「ここで買いたい!ここで働きたい!」アパレル業界の未来を明るくするために挑戦を続けるエンゲージの新サービス“x-gauge for PXの開発と展望”
株式会社エンゲージは、主にアパレル業界に特化し、“VOC(お客様の声)”を活用することによって、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)を向上させていくお手伝いをしているコンサルティング会社です。
社名である“エンゲージ”は、「より良い関係性を」という意味合いを持ち、クライアントであるブランドとお客様、そしてそのブランドで働いている従業員の両軸との関係をより良くする支援をおこなっています。
お客様には「次もこのブランドで買いたい!」とブランドのファンになっていただき、従業員には一人ひとりが「ここで働いてよかった、もっとお客様に喜んでもらいたい!」と感じてもらう、CXとEXの向上。これらは最終的に、ブランドの成長につながり、売上に大きく連動するものであると、わたしたちは考えています。
今までは、VOCをCX向上に活かすためのサービスを提供してきました、この度、新たにVOCを商品開発に活かすサービス“x-gauge for PX”をリリースしたので、代表である藤谷が考えるアパレルの未来についてご紹介します。
店舗乱立の時代に気付けた、持続性の大切さ。誰も幸せにならない業界の向こう側へ
今の仕事をやろうと思ったきっかけは、10年在籍したアパレルメーカーでの体験や経験と、“ある言葉”なんです。
そのメーカーに入社したのが1997年で、日本中に商業施設やショッピングセンターが乱立する、まさに“大店舗時代”でした。
時代の背景として、とにかく「店舗をたくさんつくれば売り上げが上がる」という前提があり、私が入社したメーカーでも、3年間で100店舗を目指すという今では考えにくいような方針で動いていました。
従業員も、200人採用しても1年以内に180人が辞める、それでもまた応募者が来て採用し、店舗に立たせるというような運営でした。いわゆる、ブラック企業体質みたいなものですね。「辞めたらまた雇えばいい」というような。
そんな働き方が、ある意味“当たり前”になっていた時、とある場所で「ES(従業員満足度)を大事にしないところに未来はない」という言葉を聞いたんです。
CSについて明言しているブランドはたくさんありましたが、その言葉を初めて聞いた時に、「今の働き方ではアパレルに未来はない。自分も含めて、誰もハッピーにならない仕事をするのはやめよう」と決意しました。
数字より、永く愛されるヒトとの関係性を重視した株式会社エンゲージの設立へ
そして、思い立ってミステリーショッパーを提供している会社に転職。そこで、クライアントとしてアパレル企業を何社もみることで、アパレル業界の課題が見えてきました。
まず、売上至上主義の体質であること。
企業として、売り上げや利益を追求するのは当たり前なのですが、目先の売り上げにばかり固執することは、長期的な存続、成長の妨げになっていると感じるようになりました。
先ほど言ったような「とにかく店舗を増やせば売り上げが上がる」という時代でしたが、結局はオーバーストア(需要を超えて出店しすぎている状態)となり、競争が激化し、廃業に追い込まれる店舗も多々ありました。
さらに、EC市場がどんどん拡大し、どこでもモノが買える時代になりましたし、コロナを経てより多くの企業がECに参入しています。
「店舗を増やし、モノを作れば売れる」時代は終わったのです。
ブランドのファンを作り、ずっと愛されることの大切さ、そしてそんな企業がたくさん増えることで、アパレルの未来が変わっていくのだと確信するようになりました。
数字や売り上げだけを見るのではなく、目の前のお客様、目の前の従業員・スタッフとの「より良い関係」を構築することの重要性。それこそが、会社の成長、業界の成長につながっていくのです。
そういう想いをもって、株式会社エンゲージを設立しました。
お客様の声を届けたい。VOC収集ツール初代x-gaugeの誕生と発展
創業当時は、アパレル業界でも、多くのブランドでミステリーショッパーを利用していました。ミステリーショッパーは良いサービスですが、リアルな購入者の声ではなく、その意見を元にしてCSが上がる、お客様との「より良い関係」を構築することには結びつかないと思っていました。
実際に購入したお客様が体験したこと、感じたこと・思ったことを集計して、整理し、ひとつひとつの声を見ることで、顧客理解を深めることができればCSを上げるためのヒントが見えてくるのではないかと考えました。
当時、この考えに賛同してくれた大きなブランドに出資をしていただき、初代x-gaugeという、NPSを活かしたVOC収集ツールが産まれました。
そのブランドではハガキでお客様アンケートを取っていたのですが、データ収集、集計にお金も時間もかかるという課題を持っていて、初代x-gaugeを導入しても、2年でその金額が回収できるという見込みがついたので、一緒に開発していくようになりました。
