PR TIMES営業がお客さまと向き合い確信した物語のパワー
文:PR TIMES営業本部 土佐 雪奈
今日、PR TIMESから企業内ストーリーを公に発信できる『PR TIMES STORY』という新しい広報サービスがローンチされました。
はじめまして、PR TIMESで営業を担当している土佐雪奈です。本稿では、私が今回担当したPR TIMES STORYプロジェクトの中でどのような役割を担っていたか、そしてお客さまと向き合う中でどのようなストーリーがあったのかを記したいと思います。
営業以外に与えられた「もう一つの役割」
まずなにより、PR TIMES STORYのコンセプトを弊社の会議室で初めて聞いた時、そのサービスの持つ力や可能性、そしてSTORYが作り出す世界感を想像して期待がふくらみ、とてもわくわくしたのを今でも覚えています。
というのも、私がこのプロジェクトに参加したのはPR TIMESの営業メンバーとして先行導入企業を獲得することはもちろん、これに先立って参加していたとある仕組みとの連携があったからです。
それがスタートアップメディアBRIDGEで昨年から開始したストーリー投稿「POST」です(詳しくは昨年の11月のプレスリリースをぜひご覧ください)。
PR TIMESでは同メディアを2018年に譲受し、運営しています。新たな事業を模索する中で生まれたこの「POST」というストーリー投稿の取り組みを先行的に実践し、ノウハウとしてSTORYに反映させる。これも私の大きな役割でした。
企業ストーリーはこれまでの広報の仕事のスタイルを変えることになる。
むしろそれでだけでなく、企業カルチャーまでもを変え、今まで企業の中に埋もれていたかもしれない個人にスポットを当てたり、勇気づけることができるものになるかもしれない。
そしてそれを自分たち、PR TIMESが新しく世の中に提案できるのだ、と。
ただ実際はメンバーとしてプロジェクトに関わる中で、最初の高揚した想いを忘れてしまうくらい、上手くいかないことが沢山ありました。
「新しい概念」を伝えることの困難さ
さておき、営業資料作りです。
私は営業資料作りは、事柄を図式や言葉で単純化して、伝えたい相手に端的に伝えやすくするための作業だと考えています。ただ、STORYの資料をつくるために、この概念を単純化した図式で表現すればするほど、本当の意図とかけはなれていくことに気がついたのです。
新しい概念をチームメンバー全員で共有することは容易いことではありません。その先にいるお客さままで含めればなおさらです。
PR TIMES STORYにはメンバーはもちろん、参加する企業の方々など、たくさんの想いが込められていて、さらに、複雑な広報担当者を取り巻く環境があるからこそ、そう簡単には単純化できるものではなかったのです。
どこにズレがあるのか。この調整は公開直前まで続きます。一方、当然ながらご提案活動も続くわけです。
頼ったのはやはりチームでした。資料だけで概念を伝えきれるような立派なものは作れませんから、私は信頼する営業チームのメンバーに託すことになります。資料だけが一人歩きしないよう、お持ちしたりメールで送った後は必ず、対面や電話で補足をしてもらうように徹底してもらいました。
振り返るとメンバーへの説明もつたなく、伝わり辛かったと思います。それでも営業メンバーは一組一組粘り強くお客さまに向き合って、真摯に対応してくれました。
メンバーのみんな、改めて心の底からありがとう。
厳しい声もあったお客さまの反応
資料作りや勉強会コンテンツの準備を進め、そこから先はひたすらお客さまに向き合う。STORYの概念を伝え、共感してもらい、実際にSTORYを書いていただく。
たくさんのお客さまにご提案をした中で下記のような厳しいご意見もいただきました。
・プレスリリースに加えてSTORYも出すとなると、広報担当者としてのタスクが増えてリソース不足
・アライアンス関係のプレスリリースを出すことが多いが、その場合は何でもかんでも裏側を公にできるわけではないからなかなか難しい
・組織の中の個人を表に出していく体質がない。広報だけの力で説得して根幹から変えていくのはかなり難しい
ここに追い討ちをかけたのが新型コロナウイルスの感染拡大です。
これまで前向きにSTORYを書こうとされていた企業さままでもが、プレスリリースを予定していたイベントがなくなったり、完全休業になりSTORYどころか広報活動もままならない状況になってしまったのです。
さらに広報活動はできていても、今のコロナ禍でこのSTORYを出すことは本当に正しいパブリックリレーションズなのか、どうしても考えざるを得ないような状況になりました。
本当にローンチ時点でSTORYを出してくれる企業さまはいらっしゃるのか?大きな不安に襲われた時は一度や二度ではありません。
ただ、その中でも前向きに考えてくださる企業さまもいらっしゃいました。
・企業文化を大切にする私たちはこういうサービスを待っていた
・オウンドメディアと連携して上手く使えるかもしれない
・プレスリリース以上に、たくさんの情報発信ができるようになる
・プレスリリースと同時にSTORYも配信していきたい
こういった声のひとつ一つに勇気づけられ、一歩ずつメンバーは前に進みます。
また広報活動がしづらい今だからこそ、STORYを書くべきだと動いていただいたスポーツチームの方々もいらっしゃいました。オンライン・スポーツイベントで6000名もの動員を実現した方々で、こういった活動を伝えることが世の中を元気に、沈んでいる業界を盛り上げることに繋がると参加いただいたのです。
こうやって手元に届くSTORYは、次第に私たちを勇気づけてくれました。
これまでには外にでていなかった、たくさんの想いや背景。開発担当の方がどういう心持で、何が不安で、何にこだわってその商品をつくったのか。原料にこだわって希少価値の高い仕入れ先を見つけるまでの苦労話など、読むとその人の人柄に触れることができて、その現場の情景が想像できて、心が動かされました。
最終的に30社を超える企業の方々が、STORYのコンセプトに共感くださり、先行してSTORYを綴ってくださいました。このような環境の中で、社内のあらゆることを調整し、ライティングまでこぎつけてくださったみなさまに、改めて心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
STORYの旅はここから始まります
本日をもってPR TIMES STORYは船出をいたします。
当事者だからこそ語れる企業のストーリー。このストーリーを読むことで、たしかに勇気づけたれたり、学びになったり、次の行動につながような人がいると私は信じています。
プロジェクトのはじまりの時、弊社代表の山口が私たちに話してくれた「たくさんのストーリーがあふれて、行動者を作っていく」。
そんな世界が現実になる日を私は見たいです。だから、これからもPR TIMES STORYを多くの企業に提案していこうと思います。
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