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熊本にリノベーションという選択肢を。最古参のエリアパートナーと描く次の10年【「リノベる。熊本」10周年】

著者: リノベる株式会社

「リノベる。」のショールームは、北は北海道から南は沖縄まで、日本各地に約40箇所ありますが、実はその約4割は、エリアパートナーによる運営。地域に根ざしたエリアパートナーと手を結び、かしこく素敵な住まいづくりの輪を、全国へ広げています。


そんな中、熊本で活躍するエリアパートナーが今年で「リノベる。」10周年を迎えました。熊本のエリアパートナー「リノベる。熊本」を支えるのは、株式会社アネシス(以下アネシス)と株式会社リリーフ(以下リリーフ)です。


今回は、リノベる代表の山下智弘とリノベるエリアパートナー事業の責任者・小島哲司とともに、熊本エリアを中心に分譲住宅の販売、注文住宅の設計施工などを手がけるアネシスの代表取締役・加藤龍也氏と、アネシスのグループ会社で、熊本県を中心に住まいのメンテナンス事業やリフォーム・リノベーション事業を展開するリリーフの代表取締役社長・前田優氏にリノベるとの出会いからこれからについて話を聞きました。


10周年を迎えた、「リノベる。熊本」について教えてください。また、どういう経緯でエリアパートナーとしてタッグを組むことになったのでしょうか?

前田(リリーフ)

2013年8月に、リリーフの親会社であるアネシスとリノベるにより事業がスタートしました。2020年1月からは、運営をグループ会社であるリリーフに移し、リフォーム事業で培った技術力を活かしながら、熊本で中古マンションのワンストップリノベーションサービスを提供しています。


まだまだ熊本では、「住宅購入=新築戸建」という認識が強い中、コストを抑えながら自分らしく住まう「中古マンション+リノベーション」というかしこい住宅の選択肢を少しずつ熊本のみなさんに広めています。


「リノベる。熊本」では、オープン10周年を機に、23年11月にショールーム(熊本市中央区水前寺)をリニューアルしました。※2023年10月11日リリース

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白を基調としたインテリアに、床材、壁材、アクセント素材など、さまざまな質感を味わえるデザインが見どころとなっています。


昨今の変化としては、メインターゲットである若年ファミリー層に加え、単身世帯のお問い合わせも増加傾向にあります。また、将来的な売却や賃貸を見据えた方も増えていらっしゃいます。こうしたニーズの変化にも柔軟に対応していきたいと思っています。ショールームのリニューアルもその一環です。


リリーフ 代表取締役社長・前田優氏


リニューアルした「リノベる。熊本 水前寺ショールーム」


加藤(アネシス)

リノベるとのエリアパートナー契約を締結したきっかけは、山下社長が登壇したセミナーでした。中古マンションのワンストップリノベーションなどについて熱く話される内容に共感しました。リノベるのリノベーション事例を見てみると、特にデザイン性の高さには目を見張るものがありました。大きな可能性を感じましたね。


熊本では当時、まだ本格的にリノベーションに取り組んでいる会社はなかったのですが、アネシスは業界で何でも一番先にやりたいし、やってきた会社。都心部で流れが来ているリノベーション事業にいち早く参加し、伸ばしていきたいと思ったんです。


また、アネシスは新築戸建てを中心に展開し、リリーフがメンテナンス部門として水回りや外壁などのリフォームに対応していましたが、より大規模なリノベーションを請け負う体制がまだなく、デザイン面や鉄筋コンクリート(RC)造の建築物に関するノウハウもありませんでした。だから、リノベるとパートナーシップを結ぶことで、企業として厚みや幅を出しつつ、お客様の選択肢を広げられるのではないかと考えました。あと、山下社長がイケメンでしたし(笑)。


アネシス 代表取締役・加藤龍也氏


2013年「リノベる。熊本」オープンの時の一枚。


2013年当時の「リノベる。熊本」ショールームの内装。


山下(リノベる)

