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今日が、残りの人生の最初の1日。

「次世代を担うリーダーたち」と、次の100年を見据えた企業経営へ。「心とからだ」の礎となる食を支えて135年、老舗総合食品メーカーの新たな挑戦

著者: ヤマモリ株式会社

 ヤマモリ株式会社は三重県に本社を置き、今年で創業135周年を迎える総合食品メーカーです。1889年に醤油醸造を祖業として創業し、調味料やレトルト食品、飲料など幅広い商品を市場に提案してきました。

現在の代表取締役社長は5代目 三林 圭介です。三林はトヨタ自動車、博報堂などを経て2016年にヤマモリに入社。2022年に代表取締役社長となって今年6月で3年目を迎えます。

(ヤマモリ株式会社 代表取締役社長執行役員 三林 圭介)


 今回は、ヤマモリが世に送り出してきた数々の商品を振り返りながら、次の100年を見据えた新たなパーパス、次世代を担うリーダーたちによる組織横断プロジェクトについて紐解きます。


「心の健康」「身体の健康」に貢献する商品開発

食品メーカーとしてヤマモリは製造技術と研究、マーケティングを強化することで企業価値の向上に取り組み続けてきました。135年の歴史で蓄積された膨大なレシピデータベースと開発・製造技術を武器に「心の健康=エンターテインメント」「身体の健康=健康・未病対策」に貢献する商品を開発し、市場に提案しています。


地元に特化した「名古屋丼」シリーズ

一例を挙げると、昨年発売した「名古屋丼」シリーズは、「エンターテインメント」のグループに属します。


 名古屋で味わえるあの味を丼スタイルで、レンジで加熱するだけの簡単調理で味わえるシリーズは、常温で長期保存可能な利便性も受けて観光地の販売店にも販路を拡大し、“おすすめ名古屋土産”として旅行ガイドブックにも掲載されています。

(名古屋丼シリーズ)


ヤマモリを三重県発・東海地方を代表するブランドにしたい。その目的を達成するために端的、かつインパクトのあるCMを制作し、東海地方を中心に放映しています。織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三英傑を起用したCMではターゲットである食欲旺盛な男性を意識し、「名古屋丼」シリーズを“夜のバー”での飲みの〆として演出して好評を博しています。

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睡眠の質向上に一早く応えた自社製造のGABA

「身体の健康」グループで現在最も注力しているのがGABA(ギャバ、γーアミノ酪酸)の提案です。

 2004年、ヤマモリは自社の醸造研究の過程で発見した乳酸菌がGABAを生成することを解明しました。以来、複数の製法で特許を取得し、安定的な生産を実現しました。

自社で安全・安心な品質の機能性素材を製造できることは大きな武器になりました。

 他方、睡眠に関する人々の関心は昨今特に顕著です。加齢やストレス・疲労、生活リズムのちょっとした変化など様々な理由から、睡眠に不満を持っていると答える人は92%に及び、日本はストレス大国・不眠大国といえる状況にあります。

(2024年4月自社調べ/n=117)


この環境に対応し、2023年9月に上市したのが「GABA100睡活ビネガー」です。睡眠関連市場の急伸を見逃さず、その中において自社の優位性を最大限に発揮した本品は、発売からわずか6ヶ月間で見込んでいた予算を500%上回る売上を記録。世の中の睡眠の質向上へのニーズに応える商品となりました。

加えて、就寝前に飲んでも安心な糖質0.3g、続けやすい1杯53円(*)という設計も手伝い、「寝る前に飲んでも安心」といったお客様の声を背にいまも好調に推移しています。

(*)コップ1杯120ml(本品30ml)とした価格(税別)

(GABA100睡活ビネガー)


