バルセロナの中心で「病院シルブプレ!」と叫ぶ

著者: Obara Suzuka

あぶく銭でヨーロッパへ

大学2年だか3年だかの時に(2008年夏)初代慶次で数十万浮いたとかそういう類のあぶく銭があったので、思い立ってヨーロッパ旅行をすることにしました。
当時私は建築系の学科に属しており、「えーマジヨーロッパ未経験!」「キモーイ」「ヨーロッパ未経験が許されるのは中高生までだよねー」「キャハハハハ!」みたいな空気感を感じており、とりあえず一発行っとかな!という土壌がありました。
旅程は15日で ローマ→フィレンツェ→ヴェネツィア→ミラノ→バルセロナ→パリ(+日帰りモンサンミッシェル)という流れ。
電車で移動して歩いて宿を探す!というバックパッカー風の旅行でした。というかでかいリュックで行ってたのでもろバックパッカーでしたが
なぜでかいリュックを持っているのかという話はいずれ「凄い巻き爪なのに山岳部だった話」でも書こうと思います...

バルセロナで地球の歩き方に騙される

海外旅行には当然「地球の歩き方」を持ってくわけです。地図とかご飯とかとってもお世話になりました。すごいぞチアル。
ミラノ→バルセロナの電車の中で地球の歩き方を読んでいたわけですが、なにやら「サングリアという酒は甘くて日本人にも飲みやすい。オヌヌメ!」的なことが書いてあったわけです。
お!これはキタね!ヨーロッパで初の飲酒だよ!と。
バルセロナに着いた我々(同行者は高校時代の女友達)はサグラダファミリアとかグエル公園とかそれなりに有名どころを散策し、夕方に「いざサングリア!」となりました。
バルセロナの中心部をフラフラしていると、地元民と思われる人々が爽やかに酒を飲んでいる屋外のカフェが現れました。ちなみにその時はおそらく16時前後。
なんなのこの人達…平日の夕方から飲酒…?しかも2人組程度なのにみんなピッチャーで頼んでる…!?
あまりにもみんなピッチャー(※超でかい)で頼んでるので、これ案外いけるやつだな!と判断。冷静に判断するなら2人で1杯たのんで様子を見るべきところを、気が大きくなり普通に1杯ずつ頼んでしまいました。※もちろんピッチャーではなくグラスでですよ
しかし「2glasses」みたいな注文をしたにもかかわらず...来たものは明らかにジョッキ...日本の一般的な中ジョッキより大きいジョッキ...おまえらいつもシャレオツなワイングラスで酒飲んでるくせに...そのサイズだと思うだろ常識的に考えて...

日本人的な律儀さを発揮...そして...

我々の前には2杯のジョッキ。そしてサングリアは赤ワインをレモネードで割ったものなので、実際は甘くもなんともない。地球の歩き方ェ...
一口飲んでみて、濃いアルコール分と想像以上の渋さに我々は顔を見合わせました。
こ れ は 無 理 な や つ だ !!!
しかし我々は日本から来た大和撫子!一口飲んで残すなんて無作法はできようもありません!!
でもチビチビ飲むなんて...むり...ひたすら不味い...
もうだめだ... イ ッ キ だ !!!!!
そしてジョッキのサングリアを一気!!
※私は通常は梅酒をチビチビ飲むことしかできない下戸です
2分後には指先まで真っ赤に!!!!
フワッフワしながらバルセロナ市街をホテルに向かって帰宅しようとする我々...
そこに現れる地元民集団...「ニーハオ!!ニーハオ!!」
そう、2008年は北京オリンピックがあり、ちょうどオリンピックシーズンにバルセロナにいたのです。奴らはアジア人と見ると「ニーハオ!」と話しかけて来ました。
地元民「ニーハオ!(ニコッ」
私「ニーハオじゃな~い!ニーハオじゃな~い!ヴェヘヘッヘヘヘwww」
地元民「( ゚д゚ )」
たちの悪い酔っ払いです
中国人の評判を落としたかもしれません
私(これはあかん...病院に行かなきゃマズイやつかもしれない...スペイン語で病院を病院を...)
私「...病院シルブプレ!病院シルブプレ!!!!」
友人「病 院 シ ル ブ プ レ てwwwwww」
私「...病院シルブプレwwゲヒョッゲヒョヒョヒョwwww」
友人「ゲヒョヒョヒョwwww」
完全にたちの悪い酔っ払いです
ちなみにシルブプレはフランス語のようですが、プリーズっぽい意味らしいので奇跡的に意味は合っています。
その後は街なかで酔っぱらい同士の写真撮影会などが行われたようですが記憶はまったくありません。
当時の状況は、真っ赤な顔で地元民に絡んでいる写真などから推しはかることしかできないのです...ハハッ

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