スタートアップから始まり、リソースに限りがあった僕たちの戦略として、まずは東京と大阪に集中し、その他の地域は、その地元で一番の企業さんとパートナーシップというタッグを組んで展開していく、というものがありました。この事業は「人」が大事なので、技術力などももちろん重要ですが、人の採用力に着目しています。


加藤さんと初めてお話させていただいた時、まさにそういう会社だと実感しました。熊本というエリアで、リノベーション事業がすぐに伸びるかどうかは不確かな部分はありましたが、長い時間軸では必ず伸びてくることになるはずなので、ぜひ一緒にやっていきたいとお話を進めました。


アネシスグループさんの印象は、モノづくりにすごくこだわっている感じ。デザインへの感度も高いと感じ、とても魅力的でした。あと、加藤社長がイケおじでしたね(笑)。


リノベる 代表取締役 山下智弘

パートナーシップになった後、リノベる。熊本はどのような変化がありましたか?

加藤(アネシス)

パートナーシップを結んだ後、研修がありました。社員を3人、3ヶ月間東京に派遣しました。給料はうちが払って、彼らはリノベるの仕事をやるわけですよ。当時、リノベるは渋谷に本社があったから、うちの社員は研修期間中、渋谷での都心暮らしも楽しんでいたようです(笑)。


でも、この研修がすごくよかった。リノベるのデザイン力や感性、やり方をしっかり学んで帰ってきたんです。早速、彼らにショールームづくりを託したのですが、おしゃれなものができました。たった3ヶ月であれだけの力が身につくなんて、なかなかのものだと思いました。


山下(リノベる)

研修では、図面の書き方といった技術的なことよりも、考え方について徹底的に突き詰めることを念頭に置いています。「家づくり」ではなく「暮らしづくり」と言っているのですが、暮らしをするための箱はどうあるべきか、というところに落とし込んでいくのです。


前田(リリーフ)

リノベる加盟前、私はリフォーム事業の現場チームにいました。リフォームやリノベーションを担当することもあったのですが、工事して表面的にきれいになっていても、お客様が本当に満足しているのか、手ごたえを感じられない時がありました。


でも、リノベる加盟後にスタッフを見ていると、お客様への提案の仕方から変わってくるようになっていました。ただ希望や条件を聞くのではなく、「どんな暮らしがしたいか」を深掘りしながらお客様の懐にどんどん入り込み、それに合わせてお客様の満足度も高まっていきました。


それを目の当たりにして、加盟前はリノベーションのことを全くわかっていなかったなと痛感しました。リノベるから吸収できることはたくさんあり、同時に社員のモチベーションも高まっていったのです。いい効果がたくさんもたらされたことで、アネシスグループ自体の付加価値は確実に高まりました。


その後の暮らしにつながる、本当の意味のリノベーションを手がけることで、企業としての厚みが出ましたし、リフォームやメンテナンスだけでなく、リノベーションにも取り組む企業ということで、若くて良質な人材が集まるようになりました。


小島(リノベる)

私がリノベるでエリアパートナー事業に関わったのが3年前になります。前田さんがリリーフでリノベるに本格的に関わるようになった頃と重なります。


熊本に限ったことではないのですが、この事業を進める上で、「集客」と「お客様に質の高いサービスを提供できるか」という2点に集約されると感じています。「集客」については、熊本のみなさんと密なコミュニケーションを取りながら模索したこともあり、いいお客様が集まってくださっていることを実感しています。


山下は「採用力」が魅力的だったと言っていましたが、アネシスグループさんはもともといい人材を確保できているので、私たちの研修を経て“覚醒”する人も少なくなく、いい結果につながっています。


私は、組織能力の高さもアネシスグループの強みであると考えています。組織能力は分解すると「個の力」と「チームの力」になります。前者は一人ひとりが営業や設計などのプロセスを実行する力で、ここが高ければ成果は出ますが、継続できるかどうかは別の話。


継続のためには、人の採用、広告への投資、新規出店などが必要で、その時、重要なのは、現場とトップを結ぶ“結節点”となる責任者の存在です。リリーフさんは常に、とてもスムーズな意思疎通や連携が図られており、ショールームのリニューアルでもその力を遺憾なく発揮されていました。