そして、サービスリリース後も、その大きなブランドが導入していることもあり、「そのブランドが使っているならうちも」と声をかけてくれ、口コミで広がっていき多くのブランドと契約できるようになり、現在までに、170ブランド、7700店舗のVOCを計測してきました。
ファンも従業員も得をしない、セール依存からの脱却を。x-gauge for PX誕生の軌跡
既存クライアントに「NPS」の意識が浸透し、CXも可視化でき、課題もわかり、ブランドのファンを増やすことに成功してきました。
それでも、現状では、従業員の給料はなかなか上がってきません。
その大きな理由の一つに「モノの作りすぎ」という課題があると思っています。
大量に作って、在庫が残ったらセールで売るということを前提にモノ作りをしており、お客様もそのことに気づいていて「セールになったら買おう」とプロパーでは買ってくれなくなってしまいました。
企業経営を一番圧迫するのが「在庫」です。これでは、給料の上げようがないんです。
モノを作りすぎることをやめて、お客様が求めている“良い商品”を適正価格で売ることで、セール依存から脱却し、利益を上げることができれば、従業員の給料もモチベーションも上がることにつながるのではと考えました。
そう考えていた矢先、数社のクライアントから「企画部門でもNPSを活用したい」と声をかけていただき、このサービスを開発する後押しとなりました。
モノ作りの現場にお客様の声を直接反映することで、根本から変革することができると確信しました。
実際、プロトタイプで3社ほどに協力していただきましたが、どこも良い反応をいただいています。
“美”と“快”の融合で目指す商品づくり
モノ作りの現場、企画部門にVOCを反映させることで、お客様が本当に求めているものを作ることができます。今までのように感覚でモノを作り、余ればセールで売り、残れば廃棄という悪循環を断つことができないかと考えています。
アパレルのモノ作りの現場では作り手のプライドや美意識がトレンドを盛り上げている部分があり、各ブランドが求めるデザイン性は従来のまま作っていただき、「着心地」や「サイズ感」など“快”の部分(Comforable)は、VOCが発揮されるべき領域だと思っています。
「可愛い」「かっこいい」「こういうものが着たい」という“美”の部分に、“快”が加われば、お客様から求められる商品を生み出すことができ、データに基づく検証を加えることで適正な価格で、適正な枚数を作ることができるのではないかと思います。
多く作った方がいいものを少ししか作っていなかったり、あまり売れないのにたくさん作ってしまったり…そのようなロスをなくし、良いものにベッドできるように、x-gauge for PXを使ってエビデンスをとって企画するという考えをしっかりと浸透させていきたいと思います。
パートナーとして、クライアントとも“より良い関係性”を
2社目に勤めていたミステリーショッパーの会社が残念ながらなくなってしまった時に、当時のクライアントから「藤谷さんがこんなサービスを作ってくれたらぜひ取引したい」と切望を受けたことがエンゲージ創業のきっかけです。そこから、口コミでクライアントがクライアントをよび、縁がつながり、こうして多くのブランドや企業とパートナーになることができました
紹介が多いのは、目の前のお客さんにただただ喜んで欲しいという思いで動いてきた結果だと思っています。
クライアントは、うちをただの「ツール提供のベンダー」ではなく、「一緒にCX・CSをあげるためのパートナー」だと思ってくれていて、そこに自分たちの価値があり、エンゲージで働く社員も、みんなそういう思いでクライアントに接しています。
これからもクライアントにとことん良いサービスを提供して喜んでもらい、そこから新たに縁が結ばれるような循環を作っていきたいですね。
従業員に選ばれ、お客様の声を聞く。ポジティブな循環を目指す、エンゲージの挑戦
物価が上がり、なかなか給料も上がらない時代が続いています。
そんな中で、お客様に、従業員に選ばれるブランドになるためにはどうすればいいのか?
安い服があふれる中で、どんな服を作れば適切な価格で売ることができるのか?
その答えは、x-gauge for PXの中にあります。
お客様の声を聞き、従業員の声を聞き、お客様に喜んでいただき、利益を向上させ、従業員の給料を上げ、楽しく働いてもらう。これらはすべてつながっています。
「ここのブランド大好きで、新作が出たらすぐに買っちゃうんだ」「アパレルで働いているの?いいな!私も働きたい!」というような、ポジティブな言葉であふれる業界を目指して、エンゲージはこれからも挑戦を続けていきます。
商品・サービス情報
x-gauge for PX
170ブランド、7700店舗のVOCを計測してきたエンゲージだからこそ開発できた、VOCを中心としたデータ計測ツール。
・セール依存の企業体質を変えたい
・お客様の要望を商品開発に活かしたい
・デザインや価格以外の売れる/売れない理由を知りたい
そんな悩みを解決し「売れ続ける商品」を作るために一緒に伴走します。
https://en-gauge.jp/lp/xgaugeforpx
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