最初で最後であって欲しいと切に願わざるを得ない動物園での出来事

著者: Yamamoto Yuko
辛い渦中にいた時に思ったこと。で予告した通り、その差中 動物園に行った時のことの話をします。

20歳としの離れた小さな従兄弟2歳前くらい、従兄弟の両親 、私の四人で。

休日で、しかもパンダが一時いなくなっていて 帰ってきてまだ騒がれてるようなタイミングでの動物園。
人は多い。

一抹の不安を抱えながら 動物をみたりしていて、、事件はゴリラの森で起こります。

ガラス張りの中で動き回るゴリラが 精巧な着ぐるみの人間に見えるんです。
盛大な監視をされてるように思えて来てしまい、ゴリラすら 私を監視するための囮なんだと思って動揺いるタイミングで 小さい子供の多い家族づれのグループが一気に来ました。もちろん目的はゴリラなので そのガラスに群がります。
しかし タイミング悪く 私はガラスの真ん中の真ん前辺りでフリーズしていたため、図らずも人だかりに囲まれてしまいました。
私の思考はショート寸前です。
ゴリラに対する子供の無邪気な言葉が 自分に向いてる感覚で もっと動かないかなー。という言葉にビクッとしたり、、短いんだろう時間はとてつもなく長く感じました。
なんとかその人ゴミをかき分け 群れを離れ、、もう ヘトヘトでした。
帰りたくて仕方なくて、でも 叔母夫婦の計らいで 近くのレストランに入って 食事をする流れになりました。
お昼をご馳走になりましたが、私は ただただ外に出たくて、帰りたくて、、

そして更に銀座か何処かの百貨店に行った気がします。
人混みに怯えながら、唯一 救いだったのは幼い従兄弟が私の手をずっと握っていてくれたことです。
とても幼い彼の目に 私がどう映っていたのかはわかりません。
小さいですから 大丈夫?と言葉で心配してくれたわけでもありません。
でも 何かに興味をもってかけ出す時も、階段を降りる時も 人に揉まれて離れそうになる時も 小さな手で私の手をぎゅっと握っていてくれていました。
それがなかったら 私は過呼吸くらいは引き起こしていたと思います。

お店から出て車に戻った時に 叔母は「ずっと手をつないでいてくれてありがとねー。おかげでゆっくりみれたよー。」と言ってくれましたが、手をつないでもらっていたのは私のほうだったと思います。お礼を言いたいのは私で。
でも 上手く説明出来ないので いや、私もありがたかった。とだけ声を絞り出したような気がしますが、多分叔母はよくわからない。というように 不思議そうに笑ってました。

人の温もりと 狂気(じぶんがそう感じてしまっただけですが)に触れて 飲み込まれそうになりながらなんとか生還した日の出来事でした。

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