なぜ若者が働かないのか?介護施設で働いてわかったこと

1 / 2 ページ

3K、低賃金、いじめ以外に若者が来ない理由を体感して検証してみた


私は製造業の人手対策が専門だ。今回「何故介護業界が人不足なのか?」検証のため某施設にドライバー件お手伝いとしてアルバイトを2ヶ月間してみた。私は介護の資格がないので無資格可能業務から入らざるを得ない。そのためドライバーからの視点でこの業界を見てみようと思ったのだ。


ドライバーは朝夕勤務のみ。朝は利用者のお迎え、夕方は送り出しで余った時間は中のことを手伝う。(例:入浴後利用者のドライヤー掛け、洗濯、掃除等)毎日施設には6名ほどのスタッフがいて忙しそうに動いている。ある意味どこの施設でも似たり寄ったりの風景だ。


入所して働きだした当初、私は気がついた。

作業マニュアルが何もないのだ。製造であれば全ての詳細の業務にマニュアルが完備されている。私は先輩に聞いてみた。

「すみません、なぜマニュアルがないのですか?」

先輩が答えた。

「そんなもの・・・・あってもしょうがないでしょう?邪魔なだけですよ。」

私は更に聞いた。

「でも何かわからないことがあったたらどうするのですか?」

先輩が答えた。

「そりゃあ・・・体で覚えるってことよ。」

体で覚える??どこかで聞いたことがある。そうだ。中小製造に訪問したとき何も作業手順書がないので従業員が困っていると社長に聞いたとき「体で覚えろ!!」と言った言葉。まるで明治時代の丁稚奉公制度と同じだ。


体で覚えろ、ということは今やどんな外食産業にもマニュアルはある。つまり前時代的な発想だ。


マニュアルがないため、スタッフ同士での解釈や行動が皆バラバラなのだ。例えば利用者Aさんが車椅子を必要としているかしていないかはスタッフが各自決めることになっている。

これはおかしいだろう?そう思い所長に聞いてみた。すると所長は、

「現場のことは現場に聞いてください。」

え?所長は現場を管理しないの?ケアマネージャーだからそれだけのプランを作るだけが現状なのだ。利用者の苦情は聞いても、スタッフの苦情を聞く余裕がない。確かにそうだ。


これではベテランの人間が長い期間働いてきたので幅を利かす。しかし新しい社員が入ってきてもちんぷんかんぷんで何ををしたらいいのかわからないだろう?

つまりマニュアルがないと、新人が入ってきてもいろんなトラブルが生じる。スタッフ各自の解釈に任せているなんてどう見てもおかしい。


年配の「お局様」が幅を利かすので、スタッフ同士の中で派閥ができる。よって派閥間の小競り合いができて同時にいじめもできる。

何もわからない新人さんが入ると大変だ。早速ネチネチしたいじめが始まる。

「Bさんなになに持ってきて。」

「え?それどこにあるのですか?」

「自分で探しなさいよ!!」

現場は確かに忙しいのはわかる。けれど言い方にも程がある。もっと丁寧にできないのか?


あと利用者に対する対応の違いもある。

スタッフの好き嫌いで利用者に対する対応差別だ。好きな利用者に対しては「・・ちゃ~ん、お茶いれますわね。」と異常に愛情を示すのに。嫌いな利用者には愛想もない。無視だ。

これも前述した「マニュアルの不完備」が原因している。


それから従業員に対する将来のロードマップを見せていない。上はやたら「資格をとれとれ」というが

取ったあとどういうメリットがあるのかを全く示していない。給与が上がるとか位が上がるとか何もないのだ。資格を取ったらむしろもっと過酷な仕事に就かされる可能性もある。しかも資格取得は自腹を切らざるをえない法人もたくさんある。こんな条件で誰が資格なんぞ取れるものか!?


いろいろ施設のことを書いてもキリがない。若者が逃げ出す理由はたくさんある。その中でもマニュアルがないのはどうであろうか?何か問題が起きたらマニュアルが参照になる。しかしそれが全くない。


みんなの読んで良かった!