困難な状況にいる人々を救うためにはお金が必要だ!と資金作りのために起業しようとしたが、、、、結局は利益など無視でお金不要の環境創りを始めた話 ~ビヨンド自然塾誕生物語~ vol.5 『実際に行動に起こしてみると、、』
農園の名前を『Beyond』に
自分が農園を始めようと思ったのは、正に真理探求の真っ最中だった。
精神世界への疑いが薄れ、直感というものに対する信頼がかなり増しているタイミングだった。
自分が得た答えにほぼ確信が持てるようになり、実際にその心の持ち方ができるようになれば心が軽くなることだけは確実にわかっていた。
自分はその点について人々に伝えていくことは決めていたが、この時、一つ自分自身にも課題があった。
それは『まず自分自身がすべての境界、壁を超える!』こと。
そして、その想いを農園の名前にした。
『ビヨンド(Beyond=超える)』
そう、この農園は人のため、そしてまずは自分自身の成長のために始めたのだ!
農地が貸してもらえない! ~ブラックリスト入り?~
北杜市に狙いを定めた自分は、北杜市の農政課及び農業委員会に畑を貸してくれるように頼みに行った。
その際は現地での宿泊も兼ね、農業体験が出来る施設に一泊二日でお世話になった。
(この滞在が後にまたドラマを生むことに^^)
山梨県は耕作放棄率が二位とのことだったので、新規就農者というのは諸手を挙げて歓迎されるのかなと思ったら、、、、
何と、自分の場合はまさにその逆!!
「あなたに貸す農地はない」
端的にいうと、こんな感じだった(^_^;)
何故こんな対応になったかというと、、、
市の職員の質問に対する自分の答えがお気に召さなかったようだ。
1)草を刈りますか?との質問に対し、必要があれば刈るが、必要がなければ刈らないと答えた
2)どんな営農をやるのですか?との質問に対し、取り敢えず色々と植えて考えますと答えた
3)農業経験がないなら最低半年の研修を受けて下さいとの依頼に、それよりもまずは自分で色々と試したいと答えた。
上の回答に対する職員の方の捉え方
1)草刈りをしないと周りの農家に嫌がられる可能性がある
2)読めない経営は不安がある
3)習いもせずにできるわけがない
私の想い
1)草刈りにより畑が乾いたら水遣りが必須になる気がするので、できれば避けたい
2)初めて来た土地で、試しもせずに「コレをやります!」と決め打ちをするより余程自然な気がする
3)すべてを人がコントロールするのではなく、自然に任せて食物が得られるのかを試したいのだが、それは農業技術として習うものとは方向性がかなり異なる。
まぁ、こんな感じで担当職員の方と自分とではかなり捉え方が異なり、「こんな人に貸すのはリスクが多いだけで面倒だから関わらないほうが良い」という結論に至ったのだと思う。
やってくれないなら自分でやります
新規就農者として歓迎されなかったのは正直意外であったが、「こりゃあ面白いな!」と思った。
「最初拒絶されながらも、遂には応援してもらえちゃう!おぉ、そうだ、コレだな!」
「現実世界に自分の心が反映される」ことをはっきりと感じている自分としては、このような感覚が沸き起こるのが非常に楽しかった。
そして担当の方々に伝えた。
「それでは自分で探します」
そして実際に自分で候補地を見つけ出し、その地権者を調べだしてコンタクトを取ったところ、「貸せないわけではないが、役所を通してくれ」という回答を頂いた。
役所は「貸すことは出来ない」と言っていたが、直接地権者に聞いたら「貸しても良い」という反応を引き出してしまったのだ。
そんな事を役所の担当者に話しに行くと、担当の方も対応せずにはいられないような状況になったようだった。そしてこのような事を伝えてくれた。
「貸出希望者リストって言うのがあるので、まずはそれに登録いただかないと、、、」
そう、この時点で最初に訪れてから数ヶ月も経っていたが、まだリストにさえ入れてもらえていないどころから、その存在すら知らされていなかったのだ、、、
これはおかしいだろう?と思った自分は色々と担当の方がどのような思いを持っているのかを尋ねてみた。
すると、担当者は色々な背景説明をしてくれた。
その説明を聞いて、それまでの彼らの対応がなぜあのような形になったのかがはっきりとわかった。
「やはり、彼らには彼らの言い分というのがあるんだな~」
こうして相互理解が進むと、担当者は積極的に自分のために圃場を探してくれるようになったのだ!
