ダメ人間力

「15」

この数字は僕が高校を卒業してからの約20年間の間に務めた仕事の数です。

なんでこんなに転職を繰り返したのか?

一言で言えばそれは僕がいくじなしの「ダメ人間」だからです。

とにかく「もうキツイ」「あの上司が嫌だ」と思うとすぐに辞めてしまう。

一番の最速記録は勤務初日のそのお昼には辞めてしまいました。

まさにダメ人間!

そんな自分も歳を取るにつれ、さすがにそう簡単に転職するわけにもいかなくなりました。

ハローワークの求人を見ると35歳からとたんに求人が減るのです。

しかも給料などの労働条件も厳しくなります。

年齢で問答無用に弾かれる、勤めても稼ぎが少ない。これはさすがに焦りました。

さらに世の中の景気が悪くなり、ますます仕事に就くのが難しい時でした。

そんな失職中のある時、僕は突如地元のミッション系の大学でパートタイマーとして働くことになりました。

実は僕はクリスチャンなんですが、以前キリスト教のイベントで知り合った、その大学に勤めている先生から連絡があり、「事務仕事やホームページの更新などの簡単な仕事があるけどやらないか?」と連絡があったのです。

高卒の自分が大学で働く!意外な展開に驚きつつもこれは神の恵みとばかりに飛びつきました。

ですがいざ働いてみると今まで無い苦労の連続。

高卒の自分にとっては大学というのは未知の世界。
「ゼミ」とか「一コマ」と言われても全くわかりません。

それに今までは肉体労働系の仕事がメインだっただけに、事務系の三種の神器「ワード」「エクセル」「パワーポイント」の使い方も全くわからない。エクセルに数字を入力するだけで本当に吐き気がしました。

正直初日で「あ~辞めたい!」と思いつつもようやく見つかった仕事。ここで簡単に辞めるわけにはいかない。なんとか自分なりの工夫をして、今日までの約十年、なんとか勤め続けています。

幸いにも3年前には正社員になれました。

しかしそんな勝手知ったる状態にも関わらず僕は新年度になると新しい仕事内容や新しいメンバーとの仕事に馴染めるのか?と、やたらと不安感でいっぱいになります。

でも「ダメ人間はダメ人間なり」に工夫しつつ、今日まで生き延びてきました。

この春、高校や大学を卒業した、お若い方にとって初めての会社勤めは不安も多いでしょう。

今も現役のダメ人間の自分ですが過去の経験から学んだ、ダメでも生き残る力。

題して「ダメ人間力」。


①挨拶は必ずするべし。

あまりに超基本的な事ですが、たった一言「おはようございます」を言わなかっただけで印象は悪くなってしまいます。ましてや相手が挨拶してるのにこちらがガン無視なんてのは言語道断。

「こんにちは」、「ありがとうございます」等声が小さくても構わないので必ず言いましょう。

挨拶が出来る、これだけで相当印象が良くなります。


②質問するべし。

分からないことはドンドン遠慮なく聞きましょう。

「あまり質問すると使えない奴と思われるかも?」なんて思うかもしれませんが、うろ覚えで作業して大失敗するよりマシです。

私は以前精密機械を製造する工場に勤務した事があるのですが、その機械の操作をうろ覚えでやったために「絶対にやってはいけない操作手順」を見事にやってしまい、ベルトコンベヤーに乗った部品全部、金額にして約200万円分を破壊した事があります。


③メモるべし。

聞いた事はすぐにメモりましょう。

質問する事はいい事ですが昨日聞いた事を、今日も明日も聞いたら流石に「お前、覚える気あるのか?」と相手に思われます。

環境が許すのであればメモ片手に、もしメモを取るのが苦手ならICレコーダーやスマホの録音機能を使って説明を録音するものいいでしょう。

仕事を早く覚えるにはとにかく記録する事です。

さらに言えば積極的にメモを取る姿は間違いなく好感度アップします。


④手が空いたら聞くべし。

言われた仕事が終わったらボ~と突っ立っていてはいけません。すぐに「手が空きました。次は何をしたらいいでしょうか?」と積極的に動きましょう。例え面倒でもこれをする事で「こいつよく働くな~」と印象が良くなります。


