親は子どもに育てられる。~反抗期、非行、中絶、ひきこもり、摂食障害、うつ、流産、育児ノイローゼを越えて、今~

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いいも悪いも、すべてがつながっている。

そう感じるのは、今だからこそなのかも知れません。

 

26歳のとき、19歳から付き合っていた彼と結婚しました。

 

まだまだ仕事をしたかった私は、
彼が子ども好きですぐにでも欲しいという
気持ちに気づいていながらも、しばらく待ってもらいました。

 

でも、さぁ子どもを作ろうという気になったらなかなか出来ず

結婚当初に卵巣にあった腫瘍をとる手術のために
右の卵巣が半分以上ないことを思ったりしていました。

 

体温をつけたり、ジョギングをして規則正しい生活をしたり…。

不妊とまでは言えなくても毎月毎月がっかりする、
そんな日々でした。

 

そして、1年くらい経ったある月、

初めてそれらしい状態になり、
簡易検査薬を試してみました。

 

結果は、陽性。
くっきりと縦に線が入った検査薬を握りしめ、
涙がこぼれました。

 

すぐに夫に知らせると、すごくすごく喜んでくれて、
「こんなことならもっと早く子作りしてもよかったかな」
なんて思ったものでした。

 

病院へ急いでいく理由もなかったので、静かな生活をして、
心音が聞こえるくらいのタイミングになったら
病院に行くことにしました。

 

穏やかな生活を一週間くらいしたでしょうか?

病院の予約を次の水曜日に控えた日曜日の午後。

家で幸せに包まれていたときに、事件は起こりました。

 

急に生理痛の数倍はひどいかと思うような痛みを感じて、
ソファにうずくまる私。
心配そうに、「大丈夫?」と手をのばす夫。

 

私は、少し落ち着いてから体を温めるためお風呂に入りました。

 

浴室でいつものように体を洗っていたのですが、
そのとき、初めて、
自分が流産をしていたことに気づかされたのです。

 

あまりの出来事に現実を受け入れることもできず、
頭は真っ白になり、ただ呆然と、座り込みました。


夫に「大丈夫?」と声をかけられ、はっと我に返り、
「大丈夫だよ」と答えて湯船に浸かりました。

 

自分が流産をしたということを認めたくなかった私は、
夫には浴室でのことは何も伝えずに、
水曜日に病院に向かいました。


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