学歴コンプレックスの私が大手企業で新人賞を受賞した話 ~6~ 【epilogue】

前話: 学歴コンプレックスの私が大手企業で新人賞を受賞した話 ~5~
著者: Tanaka Masuo

              授賞式




司会
今期の新人賞、

○○支店の私さんです。
こちらへどうぞ。

私は壇上に上がっていた。

3か月前には0だった私が、期末時点で5件の契約。

正確には2位だったのだが、1位の同期が自宅の契約を含んでいたため、繰り上がり同率1位として表彰を受けた。


全国の優秀社員の中での表彰。

もちろん、私に入社を決断させたトップ営業マン、そしてわが部長も参加していた。


数人呼ばれた同期の顔には、


「なぜお前が?」


そんな表情が浮かんでいた。




社長から直々にトロフィーを手渡され、私は満足感に浸っていた。

学歴コンプレックスで、自信を喪失していた私は、達成感で一杯だった。


頭の出来では歯が立たなかったが、


同期の誰よりも苦しみ、


同期の誰よりも馬鹿にされた。


そしてその悔しさで同期の誰よりも仕事をした自信があった。




「同期を見返したい」

と焦ってばかりいた私はOさんの契約を境に、

「お客様を守れるのは自分だけ」

その強い信念で突き進んだ。

そこに邪念は一切無かった。





結果は後からついてきた。今まで見向きもされなかったお客様からもどんどん声がかかり、瞬く間に契約に結び付いた。

部長の問いにもはっきりと答えられるようになり、あれこれ指示を出されることはなくなっていた。




私は同期ビリの学歴でのスタートから、トップに躍り出た。

今考えても神風としか思えない状況であったが、

涙を流してまで心の底から願ったことはかならず叶う。


お客様にも、目の前の営業マンが


「自分の為に仕事をしているのか」

「お客様の為に仕事をしているのか」


口に出さずとも必ず伝わる。


そんなことを改めて思った瞬間であった。



私はひとつの目標を達成した。

自分の信念が猛者ぞろいの営業マンの中で、少しでも通用する事を知った。

ここからまた、茨の道を歩くことになるのだが、それはまた改めて書きたいと思う。






END




あとがき

今まで無駄に長いだらだらした文章をお読みいただき有難うございました。

はじめてこの様な体験談を書きましたので、途中途中思い出しながらとなり、まとまりのない文章で申し訳ありません。

実際に私が体験したストーリーであったので、綺麗にまとまってはおりませんが、

人間は心の底から本気で願うと、必ず叶うんだなと実感した経験でした。

拙い文章をお読みいただき有難うございました。

まだまだ書いてみたいエピソードはありますので、これからも気が向いたときにでもお付き合いいただければと思います。

有難うございます。


 tanaka masuo





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