性違和と闘い13歳にして自殺を選んだ女の子ーー。遺族の声から生まれた恋愛小説を通して、性の多様性が当たり前に認められる社会の実現へ
このストーリーでは株式会社坂野金型製作所 代表取締役加中龍一が、性の多様性を伝える恋愛小説を執筆した理由、現在の活動内容、今後の展望についてお話をします。
過去1年間で10代のLGBTQの約半数が自殺を考え、14%が自殺未遂を経験。親世代の理解不足という課題
過去1年間で10代のLGBTQの約半数が自殺を考え、14%が自殺未遂を経験しているという衝撃的なデータがあります。多くの若者が教育現場や家庭で十分なサポートを受けられずにいます。
(参照: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000047512.html)
「性の多様性」や「ダイバーシティー」という言葉が社会的価値として認識される中、LGBTQの若者たちが直面している現実に私たちは注意を向ける必要があります。
特に私が感じている問題は、LGBTQへの理解が、親世代には不足していることです。
"自分の子に限って"の観念は、カミングアウトする多くの若者に否定的な影響を及ぼし、深刻な自殺リスクになっています。
私は、この問題に対する認識を高め、対話と教育を通じて互いの理解を深め、LGBTQを知ってもらおうと活動しています。
「13歳で自殺した娘が、もし生きていたらを小説にしてほしい」という相談から始まった恋愛小説執筆
実は4年ほど前まで、私はLGBTQの方々のことをよく知りませんでした。
知るきっかけになったのは僕が心理カウンセラーとして受けた「自殺した娘が幸せに生きている物語を書いてください」というご相談です。
話を聞くと「スカートを履きたくない」と13歳の娘さんがいう言葉に「何を言っているの?」と何気なく返事したお母様。
この何気ない会話の翌日、娘さんは自ら命を断ちました。
たったこれだけの会話で?!と思う方もいると思います。
しかし、もしこの娘さんのご両親が性違和について知識を持っていたら、娘さんは今ごろ生きていたかもしれません。
近年、ニュースなどでLGBTQの方々が自らのアイデンティティを公にすることが増えてきました。
しかしその背景には、まだ多くの課題が存在します。
特に親世代の方々の間では、性の多様性についての認識が十分ではなく、好奇の目や固定観念に基づく否定的な反応が、LGBTQの若者たちに大きな影響を与えている現状があります。
私は、家庭内でのカミングアウトに際して子どもたちが直面する困難を深刻に受け止めています。
多感な時期にある子どもに対し「自分の子どもに限って」といった否定的な言葉が自殺という悲劇を招くことも少なくありません。
トランスジェンダーの主人公の葛藤と成長を描く恋愛小説『きみのとなり』の完成
遺族のご相談から4年の歳月を経て誕生した小説は、トランスジェンダーである主人公の女の子が、葛藤と成長を経験しながら、好きな女性にアプローチする恋愛小説です。
一見普通の活発な女の子である主人公が、内面で抱える苦悩と不安、そして成長を描きます。
私は、この小説を通じて全ての人に、自分に合った幸せの形を見出してほしいと願っています。
また書籍の執筆にあたり、死というものを表現する場面があります。この場面をリアリティに伝えるために私の実体験をもとに執筆した場面があります。
この場面は私自身、泣きながら執筆しましたが、死に対する本当の悲しみを物語を通して伝えることができたのではないかと思います。
10月2日に日本橋出版より発売されたこの書籍は、ご遺族からはこのような感想いただいております。
「私たちが天国に行った時に娘から「こんな格好させて!」って叱られるかもしれないです。でもこれからいろいろな形が認められて、生きていてくれたらそれでいいって思われる親は沢山いると思います。娘を綺麗に書いてくださり、本当にありがとうございました。」
また購入した方からは「子ども目線がすごくリアルだった」「同性婚の為に海外に行く思いが素敵だった」「結ばれたい二人の想いが叶って涙が出た」と感想をいただいています。
トランスジェンダーへの理解を深めるクラウドファンディングを実施中
「自分の心と体の性別が違う…」というトランスジェンダーの方々が抱える問題に対する理解と認識を高めるために、11月3日から12月15日までクラウドファンディングを実施中。
プロジェクトの目的はトランスジェンダーの日常とその葛藤、社会での課題について、私が執筆した小説『きみのとなり』を通じて、深く知ってもらうことです。
そしてトランスジェンダーの人々が安心して、自分らしく生活できる環境を作るための資金を集めることを目的として実施しました。
最終的なゴールは、子ども達が安心して悩みを打ち明けられるの居場所を作ること
家庭や学校、地域社会で、LGBTQの若者たちが自らの性に関して安心して話せる環境の必要性が高まっています。
アルバイトやお仕事ができて、お金を貯めることができて、自分が将来どうなりたいか?を考えることができる年齢の方達でも社会的に壁があるのに、未成年の方は更に大きな社会的な壁があります。
例えば年齢制限のためSNSに登録できず、悩みを共有できないことが挙げられます。
もし、きみのとなりの主人公でモデルのお嬢さんがSNSに登録できて、僕に相談できていたら自殺を選んでいなかったかもしれません。
年齢というものが、悩みを打ち明けられない壁になっている。意外と知られていない事実です。
そんな子どもたちが安心して集い、支え合える場所の創出が私の次なる使命です。
このような場があれば、隣にいるかもしれない悩める子どもたちが、絶望の中で自らの命を絶つ選択をすることなく、助けを求めることができたかもしれません。
LGBTQの若者たちが自分らしく生きられる社会を作るため、まずは「知るところからはじめよう」と伝えたい
社会全体として、LGBTQの若者たちが抱える問題に共感し、支援を行うことで、彼らが自分らしく生きられる社会を作っていきたいと思っています。
そのために私は、先ほどお伝えしたように子どもたちの居場所を作りたい。
そして親世代への性の多様性などについての情報提供や教育、心理的なサポートをする体制を整えていきたいと考えています。
そのための行動として、まずは「知るところから始めよう」と私は伝えたいです。
なぜなら、これが親世代では本当に必要なことだからです。
今の時代、みなさん便利なスマホを持っています。このスマホを使えば何でもわかるし、知ることができる時代ですからね。
また現在、LGBTに関する法案などが通り、世間では「多様性、ダイバーシティ」という言葉や認知は高まっているものの、正しい知識が広まっているとはまだまだ言い難い状況です
このため、正しい知識を知って頂く一つの材料として「きみのとなり」を献本をさせて頂きます。
必要であればその旨、連絡を頂けると幸いです。
これからも、私は書籍、SNSなどの発信を通して「まずは知るところからはじめよう」と伝えていきます。
問い合わせ先
株式会社 坂野金型製作所
代表取締役 加中 龍一
作家名 りゅうこころ
電話 0561-82-3235
FAX 0561-82-3326
携帯 090-8551-5825
■クラウドファンディングURL
トランスジェンダーの物語『きみのとなり』を多くの方に届けたい
https://camp-fire.jp/projects/view/640536?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show
■SNS
https://twitter.com/ryukokoro69
https://www.instagram.com/go_positive69/?hl=ja
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