【蘇った愛♡私の孫はアメリカ人】〜命の数だけある命の迎え方・日本人バアバが見たアメリカ出産事情〜20万分の1の奇跡の物語☆
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「Nana・・・ Coco maybe broke the water…」
2月24日未明の2時半、リビングのソファーベッドで寝ていた私は
ジャスティンに起こされた。
「ん?」
寝ぼけていた私は一瞬、英語だったし、何が起きたのかわからなかった。
ブローク・ザ・ウォーター?
え? 破 水?
(不覚にも私はこの瞬間まで、破水という言葉を英語で知らなかった!)
「ココを見てもらえる?」
そうだ!私はココたちのアパートにいるんだ!
24日の午後に帝王切開の予定になっていたので、私は前夜から泊まっていた。
洗面所に行くと、床が濡れている。
バスタオルを腰に巻いて、ココが蓋を閉めたトイレに座っている。
「どうしたの?」
「破水したみたい…。はじめ、まさか、おしっこ?と思ったけど、その直前にトイレに行ったし、どんどん出てきて、止まらないの」
娘は震えていた。
「ジャスティン、病院に電話して!」
予定外だが、出産はどんな形で始まるか、わからない。
さあ、いよいよだ。
行くぞ!
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もう、娘のココのお腹はパンパン。はち切れそうだった。
ちょっとスローダウンしてちょうだい、と頼んでみたものの、
赤ちゃんはどんどん大きくなっていってしまった!
娘のココの赤ちゃんは、お腹の中で大きくなりすぎた、ということで
2015年2月24日の午後1時半から帝王切開の予定になっていた。
ココは妊娠前、40kg しかなかった。
細い体だから、よけいに出てきたお腹が目立つ、ということもあったが、それでも、これは育ちすぎちゃう?!と思えた。
23日の午後、娘の出産に付き添うために、雨の中、私はセドナからフェニックスへ向かった。
約2時間のドライブだ。
その夜、娘のココと彼氏のジャスティンに私がディナーを作り、みんなで夕食。
娘は結構食欲もあり、手術を控えているので翌日の未明3時以降は、なにも食べられないし、水も飲めないこともあり、しっかり食べてくれた。
むしろ、彼氏の方が緊張してしまって、あまり食べない。
見かけによらず、結構、繊細なんだな。
経済的な不安、父親になることへの不安、帝王切開ということへの不安…。
体から湯気が出ているかのように、彼からそんな空気が伝わって来る。
それに加えて、彼にはめっちゃ可愛がっている愛犬のチワワがいる。
とても甘やかされて育ったために、赤ちゃんが来たら、嫉妬するんではないか、という心配も。
まあ、それはともあれ、明日は手術、ということで
早く寝よう、と11時には寝たんだけど・・・
午前2時15分:
突然の破水。
2時半:
私も起こされ、病院に連絡。
慌てて出かける準備を。
3時10分:
病院へ出発。
ココはすでに陣痛が始まっていた。
3時半:
病院に到着。
手術の控え室に入るとすぐにガウンに着替え、赤ちゃんの心音を測る機械と
ココの陣痛をモニターする機械がお腹に取り付けられた。
腰の下には、どんどん出てくる羊水を吸い取るためのシートとタオルがあてがわれる。
少し出血はあるが、羊水の色はクリアだ。
大丈夫!
看護婦さんもチェックしてくれた。
病院について、ココも少し安心した様子だった。
それにしても、最近の設備はすごいなあ・・・
陣痛をモニターする機械があるのは知らなかった。
私は二人の子どもをお産婆さんにあげていただいたので、
病院での出産は初体験だし、もう二十年以上前の話だし・・・(汗)
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