10周年を迎え、今後も集客や人の育成、良質なサービスが継続的に提供できるよう、併走していきます。


リノベる プラットフォーム開発部 部長 小島哲司


加藤(アネシス)

10年前にエリアパートナーになった時、正直なところ、このリノベーション事業がすぐに軌道に乗って利益を生み出すとは思っておらず、長期的に取り組むものだと思っていました。いずれは伸びるはずという手応えはあったものの、伸び悩んでいた時期もありました。


さらには2016年に熊本地震があったりして、かなり大変だったのですが、ここ2、3年は活気づいていました。どうしてかなと思っていたのですが、今日、その理由が判明しました。小島さんの存在あってのものだったんですね。

熊本は新築文化が根強いと言われています。とはいえ、人口減少で新築住宅着工戸数が減少し、築古のストックが増加していくことが予想されます。そのような中で、「リノベる。熊本」ができること、取り組むべきことは?

前田(リリーフ)

熊本は本当に戸建ての需要が多いのですが、一方で、空き家問題が深刻化しています。そのため、中古戸建ての内装を表面的にきれいにして、水回りを新しくしただけで、「リノベーション物件です」とそれなりの金額で販売しているケースが見受けられます。果たしてそれで正解なのか?と思うことがあります。


アネシスグループとしては、その後の暮らしにつながる、本当の意味のリノベーションに取り組むにあたって、デザイン、品質、施工技術、人材、アフターサポートなどの付加価値をしっかりとつけて、10年、20年先のお客様の満足度を大切にしたいと思っています。


加藤(アネシス)

サポート面に関しては、アネシスグループが、リノベるさんとパートナーシップを結ぶ以前から大切にしてきたものでもあります。特に、防災には力を入れてきました。災害時には、社員総出で全オーナー様に連絡を取り、被害状況を確認します。熊本地震のときも、全戸を訪問し、状況の把握につとめました。災害対策室を作り、お客様の被災された住宅の補修工事等も行い、建て替え保証なども用意しています。


山下(リノベる)

リノベるのミッションは、「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」というものですが、中古マンションに限ったものではありません。僕たちはスタートアップなので、「ニッチをきってナンバーワンになろう」と、まずはマンションに絞って展開してきましたが、今後は戸建てのリノベーションにも取り組んでいくべきだと考えています。ただし、戸建ての場合はマンションと違って、コンディションがまちまちで安全に暮らせる強度や状態なのかを見極めることが非常に難しいという課題を抱えています。


そんな中、リノベるは2023年に「セキスイハイム」のブランドで知られる大手住宅メーカーの積水化学工業と資本業務提携を締結。協業の一つとして、戸建て領域のリノベーションを進めています。

協業のポイントは、積水化学工業の堅牢な躯体と60年のメンテナンスプログラム。構造駆体にハウスメーカーの長期保証があれば、マンションと同様にインフィル(駆体以外の内装、間仕切り、設備など)のリノベーションに専念することができます。


アネシスグループさんは、新築の長期保証にも取り組まれているとのこと。これまで手掛けてメンテナンスをしてきた戸建てなら、構造駆体への保証をつけた中古戸建てのリノベーションも夢ではないと思うのです。


この中古戸建てリノベーションはまさにブルーオーシャン。リノベるとしては、今後もっとやっていきたいと考えています。


リノベる。熊本のチームメンバー

10周年を迎えた「リノベる。熊本」が、今後も躍進を続けるためにも、お互いにどのようなものを求めていますか?

