パスワード入力という単純作業を大事件に仕立てあげた犯人検挙の話(かんちゃん2 パスワード×アスワード)
僕の以前勤めた会社に、1歳年下で半年先輩という仲のいい社員がいた。
名前を「かんちゃん」という。
※画像はイメージです。かんちゃんではありません。
名前に見覚えがある方もいるかもしれない。
前回のストーリーにも登場した。
▶かんちゃん1(カラオケ×日本酒×失踪未遂)
かんちゃんは、すごい。
どうすごいかというと、
Tシャツだけ着替えるシチュエーションで、
Tシャツを着替えて、勢い余ってGパンも脱いで、Gパンをバッグにしまってから、
「あ・・・」
と、言い、脱がなくてよいGパンを脱いだうえにバッグにしまったことに気づく。
もちろんそのあと、バッグにしまったGパンを何食わぬ顔で取り出して履く。
かんちゃんは、すごい。
どうすごいかというと、
アメを食べようとしていたときのこと。
1.個包装のアメの袋を破る。
2.アメをゴミ箱に捨てる。
3.アメの袋を口に入れる。
4.それを5~6回噛む。
5.「あ・・・」
6.食べるほうを間違っていたことに気づき、アメの袋を口から取り出し、ゴミ箱に捨てる。
7.ゴミ箱からアメを拾って、気を取り直して口に入れる。
8.「あ・・・きたねっ」
9.どのみち、人として間違っていたことに気づく。
10.「まあいいや」
口の中から、アメと一緒に口に入った髪の毛を取り出し、気を取り直してアメをなめる。
-こんな具合だ。
そんなかんちゃんが、またやらかしてくれた。
先日、社内のパソコンネットワーク環境の切り替えがあった。
これに当たり、社員にはパソコンにログインする際、パスワードを設定してもらう必要があった。
全員の初期パスワードを、一律【password】に設定してあるから、
これでログインしたあとに自分の好きなパスワードを設定するという作業だ。
作業自体は単純なので、社員各自、初めてで多少戸惑うものの順次設定が済んでいく。
さあ、かんちゃんの登場だ。


(カタカタ、ターン!)
んーーー。




【o】と【r】を順番間違えるとか、ベタなことやっているんじゃないの?




隣にいた上司が、この事象を検証すべくかんちゃんに再度入力を命じた。
それに応じてかんちゃんが再度【password】を入力。


ダメですよねえ。




なんとビックリ、かんちゃんは【p】のうえに指を置いただけで【p】を打った気になり、
何度も【assword】(アスワード/和訳:ケツの穴言葉)でのログインを試みていたのだ。
そして、何度失敗しても、自分が【p】を打っていないことには気づけなかったのだ。
かんちゃんは気を取り直して、【p】をしっかり打ち、ログインを試みる。


これ、絶対不具合ですよ!




ウソならばログインできている。
こうして20回を超える失敗を経て、かんちゃんは初期パスワード【password】の入力に成功し、無事ログインできた。
〜〜〜この事件の1か月前、別件で新ユーザー用の6件ほどのアカウントの登録を、
今回と同様に初期パスワード【password】でかんちゃんにお願いしたが、
翌日ユーザーに提供したところ、【password】で初期ログインができなかったことがあった。
かんちゃんに初期設定ミスの疑いをかけると、かんちゃんは
「きちんと登録した」の一点張りで事件は闇に埋もれたのだが、
なるほど、これが原因だったのか。〜〜〜
完全に自分の失敗だったにもかかわらず”自分は悪くない顔”で首をかしげるかんちゃんの顔が、
真夏の太陽に照らされて美しかった。
おわり
※ストーリーに面白さを感じていただけましたら、おもしろ体験系で"ギリギリセーフの奮闘記「ゲイのおっさんにお持ち帰りされた話」"というストーリーも投稿しておりますので、そちらもぜひお読みいただければ嬉しいです。
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