 現在ではこの自社製造のGABAを機能性表示食品として自社NB商品に使用して付加価値を高めるとともに、素材として機能性素材市場への新たな販路開拓を開始しています。


探求心と情熱の結晶「釜めしの素」シリーズは発売55周年

ロングセラー商品も多岐に及びます。

1969年にヤマモリが日本で初めて発売したレトルト釜めしの素は今年で発売55周年。


 実はこの商品には、レトルト食品がNASAの技術として開発されて間もなく、日本でまだ十分な認知がされていない時代に、レトルト殺菌釜を自社で開発したという逸話があります。まさにヤマモリの企業風土である新たな価値を生み出す最先端技術に対する探究心と情熱の結晶でした。以降、時代と共に変わる人々の味の好みを汲んで改良を重ね、現在は“旨みだし”シリーズを主軸に、人気の旅行先の味を楽しむ“ご当地”シリーズなど充実の17品ラインナップです。

(「釜めしの素」シリーズ)

タイと日本の架け橋

1988年には食品業界としては早いタイミングで海外進出を果たしました。

進出先として選んだタイでは醤油などの調味料を製造し、経済発展に伴い拡大する日本食市場を初期から支えました。「YAMAMORI」はタイ国内での日本醤油のシェアではトップブランドの1つです。現在では日本同様に多品種の食品の現地生産に加えて、和牛やマグロなどの日本の高級食材の輸出販売、タイに拠点があることを強みにEU・中東・ASEANなど18か国に日本食の輸出を展開しています。

そして2000年にはタイの素晴らしい食文化を日本に普及させたいという4代目(現会長・三林 憲忠)の強い思いを背にレトルトのタイカレーを現地製造、日本への輸入を開始しました。発売当時は“見慣れない緑色のカレー”の販売に大変苦労しましたが、1度食べれば病みつきになる味わいに少しずつ支持者が増え、現在ではタイカレーはレトルトカレー市場の一翼を担うレベルにまで伸長しました。9品目という国内最多種(※)のタイカレーを携え、市場を先導しているのはもちろんヤマモリです。

 タイカレーはヤマモリの「エンターテインメント」を早期に実現した商品です。

(※2024年2月、自社調べ。「レトルトタイカレー」カテゴリーにおいて)

(発売中のタイカレー9種とガパオライス)

より多くの感動と笑顔を創造する、新たなパーパス

ヤマモリは市場にないものを新たに生み出すチャレンジを繰り返し、常に変化に挑戦し続けてきた企業風土があります。

2023年度(3月期)には「倍速」「Be a Venture」「凡事徹底」「曖昧排除」「NEVER GIVE UP」の各種スローガンの下、VUCA時代ともいわれる予測不能な環境変化へアジャイルに対応できる組織能力向上に取り組み、前年に引き続き過去最高の売上を記録することができました。


それを支えたのが「YTA(Yamamori Turn Around)」でした。YTAは部門を横断した課題解決プロジェクトです。YTAの下、社員のひとりひとりに環境変化に速やかに適応する能力が養われ、その集積として組織能力の向上、チームのオペレーショナル・エクセレンスにつながることを目的としました。

YTAは2021年に本格的に稼働を開始。環境活動を意識した生産性の向上・効率化、従業員のエンゲージメント強化を目的とした従業員満足度向上、持続的競争優位性を獲得するための技術・マーケティングなど、複数のテーマを持ったワーキンググループ(以下、WG)が部門横断的に活動し、会社の抱える課題解決に取り組み、第1フェーズとしての役目を果たし、3年を経て2023年度にYTA1stとして1つの区切りを迎えました。

今年、ヤマモリは新たな経営パーパス『「本物感」と「おいしさ」を追求し、「心」と「からだ」の礎となる価値を提供することでより多くの感動と笑顔を創造する』を策定しました。これはヤマモリが135年、真摯に続けてきたことを整理し、明文化したものです。


