますが、そのほとんどが海外産です。弊社でも海外産を主として使用しておりますが、徐々に国産の海藻の利用率を上げたいと三陸の漁港に足を運び日々取り組んでおります。
2023年12月から新発売のマリングレイス
海藻を活用した農業、畜産のノウハウを提供するシーランドアース。農家への貢献
合同会社シーランドアースは、2020年に設立した小さい会社です。当社代表である伊藤彰彦が農業、畜産への海藻を利用したノウハウを40年近く提供しており日々農家様へ貢献しております。
シーランドアース代表・伊藤 彰彦 ペット事業責任者・平賀 和徳
海藻を利用した農業や畜産のノウハウは古く、60年以上の歴史があります(江戸時代から行われているともいわれます)。しかしながら、国内で使用される海藻は海外産が多くの割合を占めており国産の肥料飼料はほぼ見当たらないのが現状です。
そのような中に不思議なご縁があり岩手県大船渡市のわかめ漁師様からお声がかかりました。わかめの中でも茎わかめの処理が大変で現在は廃棄しているとのことでした。本来茎わかめも「酢わかめ」など美味しく食べられる部分ではありますが、人手不足などの影響により加工する時間を作れないとのことでした。ただ、廃棄にも手間を要するためせっかくならと有効活用をしてほしいとのことでシーランドアースが茎わかめの有効利用に取り掛かりました。
国内の海藻も海外の海藻も乾燥したときの栄養素というのはびっくりするほど大きな違いはありません。しかし、国内の海藻は水分量が多く10トンの海藻を乾燥させるとおよそ1トンの乾燥重量であり1/10程度にしかなりません。そのため、国内産の海藻は乾燥の行程が長く乾燥コストに膨大な費用が掛かることから価格面で海外産に劣ってしまいます。
過去にも挑戦した企業様は複数ありましたが、ランニングコストが大きくかかり撤退したような状況です。そのような中で弊社は過去の失敗事例の研究を行い、どの部分に一番お金がかかっているのかを調査しました。言わずもがなやはり、乾燥コストです。
海藻乾燥の難しさ。自然乾燥とビニールハウスで挑戦するも期待に応えられない状況が続く
起業してから3年という小さな会社であるため大掛かりな機械の導入というのは最初から無しで考えておりました。自然乾燥で行おうと天日干しを始めました。大船渡の沿岸はワカメの収穫時期は春風が強く乾いた空気が多いので、期待値が高く望みました。実際に行うと2日目あたりから、ハエが集り始めてしまいすべてダメになりました。
そのため、ビニールハウスを建てその中で乾燥を行うことにし、お金をかけて設置をして海藻を並べて干しました。ビニールハウスは保温性が強く、春の気温でもハウス内は30度近くまで上がるため乾きのスピードが上がると期待しておりました。しかし、海藻の水分量は凄まじく、すぐに湿度が100%になり、湿気を抜くなどの作業をしないと腐敗してしまいます。
みんなでハウスづくり
また、自然乾燥の場合は完全な乾燥までに2週間を要し、管理を失敗すると腐敗してしまいます。さらには、大船渡沿岸の風は台風かと思うほど強く、ビニールハウスのビニールが剝がれてしまうなどの失敗がありました。漁師様が緊急に対処していただき、数々のご迷惑をおかけしてしまいました。
自然乾燥でも頑張れば可能だとはわかりましたが、処理量が著しく低く毎日出漁するため作業が追い付かなくなり結果漁師様の期待にお応答えできない状況でした。
提供してくれた圧搾機を活用し、ペットサプリ用の乾燥わかめが製造可能に。ペットの毛並みケアに海藻の利用を試みる
どうしたものか?と考えるうちに漁師様が見かねて「うちの機械試してみるか?」と言っていただきました。その機械というのは圧搾機と言うものです。圧搾機はわかめ漁師さんの中ではよく使用される機械で食卓に並べられる乾燥わかめなどはこの絞り機でゆでたわかめを絞りその後に乾燥したものになります。この機械に投入する前に簡単な下処理を行うことで40%以上の水分を1時間程で脱水することが可能となりました。その結果、肥料、飼料そしてペットサプリ用の乾燥わかめを製造できるようになりました。しかし、人件費や作業場、保管場所など課題は山積みで100%国産海藻での提供の道程は長いのが現実です。
製品段階まで作ることができた国産海藻の需要を徐々に増やそうと考えていたところ、ふと昔飼っていた実家の愛犬を思い出しました。一時、脱毛に悩んだ時期があり調べてみるとペットの皮膚や毛並みのお悩みが多いことに気づきました。弊社では、畜産牛で毛並みのケアにも海藻を推奨しており、競りの2か月前から海藻を与えることで高く売れるように準備する畜産農家さんもいらっしゃいます。これらの畜産のノウハウをペットに生かせないかと研究を開始いたしました。
実は海藻は毛並みのケアに良いという商品はいくつかあるのですが、ワンちゃん猫ちゃんは海藻をなかなか食べないという意見が多い状況でした。
今回ご紹介する「マリングレイス」でもモニター試験を行いましたが、海藻だけだと著しく食いつきが悪いというのは確認できました。
毛並みケアサプリ・マリングレイス
ペットの食事に海藻・納豆・チキンエキスを加えて健康をサポート
そのような中で、納豆は「良く食べる」や「食べさせている」などの意見を多くいただきました。弊社では、独自に納豆菌を残したまま乾燥納豆粉末を作る手法を持っており、畜産牛用に販売しており導入は簡単にできました。
納豆自体も栄養が豊富でかつニオイがきつい特徴があります。納豆の比率を20%にあげることでほとんどのワンちゃんは食べてくれるようになりました。さらにチキンエキス(今回はささみ粉末を使用)を混ぜることでぐーんと食いつきが上がりました。
SNSでも始めからすごい食いつきの好評の投稿を頂いております。
愛犬家の皆さまは普段から納豆を上げている方も多く手軽に海藻も納豆もあげられるのは良いとありがたいお言葉を頂いております。
しかし、猫ちゃんはなかなか食べず、まだまだ開発に時間がかかりそうです。
海藻は単体で与えると繊維感が強いので消化に時間がかかることから粉末化をして提供をしております。粉末化のメリットはいつものご飯に振りかけやすく、またスープやお出汁としても活用していただいております。これらの使い方や意見はモニター様にすべていただきました。本当に感謝しております。率直な意見も多くいただき粉末だとむせてしまう子もいるとのことで顆粒タイプも開発を目指しております。
クラウドファンディングで国産海藻の素晴らしさをペットに届ける挑戦。シーランドアースの思いとは
今回初めて取り組むクラウドファンディングで海藻と納豆のすばらしさが日本中のペットたちに届けば良いなと考えています。そして、徐々に国産の物を増やしていき、三陸わかめだけでなく国産の割り合いの需要が増えていければなと思っております。
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