「置口空助の発達障害自我強化論」(自我強化=目的意識+フレームワーク思考+対認知機能障害用ITツール群)ようやく自己コントロールが出来るようになった話。⑥「フレームワーク思考」私論その2

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この章では私が実際に使っているフレームワークの紹介をしたいと思います。ビジネス目的ではなく「自己改善のフレームワーク」になります。このお陰で自分の足りないところや苦手とするところを自覚することができ、そこから新たに自分にとって必要なフレームワークを構築して、自分のできることを広げていきました。ただ、これらはあくまで私にとって必要なフレームワークなのです。私が発達障害当事者として生きてきて「生き辛さ」を埋めるためのものです。ですから他の当事者に必ずしも合う訳ではないことを理解して下さい。




フレームワーク「タスク管理」(「設計図」+ 「PDCAサイクル」+「時間管理のマトリックス」)

自分の目標を叶えるために設計図を描きました。

期限を30年と決め10年毎3つのブロックに分け、

年、



日(24時間を2時間毎に区切る) 

細かく区切り、そのときすべきことを振り分けました。こうすることによる、自分のすべきことが明確になりました。私にとって初めて使用した、フレームワークになります。ただ予定を立てても必ずしもその通りに行くわけではありません。見直す必要があります。

そこでPDCAサイクルの考え方を取り入れ、「計画(plan)、実行(do)、評価(check)、改善(act)」の中で欠けていた「評価(check)、改善(act)」を組み込むことになります。

具体的に1日、1週間、1ヶ月、1年の振り返りと再計画の時間をスケジュールとして確保するのです。


           


次により計画の精度をあげるために行動の優先順位をつける必要がでてきました。時間という限りある資源を有効に活用するためには、自分の行動の取捨選択しなければならない。そのツールとして、スティーブ・R・コヴィーン著「7つの習慣」で紹介されている、フレームワーク「時間管理のマトリックス」を用いています。緊急度と重要度から4つの領域に分けます。第一領域は緊急かつ重要な領域。第二領域は重要かつ緊急でない領域。第三領域は緊急かつ重要でない領域。第四領域は重要でも緊急でもない領域。このように基準を明確にすることにより、人生でなにすべきか理解できるにようになりました。


           


自分の目標を叶えるために、設計図を書き、見直す仕組みを作り、より精度の高い行動が出来る仕組みを作る。3つのフレームワーク群を「タスク管理の仕組み」と呼んでいます。


目標を設定したことにより、はじめて自分の存在が今までよりは明確になりました。常に目標を意識する自我というものが、薄くですが浮かび上がったのでした。目標があるから「私」が存在したのでした。常に混乱している私の脳の中に「思考のゆらぎ」が少しずつでてくるようになりました。


「タスク管理」は目標にいたる地図と考えてください。その地図を適宜微調整しながら、目標に向かってテクテク歩くわけです。非常に楽しい旅デスよ。人生で初めて自分の目標が出来たので。充実感はやはりすごくあるのです。ですが、その地図のとおりには行かないのです。地図上では行けるのですが、実際の現実には「大きな岩」があって私の行く手を阻むのです。例えば「明日、ホームセンターでガムテープを買う」というタスクを実行しようとします。幼稚園の子供でも出来るようなことです。でも、私には難しいことなのです。





自分に気づく

自分を低スペックのパソコンと感じることがありますが、それでも、私のスッカラカンの頭の中に、フレームワークをインストールすることで、思考するための足場を持つことになり、そのことが自分を知ることのきっかけになりました。人生の中で初めて客観的に自分という存在を知ることになったのです。「タスク管理」を行う中でその実行を妨げる私の弱点を理解することが出来ました。


弱点「整理整頓ができない」

弱点「物事の順序が判らない」

弱点「思考が飛ぶ」(解離性障害)

弱点「過食」

弱点「相手の感情に影響される」(HSP)

弱点「睡眠障害」

弱点「フラッシュバック」

弱点「人と会話をすることが出来ない」

弱点「状況判断が出来ない」

弱点「何も考えられない」(思考空白)

弱点「認識できない」

弱点「異常に疲れやすい」

私の計画を邪魔をする弱点たち。お陰でガムテープ一つが買えやしねぇ(笑)。ひとつ弱点を見つけては直して、また見つけてはまた直しを延々繰り返してきました。一つ弱点を改善するたびに「もう無いだろう」と期待を込めて思うのですが、なかなかそうはいかない。ある程度、改善するとその分だけまた自分に負荷をかける。そうするとまた自分の弱点がまた出てくる。

フレームワーク「道徳」

数々の弱点となっていることを解決するために、ふさわしいフレームワークを構築していったのです。私の斉藤一人さんの「100聞きCD」への傾倒も、フレームワークを構築するためでした。自分がこれまで身に付けることが出来なかった、自己規範の仕組みになると考えたからです。そこからフレームワーク「道徳」を組み立てていきました。これは受け方(どう考えるか)、出し方(どう振舞うか)の自己規範になるものです。これがあることにより自分の心と行動様式のチェックが可能になりました。


          





フレームワーク「不安かどうか」

前回お話した自分のマイナスの感情に気が付く方法の1つです。強烈な憎しみならば自覚はできますし、概ね自制することも可能です。困るのが、自覚できない位小さな「不安感」です。その状況に適していない行動や、いつもの自分と違う言動をするときに、私は「不安感」が潜んでいることが多いです。気づくために自分の心の状態をチェックするフレームワークです。「希望」はその先によいイメージがある場合、「不安感」は見通しがつかない場合(解決法がない時)、過去のトラウマが蘇っているとき、体調の悪い時によく起きます(この分け方は「置口」用です。人によってはまた違ってくると思います)。


