崩壊への道のり

著者: 高橋 遼平


俺は、裕福な家庭で、わがままに育った。


なぜわがままだったのか、ぶっちゃけ怒られることもあんまりなかった

というのも、母の父、つまり祖父は、昔ながらの人間で

男尊女卑が酷い人間だったので、娘である母に対しても

辛い態度を取る人間だったそうな

そんな辛い過去と束縛ゆえか、自分の子供はあまり抑圧して育てる事はしない

と決めていたそうな


しかし、厳しい事と、それは別問題で

甘やかされたという環境は、後々自分を苦しめる事になった

今は自分を律することで、なんとか他人の痛みや

コミュニケーション、努力や我慢というものは

人並みになったと思ってはいるけど

それはやはり人格形成期に知るべき土台だなと感じた


そんな事はさておき、そんな裕福な家庭も長くは続かなかった・・・


そう、バブルの崩壊に伴って

と言いたいところだが、それはあんまり関係無く


実のところ、父が羽田での仕事を辞めてしまった、腰痛で(笑)

それだけではなく、父は基本的に楽天的で

仕事もほいほいさぼるような人だったので

多分仕事行くのが面倒だったんだろうな・・・・


しかしながら、家庭を持つということの責任っていうのは

想像以上に重い

子供も、妻も、家のローンもある

そこにバブル崩壊と言う時代のうねりも重なる


俺がビジネスの世界に飛び込んだ理由っていうのは

今考えても父の

「家庭を守る力の無さ」

「後先の事を常に考える長期的な力」

これらが無い事によって、家庭が貧しくなり

私はそんな父のようにはなりたくない

妻や子供にそういう心配をさせないだけの

お金を稼ぐ力を身に付けたい

というのが、かなり大きな要因になった

それはさておき・・・



羽田以上の高待遇の仕事も見つからず

母は父を責める


私は姉と無邪気に遊んでいる


そして、ある時、家庭崩壊の地雷をついに踏むことになった



つづく・・・・






                            

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