国産医療メーカーの製品がグローバルスポーツブランドとなるまで~製品ヒストリーで見るZAMST(ザムスト)ブランドの進化
日本発の医療用品メーカーである日本シグマックスが提供する、スポーツケアブランド「ZAMST(ザムスト)」がいかにして評価され、グローバルブランドに進化したのか、製品ヒストリーと当時のプレスリリースを交えて紹介いたします。
▲上/ブランド立ち上げ時のロゴ 下/現行ロゴ
ザムスト誕生前夜 それは医療用足首サポーターの発売から始まった
ザムスト誕生のきっかけ。それは医療用足首サポーターの開発、発売からはじまりました。当時、スポーツでケガをした際に治療用に使用するサポーターは海外メーカー製のレースアップ(編み上げ)タイプの製品が主流でした。医療用品メーカーであった日本シグマックスは、サポーター本体に樹脂製のシェル(ガード)を組み込んだ、新しいコンセプトのサポーターを開発し、市場に投入しました。
1991年 バレーボールトップチームがケガの予防用として全面採用
「新しいコンセプトの足首サポーターは、スポーツ中のケガ予防としても活用できるのではないか?」 治療用製品がスポーツ用製品に生まれ変わる契機は、当時のバレーボールトップチームのチームドクターの発想からでした。その後監督の英断を得て、選手全員が予防用として当社の製品を着用することが決定。同時にトップ選手の激しいパフォーマンスに耐えうる強度・耐久性向上の研究・評価・開発が本格的に始まりました。
1992年 サポーター着用選手の活躍で、一気に注目が高まる
バレーボールトップチームの国際大会での躍進や、連日伝えられる選手たちの活躍ぶりが注目を集め、それとともに選手が着用していたサポーターに関する問い合わせが殺到しました。こうした声に応えるために、当社として全く販売経験や、販売ルートを持ってなかったスポーツ市場への進出を決断しました。
ザムスト誕生 ”アスリートを支え、守るブランド”を始動
医療の現場で培った知識と技術、そして実績をベースに、ケガのリスクと常に隣り合わせで闘い続けるアスリートに向けたブランドを立ち上げました。
1993年 「ATHLETE SAVER ZAMST」誕生
「アスリートのケガをケア・サポートするブランド」として、1993年に「ZAMST」を立ち上げました。”ATHLETE SAVER”をキャッチフレーズにバレーボールやバスケットボールなど競技専門誌への広告掲載を開始。当初は通信販売を行いつつ、全国での取扱店舗の整備を進めました。製品ラインアップは「ヒザ・腰・足首・アイシング」の4ラインからのスタートでした。メインとなったのはブランド誕生のきっかけにもなった、ガード付き足首用サポーター「A2」でした。
トップ選手、部活動生への普及啓蒙に注力
激しい競技ゆえにケガのリスクの高いトップ選手に向けてのサポートと同時に、中学・高校の部活生に対してケガ予防知識の普及活動を積極的に行ってきました。こうした活動の継続によって、医療生まれのブランドとして、選手・指導者からの信頼を築いてきました。
主力部位の全面改良、サポーターラインアップの充実
現場で選手をサポートするスポーツドクターやトレーナー、アスリートの声に耳を傾けながら、より良い製品への改良を実施。また、ヒジ用、手首用、肩用など、新たな部位のサポート製品を次々と投入。対応競技の幅も拡大していきました。
1995年~ ユーザーの意見を取り入れ主力製品の改良に着手
1995年には主力製品である足首サポーター「A2」を早くも全面的に改良しました。1996年にはヒザサポーター、2000年には腰サポーターシリーズを全面改良。立体設計、新素材の採用などにより機能の向上を図りました。この後もザムストは実際に使用するアスリートの意見を取り入れながら、製品の改良を繰り返しています。
2002年~ 製品対応部位を拡大し、より多くの競技に展開
2002年にはヒジ用、手首用サポーターを発売。ニーズの高いテニス、バドミントンなどのラケット競技を中心に、ザムストを使用する競技が広がりました。その後も太もも用・ふくらはぎ用、指用、肩用、アキレス腱用、すね用など各部位をサポートする製品を次々と増やしていきました。
2008年 ジュニア向け製品の開発
成長期の子供たちに「安全に思い切りプレーしてもらいたい」という思いから、大人サイズでは対応しきれない、子供の体型に合った専用製品を開発。ザムストJr(ジュニア)シリーズ5製品(手首・ヒザ・足首・アイシング2タイプ)を発売しました。
サポーターブランドからスポーツケアブランドへの進化
新たな価値を提供するブランドへ進化すべく、2009年にはロゴマークを現在のものに刷新。機能性アパレルやインソールなど、サポーター以外の製品ラインナップを広げ、スポーツケアブランドへ進化していきます。
2007年 コンディショニング製品を展開開始
ロゴマークの刷新に前後して、コンディションの向上・パフォーマンス低下の抑制を目的とした、コンプレッションやソックスなどの機能性アパレル製品群を追加。ザムストを活用していただける競技の幅がさらに広がりました。
2012年 ZAMST初の機能性ウエア「Zシリーズ」を発売
単一の関節にとどまらない「ランニング時の姿勢に働きかける製品」として、初の機能性ウエア「Zシリーズ」を発売。トレーニング用「Z-20」、リカバリー用「Z-0」を全国発売いたしました(現在は終売)
2017年 医科学理論に基づく機能性インソール「Footcraft」を発売
「体の土台としてすべての動きを支える」足元にアプローチするため、当社のルーツである整形外科学・スポーツ医学に基づき設計された機能性インソール「Footcraft(フットクラフト)」を開発・発売いたしました。選べるアーチタイプなどの機能で多くのトップアスリートも愛用し、今ではサポーターに次ぐザムスト製品の柱となっています。
2024年6月にFototcraftの販売が100万足を突破、7月には新たにオーダーメイドタイプの「Footcraft CUSTOM」を発売。一人ひとりの足によりフィットするインソールで、多くの人の足の悩みを解決します。
2020年 夏のスポーツ快適に「暑熱対策アイテム」を発売
暑い時期のスポーツ活動を涼しく快適にサポートするためのアイテムとして「COOL SHADER」などの商品を新たに発売。年ごとに増す暑さに対応すべく、毎年新しい商品を世に出し続けています。
2021年 トップアスリートの声から生まれたパッド付ショーツ「BRAVE-PAD SHORTS」を発売
バスケットボールのトップ選手の要望をきっかけに、太ももを広範囲にプロテクトするパッドにより、プレー中の接触による衝撃を軽減する「BRAVE-PAD SHORTS」を発売しました。
難易度の高いニーズに応える、独自のサポーター進化
製品ラインナップの幅を広げる一方で、国内のトップブランドとしての地位を確立させたサポーター分野においては、独自の技術や設計で新たな困りごとを解決する、進化系のサポーターを展開させています。
ランニング向けヒザ用サポーター「RK-1」を発売。
盛り上がるランニングブームの中で、ひざを痛めるランナーが急増しているニーズに応えようと、ランナーの膝のトラブルに特化した独自構造のサポーター「RK-1」を2010年に発売し、ヒット商品となりました。2020年には「RK-1 Plus」としてリニューアルし、現在も販売を続けています。
サッカー競技専用「FILMISTA ANKLE」を発売
「サッカープレイヤーの繊細なボールタッチにも影響を与えることなく、足首の安定を得られる製品」を目指し、2015年にサッカー専用足首サポーター「FILMISTA ANKLE(フィルミスタアンクル)」を開発。薄さと軽さと固定力を両立させた同製品は、スポーツ用品の国際的な賞であるISPOアワードも受賞し、発売以来多くの選手から支持を得ています。
世界展開でグローバルで評価されるブランドに
日本国内で高い評価を受け育ったブランドを、本格的に海外に展開すべく2009年開催のISPO MUNICH(ドイツ)に初出展。日本発の高品質ブランドとして評判を集め、全世界に広がっていきました。
トップ選手の足元を守るA2-DXの世界的大ヒット
ザムストのグローバルでの評価を高めたのは、ブランド立ち上げのきっかけとなった「A2」から4度の改良を経た後継品の「A2-DX」でした。ルーキーイヤーから度重なる足首のケガに悩まされていたバスケットボールの世界トップ選手が、手術後の復帰時に選んだのが日本の医療生まれの「ザムスト A2-DX」でした。これをきっかけにザムストの知名度は世界的に広がり、「A2-DX」は全世界でヒット商品となっています。
独自のテクノロジーのさらなる展開
サッカー競技向けに開発した「FILMISTA ANKLE」に使用されたF.S.テクノロジーは、薄さと固定力を両立する技術だと世界で高い評価を得て、足首用以外にも、ヒザ用、手首用、太もも用、ふくらはぎ用と製品を展開されています。
ザムストは、医療現場で培った経験や品質、独創的な発想と革新的な技術、創意工夫への挑戦を、サポーターをはじめとした製品という形に込めてきました。それは、限界を超え次の理想へと突き進む、全世界のアスリートのパフォーマンスを最大限に引き出すことを目的としています。ザムストはこれからも進化し続けます。
ザムスト公式サイト:ZAMST Online https://www.zamst-online.jp/
日本シグマックス株式会社 コーポレートサイト: https://www.sigmax.co.jp/
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