    





フレームワーク「ブロック」(感情のコントロール法)

3種類からなっています。①「チャンネルの切り替え」、これは状況の見立てを変える方法です。ストレスを感じる状況でも考え方・心のあり方を変えることで、例えば自分にとって「成長のステージ」と状況を変えます。②「バリア」、起きていることの意味を変えることで、マイナスの感情の影響力を根底から消してしまう方法です。③「浄化」、①②は「影響を受けなくする」方法ですが③は影響を受けた心をフラットの状態に戻す方法です。経験から心に影響を受けてしまうと、その原因になっていることを解決しても、マイナスの感情のコントロール法「ブロック」①②を使っても中々戻すことは出来ないです(自分を責めてしまう傾向があるため)。そのための方法が私にとって必要だったということです。


     




フレームワーク「3人の秘書達」(思考変化ツール)

思考変化ツール「3人の秘書達」。これは自分の思考パターンを変える方法手です。前提条件として自分の思考の傾向を理解する必要があります。私は「意図を読む」傾向が強い人間です。これは私の特徴「HSP」から来るものと考えます。非常に裏読みをしてしまうのです。ただこういう思考の傾向が適さない状況はやはりあるのです。そのため自分とは違う思考パターンをつくる必要がありました。私はそれぞれの思考パターンを特徴的な人格に見立てて管理しています。①「Tさん(言語思考)」、対象物ではなく、状況へ対しての言語思考を得意とします。②「Mさん(推論)」、現場の状況から人の痕跡をみつけ状況を推論するのが得意とします。③「WさんM(連想)」、主に過去の連想を得意とします。その当時の状況や感情をよび起し、現実と対比をさせて状況判断する傾向があります。


    




Tアイテム「私の5つの強みをいかに成長をさせるか?」

気づく

さて、当事者あるあるだと思うのですが、医療関係者・福祉関係者に「歴史上に名を残した偉人に発達障害者はたくさんいると言われています」とか「発明王のエジソンも発達障害だったのです」、「では自分の得意なところを目指さしていきましょう」、「自分の出来ないことに拘わることはやめましょうよ」と言われたことってあると思う。


私は何度も言われた。その度に「そりゃ、歴史上の偉人に発達障害者がいるだろうさ。でも現在困っている私には何の意味がない」、「エジソンは偉い人、そんなの常識だけど、人間的にはものすごく変人で嫌な奴なのも常識だぜ」、「得意なところがないから困っているの(笑)」、「自分の出来ないことに拘らないと私は生きていけない。理解しているのか?例えば私に絵の才能があったとしても、私は整理整頓が出来ない男で、部屋のゴミの山から絵の具や筆を探すことから始めないと絵がかけないんだぜ」


ただ、言う支援者も発達障害者に可能性があることを示し、勇気づけるつもりで言っているということは理解しているのでね。反論はせず、心の中で呟くだけですね。上記のようなことを言っている支援者の皆さん、この言葉は当事者の心にはそれ程何も響いてはいないですよ。反論しないのは気を使っていると思って下さい。少なくも私はそうでした。


本当に得意なことなんてないのです。多分、どんな仕事にも向いていないし、生きること自体も厳しいのです。だからこそ、自分の出来ないことに拘りぬいて、正面から受け止めて、カバーする仕組み構築してきたのです。長所なんてないからこんな事をしているのだ。これが当事者の生きる道。と私は思っていました。


ただ、平成26年以降その私の考えが変化してきました。さまざまな当事者と関わる中でこう思うようになっていました。「あれ?私はもしかして自分の特長を生かして、ここまできているかもしれない」と。私の関わる当事者の方は「生き辛さ」を抱えてひたすら困って生きていますが、だからといって、「自分なりの方法論の構築」をテーマにしている人は殆どいなかったです。なぜなのだろう?


ここであることに気がつきます。「私は運動能力が高いとか芸術に秀でいるとか、いわゆる一般的意味での「才能」ではなく、自分の中にある、性格的・性質的な意味で「偏り」を意識的に平成21年からとことん伸ばしてきた。自分にとっては生き延びるために必死でさまざまな事だが、そのことが自分の長所を活かすことに多分なっているし、このことが自分のいき方のスタイルに間違いなくなっている」と。


「私には何も得意なものはない」と考えている当事者の方へ、支援者の言葉でなく、当事者の言葉なら耳を傾けてくれます?断言しますよ。「一般的な意味での「才能」がなくとも、性格的・性質的な意味で「偏り」を自分の武器として磨くならば、自分自身を向上することが出来る」。私がこんな事を言う日がくるとは思ってなかったです。言ったからには、私なりの方法論をキチンと述べます。言いぱっなしは卑怯者のすることだね。




ストレングスファインダー①

平成21年、私はある本に出会います。「ストレングスファインダー さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し活かす」著者マーカス バッキンガム。


「人はそれぞれ、生まれつき「自分の能力を最大限に活かせる”強み”」が決まっている。その「強み」を知り、そこだけに注力することが成功へ近づくための最速の道である」この本の根幹です。


この本には人の34種類の「強み」(多分元になっている心理学的なバックボーンがある)の解説とストレングスファインダーテストを行うためのコードがついています。そのコードでインターネット上から診断テストを受けることができるのです。


34種類の「強み」は4つのグループに分類されます。

<実行力の資質群>

達成欲

アレンジ

信念   

公平性

慎重さ

規律性

目標志向

責任感

回復志向


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