山下(リノベる)

エリアパートナー様の中には、人材、体制、他事業との兼ね合いなど、さまざまな理由からやむなく撤退を決断される企業もあります。そんな中、「リノベる。熊本」は、10年間、常に最適な形を模索しながらこの事業に取り組んでくださっていて、感謝の気持ちしかありません。また、加藤社長には、経営者としての鋭さがあり、胸に響くことがたくさんあります。


中古リノベーション事業は必ず伸びる、これは間違いないと思うんですね。限られたリソースをどこに注力するかは経営の腕の見せどころだと思うのですが、この3年、熊本の数字が上向きになり、確実に伸びていることを感じていますので、小島や他のスタッフとともに支援させていただきながら、中古戸建てリノベーションにも取り組んでいきたいと思っています。これからも可能性しかないと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。


小島(リノベる)

今日、この場で加藤社長、前田社長のお話を聞いて、このリノベる事業にかける思い、住まいへの情熱は、我々と共通する部分が非常に多いと感じました。こうした思いがあったからこそ、10年間続けられたのだと再確認できました。


我々のビジョンの一つに、「リノベーションをスタンダードな選択肢に」というものがあります。一過性ではなく、スタンダードにするためにも、思いをともにするパートナーのみなさまとビジョンの実現に近づけるように歩んでいきたいです。


加藤(アネシス)

我々はこれまで様々な事業に挑戦してきましたが、続いている事業の根本にあるのは、お客様にとっていいものを提供したい、喜んでいただきたい、という想いです。


リノベるを続けていたのは、いつか伸びるだろうという思いもありましたが、やはりそこに理由があると思います。山下社長が「ニッチをきってナンバーワン」と話していましたが、中古マンション領域で10年間ぶれずに突き進んでいることは本当に魅力。すぐ利益につながらないこともあると思いますが、これからも力を入れていきたいと思っています。


そして今後、ますます事業を発展させる上で、どれだけお客様が増やせるか。これは小島さんに大いに期待したいところですし、人材育成にもお力をお借りしたいと思っています。


リノベるさんとのパートナーシップによってもたらされたお客様に対して、我々は全力で尽くし、ご満足いただけるものを提供していきます。これから先もどうぞよろしくお願いいたします。


前田(リリーフ)

リノベるというブランドは、熊本では我々の力不足もあって、まだまだその認知度が足りていないのが現状です。でも、リノベーションといえば、リノベるが一番はじめに来なくてはならないはず。このブランドの付加価値を高めていくために、エリアパートナーの我々がもっと頑張らなくてはいけないと思っています。


ブランドとその付加価値が自走できるようになるのが理想だと思うので、次の10年はそこを目標に取り組んでいきたいと思っています。ぜひ引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。


プロフィール

加藤龍也

株式会社アネシス代表取締役。1994年に東急ファミリーホームを設立し、98年にアネシスへ社名変更。分譲住宅の販売、注文住宅の建築工事請負、不動産売買などを手掛け、24時間アフターサービスや災害対策室を設立。2016年には全国工務店グランプリ1位を獲得。2019年には、熊本県内初の、レジリエンス認証企業となる。


前田優

株式会社リリーフ代表取締役。2003年に株式会社アネシスに入社し、現場管理に従事。その後、アフターメンテナンスに関わるようになり、14年にアフターメンテナンスやカスタマーサポート、戸建て住宅やマンションのリフォーム、リノベーションを行う株式会社リリーフに異動。24年、熊本県住宅リフォーム優良工務店表彰および特別表彰受賞。


山下智弘

リノベる株式会社代表取締役。近畿大学卒業後、社会人ラグビーを経て、ゼネコンに入社。「スクラップ&ビルド」を繰り返す日本の現状を目の当たりにし、独立を決意。2010年リノベる株式会社設立。ミッション「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」のもと、テクノロジーを活用したプラットフォームを構築、国内No.1のワンストップリノベーション事業に急成長させた。


小島哲司

リノベる株式会社 プラットフォーム開発部部長。大手不動産会社で住宅営業を経験。その後はIT業界や保険業界で、採用・教育・営業マネジメント・フランチャイズ本部運営・新規事業開発などの責任者を歴任。2021年にリノベるに入社。エリアパートナー事業の責任者として全国のパートナー企業の支援を行うとともに、新たなパートナー支援事業の立上げを推進中。


リノベる株式会社

https://renoveru.co.jp/

株式会社アネシス

https://www.anesis.co.jp/

株式会社リリーフ

https://www.relief-ag.jp/




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