中学の頃、包丁男に軟禁されてトラウマを持った僕が大学で全国模試1位を取るまでの軌跡④

2 / 2 ページ

前話: 中学の頃、包丁男に軟禁されてトラウマを持った僕が大学で全国模試1位を取るまでの軌跡③
次話: 中学の頃、包丁男に軟禁されてトラウマを持った僕が大学で全国模試1位を取るまでの軌跡⑤

ある女子生徒とのトラブルが引き金となり、このA氏と出会うことになった。

 

A氏はとても気さくで話やすく、相談にも乗ってくれていた。

 

本当に頼れる兄貴みたいな存在だった。

 

存在だった。

 

存在のはず、、、だった。。



 

そんなA氏が、今鬼の形相で僕を掴み、岩のごとく動かない。

 

15歳の僕にその状況を受け入れるだけの経験も知識も、そして器量もあるわけがなかった。

 

その僕の心境を全て見透かし、もて遊ぶかのごとく、A氏はこう言った。

 

A氏
さて、今から警察に電話を掛けさせるから、覚悟しろよ。

 

発言は思考レベルで想定の範囲内だった。

 

でも、精神とか脊髄レベルでは想定の範囲外だった。

 

人間は、八方塞がりになると本当に頭が真っ白になる。

 

この時、本当にそれは学び感じたのを覚えている。

 

そして、女が電話に手を掛ける。

 

女が「本当に掛けちゃうよ?」とA氏に問う。

 

そのやりとりの結果は、僕にとって死活問題であることは間違いない。

 

僕は必死になって抵抗した。

 

A氏も抵抗する僕を羽交い絞めにしたり、投げ飛ばしながら押さえつける。

 

一瞬、A氏と僕の間に距離ができた。

 

その瞬間、渾身の力でA氏を突き放した。

 

そして、間髪いれずに土下座をした。

 

額を擦って、擦って土下座をした。

 

意味なんて考えない。

 

脊髄レベルでそう判断したのだと思う。

たぶん、一生分の謝罪をしたんじゃないだろうか。

 

僕が謝罪する意味はわからない。

 

わからないけど、それしか方法がなかった。

 

そんな心理状態だった。

 

その後もとにかく泣き散らしながら、誤り続けた。

 

テレビから虚しく聞こえる、再放送のアニメのオープニングとエンディングを

 

土下座をし続けながら聞いた。

 

だからたぶん30分以上、土下座し続けたんだと思う。

 

A氏や女が喋ろうとしても、僕は喋らせない。

 

そのくらいの勢い、間隔で、誤り続けたのは覚えている。


しかし、

 

この後、僕の精一杯の態度を踏みにじるかのような出来事が起こる。

 

僕は土下座をしていて周りが見えていなかったが、

 

もしもし、○○署ですか?

と、無情にも女が警察に電話をかけ始めたのである。

著者の細川 寛将さんに人生相談を申込む

続きのストーリーはこちら!

中学の頃、包丁男に軟禁されてトラウマを持った僕が大学で全国模試1位を取るまでの軌跡⑤

著者の細川 寛将さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。