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STORYS.JPは、2013年2月に誕生しました。

この子達の声を聞きたい!話してみたい!から始まった宙★りすの挑戦

著者: 株式会社フラットフィールド

宙★りす(そらりす) は、兵庫県西宮市を中心に阪神間で特別支援が必要な子どもたち向けに、株式会社フラットフィールドが運営する発達支援教室です。



お子さんの得意なこと、好きなことを大切に、楽しく学びながら自立に向けて「出来る事」「強み」を増やしていきます。


児童発達支援教室:

小学生に上がる前のお子さんが通っています。

放課後等デイサービス教室:

小学生以上18歳までのお子さんが通っています。

どの教室も、コミュニケーションと学習支援に関わる

特別なトレーニングを受けたスタッフが専門的な療育を行っています。


支援者が預かるのが不安で断られる子どもたちがいるのをご存知ですか?

「困っている人が受けられるのが、福祉サービスちゃうんか?!」そんな思いから、始まった私たちの活動です。言葉が話せず、周りに気持ちを伝えられず暴れてしまう子どもたち。状況がわからず不安を感じ、暴れてしまうせいで、数多くある児童デイサービスへの通所を断られるこどもたち、てんかんや医療ケアがあるから、どう預かっていいかわからない等、理由は様々です。


それを言葉が話せないことをいいことに「うちのデイにあなたのお子さんは、ここにくるより、お母さんと過ごしたいと思っているよ。」と孤立させられてしまい、家族が涙ながらに相談に来られることもたくさんありました。


きっかけは、まだまだできることがあるはずやで!そんな思いで教室をオープンしました。

「子どもたちの可能性を大人がダメにしてないか?まだまだできることがあるはずやで!」とこれまで同業界で働いていた経験を元に、2014年、今から10年前宙★りすをオープンしました。


もちろん、行動障害のある子どもたちも、医療的ケアの必要な子どもたちへの支援も、何の知識もなければ、子どもたちに迷惑がかかります。

一歩一歩、必要な知識と技術を学びながら、

ひとりひとりの個別の対応はお母さんたちと一緒になってつくってきました。

「自分の思いを自発的に相手に伝える手段」を子どもたちに教える



PECS®って?

PECS®(絵カード交換式コミュニケーションシステム)はアメリカで開発されたコミュニケーションの指導方法です。PECS®は、言葉を話さない、もしくは語彙や文法力が足りない子どもや大人がコミュニケーションを助けるために使われる方法です。PECS®ユーザーは自分の欲しいものや伝えたいことを絵カードを使って表現します。このシステムは特に自閉症スペクトラムのある人々に有効で、自己主張や選択の能力を育てるのに役立ちます。カードは具体的な物体や行動を示すイメージで構成されており、相手にカードを渡すことで意思の疎通を図ります。

今では研究によりでは自閉症スペクトラムのある人々だけでなく、その他の障害のある人々にも効果が報告されています。


そして、言葉を話せず、誰かを傷つけたり、自分を傷つけたり、破壊行動のある子どもたちなどの行動改善にとても効果があります。

私たちは、いくつかのワークショップや研修に参加し「自分の思いを自発的に相手に伝える手段」を教えてあげるだけでこんなに変化があるのかと驚きました。

「どうせ無理だ」と聞く耳を持ってもらえない。だけど子供たちを育てることで、社員やご家族にも話を聞いてもらえるようになった

当時はコミュニケーションに特化した療育をといっても、賛同してくれる仲間も少なく古い友人と妹と始めた創業当初には、社内も社外も説得する毎日。救いたいと思った家族さんでさえ「これまで色んなことをやってきたのに、どうせ無理だ。」と聞く耳をもってもらうことにも苦労しました。


PECS®がどれだけ役立つかをみんなにわかってもらうため、社員も利用者さんの家族にもワークショップや体験型の教育を実施しました。誤解を持っている人たちには、何度も実際の事例を見せて理解を深めてもらいました。すぐに伝わらなくて悩むこともありましたが、それでもと困っている家族の声なき声に、毎日寄り添い、ひとりまたひとりと暮らしやすくなった子どもたちを育てていきました。更にはすでにPECS®を使っている人たちと一緒に話をすることで、皆の意見を聞き、支持を得ることが少しずつできていきました。


