僕と彼女の遠距離物語~クローバー~④

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著者: 岡田 裕樹

彼女は彼氏が出来たことが嬉しかったようだ。


聞くところによると彼女自身年上の人と話すこと、

ましてや恋人の関係になることなど考えられないことだったらしい。


それが今現実となっているのは変えられることのない事実なのだ。




彼女は色々僕とやりたいことを告げる。


しかしその多くが非現実的なことが多く、それを現実に引き戻すのが僕の役割だった。




6月下旬のことだった。


彼女がオープンキャンパスで岡山に来ることになった。


親も来るらしいが別行動だから会えるだろうということだった。




当初、会う場所は岡山市街にあるLOFT。



しかし、いてもたってもいられず僕は彼女がいるオープンキャンパスのすぐ近くで待っていた。


そして彼女が現れた。




「思ったよりも小さい」




それが最初の印象だった。そして後ろからは彼女の友達がいた。


そして3人でLOFTへ向かった。


彼女はと言えば




「どこかで親見てると怖いから…」




ということで友達と一緒に歩いていた。


僕はといえば彼女らより少し前を歩いていた。


・・・なんとも微妙な距離感だった。




LOFTには島村楽器がある。


彼女もギターをしているので小物を購入した。


そしてお別れの時間が近づくころ…




僕は彼女の手を握った…




歩くときのような握り方ではない。


決して「繋いだ」というものではなかった。


彼女の体温が僕に伝わった最初の瞬間だった。



彼女は頬を赤らめながら…




「恥ずかしいよぉ…人見てるし…」




あのときの彼女の表情は今でも忘れられない。


ほどなくして彼女とお別れ…彼女との初めてのデート(?)らしきものは終わった。 

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僕の彼女の遠距離物語~クローバー~⑤