男が女として生活していくまで物語

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変人であり、時には変態扱いを受け、差別対象になり、場合によっては犯罪かも。


しかし、私は社会の多くの人たちとは違うかもしれないが、

好きなものは好きといいたい。 


男性に生まれたが、女性として生きていきたいし、

男性よりも女性の方が恋愛対象になりうるが、それでも男性に戻る気はない。



一般常識では意味不明な理解し難い行為かもしれないが、

それをあえてやり通す。



それが自分らしく生きることだと思う。


もちろん犯罪になることはしないほうがいいし、

自分の感情がどうしても抑えられず、犯罪レベルに達しそうなら、

別のことで折り合いをつけていくしかない。



反対する人、否定する人、共感しない人がいるのは当然で、

嫌がる人に無理強いをしてはいけない。

ただ、だからといって自分をねじ曲げる必要はない。


自分の好きなこと、やりたいこと、夢や目標を、今いる環境の中で、

どう実現していくか? どんな方法を見つけていくか?


それを考えるのが楽しいし、そのために行動していくことが

「自分らしく生きる」ことに繋がっていくのだ。




ロバート・B・チャルディーニの本で読んだことがあるけど、

人は「正しいこと」だから「正しいと思う」のではなく、

「大勢がそうだと思っていること」だから「正しい」と思うらしい。



今の日本の社会ではまだ「自分勝手な行動」は良いとはされない風潮がある。




個性よりも「社会性」が優先される社会が日本だ。

「出る杭は打たれる」社会と言えばわかりやすいかな。



人とは違うことをしている人間は「自分勝手」に見えるのだろう。

自分らしく、個性的な人は叩かれるのだ。


自分らしく生きるためには、「この攻撃」と戦う必要がある。

負けてしまっては、その他大勢の「叩かれて揃えられた杭」と同じになる



私は別に強い人間ではないが、「男で生きるは死ぬことと同義」と思っていたので、

叩かれること(男らしく生きろと強制されること)は、

死ねと強要されていることと等しかった。


人間は死と戦う力が一番強いと思う。


どんなに自分が悪いとわかっていても、「死ぬこと」だけは納得できないのだ。


死ぬくらいなら他人に迷惑かけてでも生きてやる。

死ぬくらいなら家族と縁を切ってでも生きてやる。



とても行き過ぎた考え方だと思うが、私はこう考えて生きてきた。


今振り返って考えると、そのせいで多くの人に迷惑かけたし、

人を悲しませたり、辛い気持ちにもさせたかもしれない。



そんな私だったけど、今でも付き合いのある人はいるし、


家族も見放さずにいてくれる。





また、昨今はインターネットやソーシャルメディアの影響で、

自分たちと同じような生き方をしている人、つまりニューハーフだが、

ニューハーフの人たちとも簡単に繋がれる時代になった。


それはニューハーフがテレビだけの世界ではなく、

一般の人にとって、より身近な存在になったということだ。



この勢いが加速していけば、ニューハーフなどのトランスセクシャルや

同性愛者に対する偏見や差別が徐々に少なくなっていくと思う。


また、私自身もYouTubeという巨大メディアを使って、

ニューハーフという生き方を広め、共感者も増えている。



私が初めてテレビで「ニューハーフ」という存在を知ってから20年。

時代は今、変わろうとしている。




つづく





著者:スザンヌみさき (本名:早田 直) 

女体化応援サイト:http://suzannumisaki.com/

ブログ: http://wwwxhigoxshxkumasyo.blog87.fc2.com/

メール: http://www.heihou.biz/form/2067/form.cgi


※2016年1月3日追記

あけましておめでとうございます。

おかげ様でこのストーリーが50,000PV突破したとのことで、JTORYS.JPの中でも「話題のストーリー」として取り上げていただけました。


ここまで読んで頂きありがとうございます。

せっかくなので画像をちょっとダケ足して置きました。

ではまた



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