「パーパス(存在意義)」を従業員主導で策定!不確実な世の中で私たちの歩むべき方向性を指し示す、いわば“北極星”に。
日立グローバルライフソリューションズは、家電製品や冷凍・空調ソリューション、見守り・保守サービスなどを通して、安心で快適な暮らしを支えてきました。これらのプロダクトやサービスは今、デジタル技術でつながり、新たなステージへ進化しようとしています。
従業員が会社の方向性に納得感を得て、また、日々の業務の判断のよりどころとするため、当社ではパーパスをトップダウンではなく、従業員主導型プロジェクトを通じて策定しました。さまざまな部門の従業員で構成されたワーキングチームメンバー総勢12名(全7部門)による、パーパス策定ストーリーをご紹介します。
■“パーパス”とは?
「パーパス」とは、私たちが社会やお客さまに対して、どのような価値を提供するのかを示すもの。
どんなときも変わることがない、私たちの存在意義です。SDGsで持続可能な社会を実現していく時代、そして、不確実な世の中にあって、私たちはパーパスに照らして意思決定を行い、社会やお客さまから選ばれる存在になりたいと考えています。
~当社のパーパス~
■従業員主導でパーパスを策定
プロジェクトは2020年12月に始動、約3カ月の議論を経て、当社のパーパスは生まれました。
当初は経営幹部が議論していましたが、パーパスは従業員こそが主役になって創るべきではないか?との議論になったことで、さまざまな部門から選ばれた従業員たちがワーキングチームメンバーとして参画し議論を主導、ようやくパーパスが決まりました。このような事業方針の根幹に関わるような施策を従業員中心に創ったのは、当社としては初の試みでした。新型コロナウイルスの影響もあり、作業はすべてオンラインで実施。ワーキングチームメンバーに、苦労やこだわりを聞きました。
Q.ワーキングチームメンバーに選ばれた時の気持ちは?
A.「パーパスは会社のトップが策定するものだと思っていたので、何かの間違いかと思いました。」
Q.どのような思いでプロジェクトに参加しましたか?
A.「私は工場勤務で、皆が目の前の新製品開発と生産活動に追われているため、こうした議論は非常に遠い存在でした。そのため、どれだけ積極的に関与できるか不安でした。」
「いかにお客さまや従業員に理解され、親しみを感じてもらえる表現にするか、また、魅力的でわくわく感のある表現にするかを考えたいと思いました。」
Q.グループワークなどを通じて印象に残った議論は?
A.「メンバーが熱い思いを持って参加し、思いや考えを述べていました。毎回、『そのような考え方があるのか』と発見が多かったです。」
「すべての従業員が『自分ゴト』としてとらえられるパーパスになっているか?という議論が印象的でした。グループワークを進める中で、企画、設計、製造、営業、販売、保守など、さまざまな部署がそれぞれに熱い想いを持って業務に臨んでいることを実感しました。どの従業員から見ても納得感があるパーパスにしよう、という大きな目標に向かってブラッシュアップしていきました。」
Q.なぜ当社にパーパスが必要だと思いますか?
A.「『何のために』という視点を自分の中で持っているのと持っていないのとでは、モチベーションや取り組み方も変わってくるため、パーパスを発信、共有することは従業員や会社にとって大きな意味を持つと思います。」
「当社は、さまざまな会社による合併を経てできたため、所属していた会社や部門により、価値観の微妙な違いが、未だ残っていると感じます。それがいけないわけではありませんが、異なる部署の従業員が協力するためには、よりどころとなる、ゆるがない指針を示すことがとても大切だと思います。」
「当社には、さまざまな経歴を持つ従業員がいます。そうした従業員が一つの会社で一緒に前へ進むためには、ひとつの指標、未来像=パーパスが必要だと思います。」
「パーパスを全従業員が意識し、同じ方向を向いて仕事していくこと、これは日立の創業の精神の一つである”和”の精神であり、大きな力を生み出せると思いました。今後、社内外にパーパスに関する発信を強化していくことが大事だと思います。」
「経営陣や各部署が、それぞれの”かじ取り”において、疑問や不安を抱いた時にパーパスに立ち返って、その”かじ取り”の意味を考えるために必要だと思います。『モノ』だけでなく『コト』の価値が極めて重要になった今日では、これまでの事業とは異なる分野へのチャレンジも必要となってきます。このチャレンジは誰のため?何のため?と悩んだときに、パーパスがその助けになると思います。」
Q.パーパス策定の過程で苦労したことは?
A.「どれが正解ということはなく、ワーキングチームメンバーの提案、それぞれに良さや想いがあったので、それらを私たちの案としてまとめあげることが良い意味で大変でした。」
「抽象的な言葉やカタカナ語を多用して”見栄えのいい”表現にするほど、書き手の想いが読み手に伝わりにくくなるのでは?ということから、大きな議論となりました。立場の異なるさまざまな読み手に受け入れていただけるパーパスになっているか?という考え方もあり、具体化しやすく馴染みのある言葉選びに苦労しました。」
Q.従業員一人ひとりが“パーパス”を自分のものとして捉えるために、何が必要だと思いますか?
A.「従業員一人ひとりがパーパスを認識、理解し、自分の仕事に落とし込んで考えることが大切ですが、そのためにはパーパスが『当たり前』のものとして、全従業員に届くことが必要です。よって、会社からの発信、経営幹部からの発信、部署内での共有、教育による浸透を通じて、パーパスに触れる機会や時間を増やすことが大事だと思います。」
「今、私たちが行っていることがパーパスに照らしたものになっているのか、そうではないのかを語り合うことだと思います。堅苦しい会話ではなく、日常の世間話や批判的な本音トークでいいと思います。家族にもパーパスの取り組みを紹介したいと思います。』
Q.プロジェクトを通じて、意識やものの見方は変わりましたか?
A.「以前は“会社”を主語にして『会社が〇〇してくれた、〇〇してくれない』と受け身で話をすることもありました。今は“私たち”が主語になりました。」
■お客さまにハピネスを
私たちを取り巻く環境は日々めまぐるしく変化しています。デジタル技術の発展に伴う人々のライフスタイルや価値観の変化、社会の仕組みの変化に加えて、それに伴う社会課題も変化してきています。さらに、直近では新型コロナウイルスの感染拡大により不確実性が増す一方で、ニューノーマルと呼ばれる新たな生活スタイルも生まれています。
こうした環境下にあって、私たちも変わっていかなければならない。パーパスは私たちが歩むべき方向性を指し示す、いわば“北極星”のようなものだと言えます。
お客さまの暮らしのすぐそばで、生活インフラをお届けするライフソリューションカンパニーとして、このパーパスを胸にお客さまにハピネスをお届けしてまいります。
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