⑤見返りを期待しない。

仕事はやって当たり前、出来て当たり前の世界です。

与えられた仕事をやり終えたあとに、職場の上司や先輩が褒めてくれなかったとしても、それが普通です。その代わりにお給料が貰えてるわけですから「自分は褒められて伸びるタイプなんです」なんて言葉は胸の奥にしまいましょう。

でももし褒められたら、その時は心の底から相手に感謝しましょう。


⑥自分用マニュアルを作るべし。

初めての仕事、特に何かと作業手順が多い仕事になると、本当に覚えるのが大変です。それで質問やメモを取ることをするわけですが、頭の記憶容量が安物のUSBメモリーばりに少ない僕の場合はそれでもなかなか覚えられない事が多々あります。

そのために家に帰ってから記録したメモを整理して、さらに具体的に内容を書き込んで自分用のマニュアルを作ります。マニュアルといってもパソコンで作業手順、言葉の意味、人の名前等を打ち込んだ物をプリントアウトし、それに簡単な配置図などを手書きで書き込んだ程度の簡単な物です。

あとはマーカーなどで重要な部分を目立つようにするなど、自分が使いやすいようにカスタマイズします。それをポケットに入れて分からなくなったら読み返したらいいのです。

不思議なもんでこれをすると、結構仕事の内容が頭に入ります。例えるなら「集中してカンニングペーパーを作ってたら、その内容を覚えてしまいカンニングペーパーが不要になった」のと同じような事です。


⑦新人であることをわきまえるべし。

例えどんな学校を出ようが、どんな経験をしようが、その現場に入ったら「リセット」されます。

なんで自分がこんな雑務を?なんて思うかもしれませんが、人生下積みは大事です。それが出来ないともっと上の仕事なんて出来るわけないのです。

もし下積みが嫌だったら自分で起業するしかありません。その代わり下積み以上の苦労をする事になりますが。


⑧いちいち落ち込まない。

最初は絶対に失敗するものです。

いきなり完璧に出来る新人なんているわけないです。もしいたらそれは「神様」です、多分。だから失敗しても必要以上に落ち込まないでください。

ちなみに私が工場で200万円分の部品を破壊した時も、さすがに相当ヘコミましたが「工場が爆発しなかっただけでもマシだよな」と自分のやった失敗以上の事を想像して立ち直りました。

「死者が出なかっただけマシ」とか「地球が滅亡しなかっただけマシ」などと失敗のスケールに合わせて想像してください。これ意外と効果あります。


⑨割り切るべし。

こちらが挨拶しても相手が無視する事があります。質問しても教えてもらえない事があります。メモを取ろうとすると怒られる事があります。手が空いたので指示を仰ぐと、自分で考えろと怒鳴れる事があります。仕事を一生懸命やっても褒められるどころか、相手の機嫌が悪くてイヤミを言われる事があります。

人間関係において理不尽な事はよく起こるものです。それで落ち込む事もあると思います。

そんな時は「別にこの人と友達になるために来たわけじゃない」と割り切りましょう。友達を作りに「その場」に来たわけではないのですから。


⑩無理をしない。

最後の最後でこんな事言うのもなんですが、あまり頑張りすぎないことです。頑張りすぎて心身共にブッ壊れたら元も子もありません。僕は十数前に限界点を突破し、物の見事にブッ壊れました。
その後約2年間も家から外に出れない状態になり随分と損をしたもんです。

人様や作業に支障がない程度に上手くサボる‥・気分転換することは必要です。


最後に。

所々で「印象が良い」とか書いてますが実はこれが重要です。例え失敗しても仕事の効率が悪くても一生懸命やってる人は受け入れてもらえます。

聖書にある「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。」(ルカによる福音書 / 6章 31節)

この聖書の言葉は様々なビジネス系の本に出てくる「黄金率」と言われるものです。

自分のためでなく、人にために動く人は祝福される、というこの聖書の言葉は、私の経験上間違いなく真実です。

だからどうか「新人時代の下積み」を自分が成長するための必要要素と思って頑張ってください。

以上あれこれ書きましたがちょっとでも参考になれば幸いです。

それでは皆さんの新しい人生のスタートが祝福されるようにお祈りします!

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