実録 訪問販売会社潜入記 浄水器を売りつけろ! 5 ミネラルウォーターでトドメを扨せ
④ ミネラル水プレゼント
アンケートにお答え頂いたお礼に、ミネラル水を無料でプレゼントしています。
空いているペットボトル等があれば、持ってきて頂けますか?
すると、まあ大抵の人はペットボトルや容器、やかん等を持ってくる。
そして、ここで浄水器の登場だ。
バックから、浄水器を取り出す。
お客はバックから水を出すと思っているので、ビックリする 。
そりゃそうだ、水じゃなくてでかい機械がでてくるんだから。
「ちょっとお水をお借りしてもよろしいですか?
いまから、水道水で美味しいミネラルウォーターをお作りしますの
で」
そして、浄水器を設置する。
で、ミネラルウォーターを作成する。
作り方は簡単。
浄水器を蛇口に通して、そのまま水道水を通すだけ。
まずは、持参したコップを用意し、 水道水とミネラルウォーターでのみ比べをしてもらう。
確かに味がかなり違うので、どんな味覚がおかしい奴でもこの違いはすぐにわかる。
この浄水器は値段はともかく、かなり使える代物なのだ。
(値段はともかく。。。。ね)
そして水の飲み比べをしながら、クリアファイルを開く。
1 ページ目
・水道水で野菜を洗うと、塩素の影響で野菜の栄養素( ビタミン)
が流されてしまう
( 雑誌の切り抜きで不安を煽る)
しまううえに苦味のある不味いご飯が炊けてしまう
( 雑誌の特集記事をこれでもかとみせつける)
2 ページ目
・ 水道水は沸かすことにより、塩素が除去され美味しく飲めるといわれているが、実は水道水を沸かすことにより、塩素は除去されるが、トリハロメタンが増えてしまうため体にはよくない
・ 飲み続けると癌になる「可能性」がある。
トリハロメタンの恐怖を煽る特集記事をこれでもかとみせつける
ここで、コップを2 つ用意する。
片方には水道水、片方には浄水器のミネラルウォーターを容れる。
「水道水に、どれくらいの塩素が入っているのか、実験してみましょう」
薬局で売られている試験液をまずは水道水に投入する。
試験液は、対象となる水に液を投入すると色の変化の度合いで、塩素の容量がわかるようになっている。
普通の水道水の場合、塩素の量が多いため、試験液を投入すると色が真っ赤に変わる。
「奥さん、水道水にはこんなにも塩素が含まれているんですよ? 」
でも奥さん、比較対象がないので、色が変化してもさほど驚かない。
ここでカビキラーの登場。
カビキラーには大量の塩素が成分として含まれている。
これを利用する。
まず、ミネラルウォーターの入ったコップに試験液を投入する。
しかしミネラルウォーターは塩素を完全に除去しているので、色の変化はない。
「奥さん、当社の浄水器は、水道水の塩素を完全に除去するので、
試験液を入れても色は変化しません。塩素がありませんからね」
ココでカビキラーを取り出す。
そして背面の成分表示を見せる。
「カビキラーはご存知ですよね、カビキラーには塩素が多く含まれ
ています。 これをこのコップに一滴いれますね、よく見ていてください」
このコップ、とはミネラルウォーターの入っているコップのこと。
たったいま、試験液を投入しても色が変わらなかったコップだ。
そこにカビキラーを1滴投入する。
すると、コップの色はみるみる変化し、
水道水に試験液を入れたコップの色とほぼ同じ、真っ赤になるのだ。
ここで、すかさずダメ押しの一言
「そうなんです、見てお分かりの通り、
水道水には、カビキラーと同等の塩素が含まれているのです。
奥さん、このカビキラー入りのお水、飲めますか?
飲めませんよね?
それなら水道水は?
水道水にも塩素がこんなに入っているんです」
とここまで説明をした後、
クリアファイルをめくりながら、浄水器の説明を始める。
先にも書いたが、ここも重要ポイントである。
といっても、いきなりうちの会社の浄水器の説明はしない。
まずは、他社製品からだ。
まず、カートリッジタイプ
値段が比較的安く、取り付けも簡単の為、一番取り付けている比率が高い。
しかし、このカートリッジタイプが一番落としやすい。
「このカートリッジタイプの浄水器、
大体何ヶ月くらいで交換していますか? 」
すると、大体1 ヶ月から2 ヶ月という回答が返ってくる。
そこで、すかさずクリアファイルを開く。
ここには、カートリッジタイプの浄水器の比較や使用出来る日数
( ようするに浄水機能の限度)
このファイルを見せながら、恐怖心を増大させていく。
「カートリッジタイプの浄水器、
実は欠点だらけなんです。
あまり知られていないのですが、
実はこういったカートリッジタイプの浄水器は、
使用する度に浄化能力が劣化していき、
使い始めて約2 週間で、 新品のときと比べて約50% 程度の浄化能力しかなくなってしまうん
です。
確かに目安の表示がありますが、
この目安というのは実は落とし穴がありまして、
新品時の浄化能力が100% とした場合、
この能力が10% 前後になったら交換時期という表示なのです。
ですから、実際、浄水器として機能しているのは、
カートリッジ交換してから
約1 週間前後、
それ以降は新品時の半分程度しか浄化していないのです。
さきほど1 ヶ月と仰いましたが、
1 ヵ月後は新品時に比べたら、
20% 程度しか機能していません。
残りの80% は素通り、水道水をそのまま利用しているのと何ら変わりがありません。
ですから、本当に浄水器として利用するのであれば、
カートリッジは1 週間に1 回、 最低でも2 週間に1 回の交換が必要になります。」
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