そうするうちに、子どもたちが育つと、社員も家族もやっと話を聞いてくれます。

創立からゆうに3年はかかりました。


子供たちが求めていたのは「伝えたらわかってもらえる」経験。 PECS®を使って発語が出るようになった子どももいる


ずっと泣き続けていたこどもも

ずっと何かを投げていたこどもも

ずっと求めていたのは、

「伝えたらわかってもらえる」経験です。



毎日泣いていたお母さんも、今度は一緒になって、PECS®を使って子どもと対話する練習をします。

最初は怪訝そうな顔をしていた子どもたちも

「お母さんにわかってもらえる!」と笑顔になります。

PECS®は、言葉を話せるようになるためのツールではありませんが、研究の中では、PECS®を使っている中で発語が出るようになった生徒もいることがわかっています。

これまで言葉がなかった子がお母さんに「ママ」と言えた瞬間に立ち会えたことは、何にも変え難いです。

自閉症でこだわりが強いと言われていた子が、今まで選べなかったお菓子を選べるようになり、社会がひろがりました。

「親子ゲンカできるようになりました。」と話してくれた人もいます。

「伝えていいんだ!」と目をキラキラさせた子供たち。伝える手段のみならず、模倣や遊びの手順を学ぶこともある

その人がその人らしく豊かに生きる力を育てるために。その子が好きなものの絵カード1枚をつくることからがスタートです。「伝えていいんだ!」と目がキラキラし出したら儲けものです。そこから子どもたちが必要な言葉を絵カードにしてどんどん伝えられる場面を増やします。



まずは欲しいものを要求することから始めますが、年齢に合わせて、言葉や数の概念などを教えていき、生活に必要なボキャブラリーを増やすことでルールなども学びます。

ここまで来ると、困った時は手助けを求められますし、だんだんと嫌なことも嬉しいことも適切に人に伝える手段を学びます。


丁寧にやれば、人に注目することができて、模倣ができるようになる子もいます。個人差はありますが、親や周囲の人の声のトーンや身振りを真似るようになる子や、段々笑顔や身体の動きを真似るようになる子もいます。模倣する力が育つと、社会的な相互作用の基礎が形成され、遊びの手順も学んでいくことができます。

100人いれば100通りの支援がある。完全個別化した療育プログラムをデザインすることで、子供の可能性を支援していきたい

100人いれば100通りの支援に私たちはこだわります。絵カードを綴じているコミュニケーションブックは1人に1冊作ります。


様々な概念を教えるために、たくさん時間がかかることもありますが、私たち「宙★りす」はここまでやるか?と言われるまで完全個別化した療育でお父さんお母さんと協働し、『我が子の言いたいことってこれだったのか!』喜びを共にできることもやりがいを感じています。



※Picture Exchange Communication System®(絵カード交換式コミュニケーションシステム)、PECS®、教育へのピラミッドアプローチ®はアメリカ本部

Pyramid Educational Consultants, LLC.の登録商標です。

宙★りすはこれからも全力で支え続けます!その先に、子どもたちが自分で夢を広げていく未来が

最初の教室ができた頃から、テーラーメイドサポートをあたためてきました。

民間の事業者だからできる柔軟なサポート体制をつくっていきたいと考えています。

法人内に8つの教室と1つの相談支援事業所があり、それぞれの教室に専門職が配置されています。契約している教室でのサポートの他に「最適な成長環境」を整えるために専門知識を持ち寄ってアドバイスできるテーラーメイドサポートを実現していきます。一社で一貫してテーラーメイドを行うことで、スピード感を持って協働します。子ども達の学ぶ時間を一瞬でも無駄にしたくない。そんな思いからテーラーメイドサポートが生まれました。コミュニケーションについての他には、学習環境の整え方、家族のサポートなど制度外の療育のメニュー(別途料金あり)を充実させて、全力で子どもたちを支えます。

わたしたちの近い未来:テーラーメイドで子ども達の成長と家族を支えたい。わたしたちの少し先の未来:「はたらく」「暮らし」「余暇」の支援へ















学習の土台となる遊びが広がり、成長にあった支援をしっかりとマッチングさせながら、コーディネートし、家族や学校など、ひとりひとりに合った生活環境に近づけていくことを大切にします。子どもたちの未来にとって、支援者には支援者の、家族には家族の、学校園の先生には先生たちの役割があります。


ときには意見がぶつかることもあるかもしれませんが、共に子どもたちの未来につながる準備をサポートできればと強く願います。


周囲の人が子どもたちの未来を諦めなければ、そこからは、すべての子どもたちが自分自身で夢を広げていくことでしょう。


今後は、教室づくりをしながら、大人になっても通える「はたらく」「暮らす」「余暇」の教室もつくりたいと思っています。せっかくこれまで育んだ「伝える力」「解る力」を生かせるよう場づくりにもしたい!


まだまだ挑戦は始まったばかり、子どもたちの可能性を諦めない支援をこれからも追求していきたいと思います!




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