このパーパスについて、三林はこのように説明します。

『食事は「心」と「からだ」の礎となるものです。「You are what you eat(あなたはあなたの食べたものでできている)」という言葉にあるように、食事は人を創ることです。したがって、我々の商品を通じてより高いレベルで「心」と「からだ」の健康を実現することによって、「感動」と「笑顔」を創造したいと考えます。

より多くの我々の商品を喫食していただくためには、「本物感」と「おいしさ」が必至です。』

ヤマモリは社を挙げて付加価値ある商品提案を続け、お客様に必要としていただける企業としてさらなる成長を続けてまいります。


次世代を担うリーダーによるボトムアップ型プロジェクト:YTA2nd

現在、力を入れて取り組んでいるのは次世代を担うリーダーが活躍できる組織作りです。

2023年度に3年で第1フェーズを完遂した成長戦略YTAは、YTA2ndとして第2フェーズに段階を進めました。全社・全社員が参加するこの新生YTAでは新たな課題解決に取り組むWGのリーダーも次世代を担う若手を抜擢。会社の更なる成長に向けた活動にボトムアップで取り組みます。


若手リーダーの活躍を通じて期待するのは引き続き組織能力の強化をすることです。今の会社のオペレーションに改善点がないか、より良くするにはどうすればよいか、若い社員がアイデアを絞り、YTAを通じて社内に共有され、実行に移されます。こうしてオペレーションの再構築に向けて個を尊重することは社員のエンゲージメントを高めます。


このYTA2ndを中心になって組織・運営するのは経営戦略部 企画グループ長 飯田 洋(写真左)と、部員の牧口 真也です。

(経営戦略部 飯田 洋企画グループ長(写真左)と牧口 真也部員)


全社員参加型のプロジェクト実現のために経営との答申を重ね、インフラを整備し、各WGを束ね、ヤマモリに下意上達の風土を醸成します。

 飯田と牧口にこのプロジェクトへの想いを聞きました。


飯田: YTA2ndは「100年後の当社を創る革新的戦略組織」であることを強く意識しました。

 構想の段階で全社員にアンケートを実施させていただいたのですが、YTAは上位職の活動、上意下達だという意見に悔しい気持ちになり、一方で、若い方の熱い想いや、切実な課題、まっすぐな問題提起を聞くこともできました。経営層の夢は、みんなの夢でもあるんだなと実感し、それを実現したいと思いました。


牧口: 戦略を描く私たちは、ともすれば「言うだけなら誰でもできる」と思われがちですが「言い続けられる」人は一握りしかいません。革新的であれば尚更です。

「アイツも頑張っているから私達も頑張ろう!と思っていただけるYTA2ndにしたい」そんな想いで取り組んでいます。

私自身YTA運営をしながらも、目線を合わせたいとWGのリーダーを志願し、皆と共に汗を流しています。「現実をわかっていない!」と叱られることもあるんですけどね。


飯田: でも、135年の歴史を持つ当社の一番の強みは「人」。誰もが活躍できる会社をイメージした時に、次世代を担う若いスター達が、主体的に全社を巻き込んでいく今の形が浮かびました。理想論だと笑われるかもしれませんが、「皆がスターの会社を創っていく」と言い続けていきます。

YTA2ndは、全員の力と勇気をもって、予測困難な時代、ピンチをむしろチャンスに変え、これからの100年を駆け抜ける力と勇気を与えてくれる活動だと信じています。

 誰もが、「私も躍進するヤマモリメンバーの一人」だと実感し、誰かに自慢したくなるような、全員参加のYTAを作っていきたいです。


飯田、牧口: 会社の更なる成長に力強く歩を進めるヤマモリに是非注目してください!!



【企業概要】

企業名:ヤマモリ株式会社

代表者:代表取締役社長執行役員 三林 圭介

本社所在地:三重県桑名市陽だまりの丘6-103

事業内容:醤油・つゆ・たれ・レトルトパウチ食品・調理缶詰・飲料等の製造販売

公式サイト:https://www.yamamori.co.jp/




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