小笠原? ~メッセージ~
そんなある時、私は赤ん坊を抱えて家の近くを散歩していた。普段訪れない神社に入り、そこの門の構造を眺めていた。(木造建築に興味があり、貫構造などを眺めていたのだ)
そして何気なく屋根裏に目をやると、そこには幾つかの御札が張ってあった。
そのうちの一枚には『小笠原』と書かれており、この御札に自分の目は釘付けとなった。
何故って?そんな理由はわからない^^
ただ、この『小笠原』という文字が自分にとって意味があることだけははっきりとわかったのだ。
瞑想中に得られるメッセージと似たような感じだ。
瞑想を生活に取り入れていた自分は、この時既に、瞑想中でなくてもメッセージを受け取るようになっていたのだ♪(こんな経験から人々に瞑想指南をしていたりする)
そしてそれから数日後、担当の方から電話がかかってきた。
「候補地が2つ見つかりました。一つは須玉町の◯◯、もうひとつは明野町の『小笠原』。」
「おぉ~、コレか!」
この瞬間、候補地はまだ見ていなかったものの、自分が農園を拓く場所は山梨県北杜市明野町の小笠原であることが決定!(自分の中で)
畑ではなく、森!
後日、担当の方に連れられて、山梨県北杜市にある2つの候補地を見に行った。
最初に訪れたのは須玉町の畑。段々畑で周りに山もあって中々カッコいい。
担当の方もそこがかなりオススメだったようだ。ここなら近くに団地があり、その一室を新規就農者用に抑えているので住むのもバッチリですよとの事だった。
そしてもう一つの圃場、北杜市明野町の小笠原の畑へ!
しかし、着いた瞬間に私達の目の前に現れたのは畑ではなく『山』だった(^_^;)
【実際の現場】
何と目の前が木やツルで覆われており、中を見ることさえ出来なかったのだ!
担当の方は「須玉町の畑で決まりでしょ!」という気持ちが強かったらしく、取り敢えず見せはしたものの、こんな場所はもう良いでしょう?という感じだった。
しかし、自分の想いはまるで違っていた。
「『小笠原』、、、これか。コレの事だったのか!確かにメッセージが無ければコチラは選ばなかったかもしれない。しかし、自分の選択肢は、実地を見る前から決まっている。『小笠原』にね!」
「畑を借りる気でいたが、山だったのか!これは無茶苦茶面白いぞ!!」
担当の方の態度が180度変わった♪
中も見れないほどの鬱蒼としたジャングルを目の前にしながら、自分の中で色々な使い方が思い浮かんでいた。
樹や花の一切無いのっぺりとした畑ではなく、もっと自然豊かな感じのスペースを創りたい!
こんな想いを持った自分は「開拓は自分でやります」と伝えたのだが、これは担当の方には理解されなかったようだ。
「個人でできるわけがないでしょう?お金はかからないので県の事業としてやらせてください。」
ここから紆余曲折あり、実は結局、自分で開拓してもよいことになっちゃった♪(ここの部分も面白いのだが、ここでは割愛。)
好きなように開拓!
自分は好きなように開拓を始めた。
鋸でツルや枝を切り、大鎌で草を刈り、斧で木を切り倒した。
ツルハシで木の根っ子を掘り、出てきた根っこを鋸や斧で切断し、グラグラになった木によじ登り、更にグラグラにすることで根っこを浮き上がらせた。
著者の室田 泰文さんに人生相談を申込む
- 1
- 2
著者の室田 泰文さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます